中山昭二(キリヤマ)
登場話数:#1〜#49
昭和3年、東京湯島天神下の造り酒屋に生まれる。
14歳で少年水測兵の一期生として海軍に入隊。
戦後、小牧正英バレエ団を経て、アーニイパイル舞踏団へ入団。
日米合作映画「アナタハン」の出演を機に、俳優に転向する。
この映画の特技監督が円谷英二氏だった。
以後、映画、テレビで活躍。
ウルトラシリーズには、ウルトラマン#31「来たのは誰だ」に二宮博士役でゲスト出演している。
「ウルトラセブン」へは、ウルトラ警備隊隊長を務めるために、NET系「特別機動捜査隊」を1年間休んで参加した。セブン終了後、復帰。以後もベテランの味を発揮して、出演作は多数。ドラマを見ていて「あっ…キリヤマ隊長だ…」と思った人は多いだろう。
昭和63年からは、日光江戸村(大新東グループ)へ入社して役員として経営に参画する一方、時代劇ロケ地としての実績を得たい同社の経営方針から、後進役者の指導へ情熱をささげた。
平成10年、セブン「1999最終章6部作 第6話」へのゲスト出演が決まっていたが、体調が思わしくなく、残念ながら撮影に参加することなく、同年12月1日に逝去された。享年70歳。
石井伊吉→毒蝮三太夫(フルハシ)
登場話数:#1〜#49
「ウルトラマン」のアラシ役からスピンオフ出演。
本人曰く、ウルトラのレギュラーには「安くて、丈夫で、ヒマなやつが選ばれた…」そうである。気はやさしくて力持ち、頼りにはなるがおっちょこちょいが玉にキズ、などといった戦隊モノの狂言回し役、黄色い人のキャラクターの元祖・本家といえるだろう。
セブンがM78星雲に帰った翌年、親友、立川談志の強い勧めで毒蝮三太夫に改名。そして、TBSラジオ「ミュージックプレゼント」がスタートした。当初はおとなしく放送していたようだが、やがて持ち味である当意即妙の話術が炸裂し、「うるせぇババァ!」の名文句とともに、以来32年間、休むことなく今日に至る。この間TBSラジオの午前10時台の聴取率は他局に遅れをとったことがない。そして今や、「まむし教・教祖さま」である。
平成セブンの企画が立ち上がった頃、第一期ウルトラ警備隊の隊員たちで現役を続けていたのはフルハシだけだったせいか、30年近くに渡って熟成された「口は悪いが人のいい」キャラクターを流用したかったせいか、とにもかくに、NTVのテレビスペシャルではウルトラ警備隊隊長に昇進していた。そして、その設定を継承するVTRシリーズでは地球防衛軍参謀に昇進。事件の中核に絡むとともに、四半世紀ぶりのダンとの再会を果した。この再会によって第一期シリーズ最終回のラストシーンは、よりメッセージ性を帯びるものとなった。
阿知波信介(ソガ)
登場話数:#1〜#18、#20〜#49 (#19はクレジットのみ)
セブンの頃はダンと等しく、俳優養成所で明日のスターを夢見てレッスンに明け暮れながらバイトとの二股に悩む新人クラスの俳優だった。もちろん、安くて、丈夫で、ヒマだった、
「本当はソガは、もっと三枚目の役どころだったんだけど、アチ(阿知波信介)が二の線で芝居しちゃうんだよ」(満田かずほ談、※1)。
当初、ソガのキャラクターは、アラシの射撃の腕を持つイデのような三枚目(ただし発明パートはアマギの役割)と考えられていたようだ。が、満田監督の回顧にもあるように、阿知波氏が二の線で演じたためキャラクターがハッキリせず、二枚目だったり、狂言回しだったり、ダンと仲良かったりした…。
後に、多岐川由美をマネージメント。俳優養成所同期の竜雷太氏とともに、アクターズ・プロモーションを立ち上げて副社長に就任。多岐川由美さんとの離婚を契機に独立。現在は、アクターズ・エージェンシーを経営する。黒部進、吉本多香美らが所属。
古谷敏(アマギ)
登場話数:#1〜#18、#20〜#49 (#19はクレジットのみ)
元ウルトラマン。
「古谷が顔出したいっていうから、セブンは5頭身半になった…」(成田亨、※5)
ウルトラマン、ケムール人、ラゴンなど…。立ち姿の美しい7頭身の巨人は、8頭身の古谷敏氏ならではのプロポーションがなせる技であった。セブンの後、しばらくして俳優業からプロモーターへ転進。現在は、ビン・プロモーションを経営する。
菱見百合子→ひし美ゆり子(アンヌ)
登場話数:#1〜#10、#12、#14〜#49
「セブンセブンセブン」の刊行をはじめとする出版活動によって、かつてのウルトラ少年の焼けぼっくいに火をつけた罪深き永遠のマドンナ。
「だって、オバサンになっても、アンヌはアンヌじゃない!」
森次浩司→森次晃嗣(ダン)
登場話数:#1〜#49
平成セブンで、約30年ぶりの変身シーンを収録したとき、「デュワッ!」の掛け声に思わず拍手したスタッフがいたそうな…。わかる、わかる…。
俳優業の傍ら、藤沢市内で、喫茶&シャンソン「ジョリー・シャポー」を経営し、個人事務所を活用した「セブンクラブ」も主宰する。
上西弘次(ウルトラセブン)
登場話数:#1〜#13、#16〜#49
ウルトラマンは、アマギ隊員役の古谷敏氏が演じた。古谷氏は、日本人離れした8頭身スタイルの長身で、ウルトラマンのスタイリッシュな宇宙人イメージにぴったりだった。
セブンでは、古谷氏がご褒美で隊員に昇格したため、殺陣のできる上西弘次氏が演じることとなった。しかし、上西氏は平均的日本人スタイルの6頭身半であったため、マスクをかぶると、5頭身半になってしまい、ずんぐりに見えてしまう。
そこで、成田美術総監督は、少しでもスリムに見せるため、ブルーのセブンを提案した。しかし、営業サイドからは、玩具化した時に、「子供には赤のほうが良い…」と、特撮スタッフからは、「ブルーバック合成の時、問題となる」と反対され、赤主体と決まった。
したがってセブンは、「赤唐辛子のお化け」(金城哲夫命名)になったのである。
上西氏は、三船プロに所属していた殺陣集団「七曜会」のメンバーで、黒澤映画の常連だった。時には三船敏郎の影武者も演じていたのである。セブンのアクションにしばしばみられる、歌舞伎を思わせる見得の切り方や静から動へのシャープな動きは、この殺陣スタイルからの発想であった。また本編にも、数回に渡りカメオ出演している。
浦野光(ナレーター)
登場話数:#1〜#49
ウルトラマン#20「恐怖のルート87」から武藤兵吉 (石坂浩二)氏に代わりナレーションをつとめる。セブンでは全編に渡りナレーションを担当し、暖かみのある何ともいえない語り口は、もうひとつの意味でセブンの顔とも言える。また、#45「円盤が来た」では、ペロリンガ星人の声も担当した。
藤田進(ヤマオカ長官)
登場話数:#1、#5、#25、#49
黒澤明監督のデビュー作「姿三四郎」(昭和16年)に主演した大ベテラン。
以後、黒澤組の常連となり、「スターウォーズ」の原典として名高い「隠し砦の三悪人」(昭和31年)では、ハン・ソロにあたるカッコいい役どころを演じた。またこれには駆け出し時代の上西弘次氏も出演していた。東宝特撮作品には、ゴジラシリーズをはじめ、「地球防衛軍」、「ハワイ・ミッドウェイ沖大海空戦」など、怪獣モノ・戦記モノの双方に渡って多数の出演作がある。防衛軍の長官という役柄は、この人のためにあったと言っても過言ではない。旧帝国陸軍第12師団砲兵隊の経験が生かされているのである。
ウルトラシリーズでは、ウルトラマン#2「侵略者を撃て」で防衛隊司令、「帰ってきたウルトラマン」には地球防衛庁長官(準レギュラー)で出演した。
平成2年3月23日逝去。享年78歳。
佐原健二(タケナカ参謀)
登場話数:#1、#2、#4、#19、#21、#22、#24、#26、#35、#39、#40、#49
東宝第6期ニューフェイス。
「空の大怪獣ラドン」以来、平田昭彦氏とならぶ東宝特撮の看板名優である。
円谷作品では、「ウルトラQ」に、主人公トリオのひとり、万城目淳(まんじょうめ・じゅん)役でレギュラー出演。また、「帰ってきたウルトラマン」にも、参謀役で出演するが、役名が「サタケ」だったり「サガワ」だったりした。
円谷作品への数々の功績が認められたのか、平成セブンでは、地球防衛軍極東基地長官に昇進した。しかし、日本テレビ版では「サハラケンジ」長官名で、OVシリーズになって、もとの「タケナカ」長官名に復帰した。
円谷作品
「ウルトラQ」、平成版ウルトラセブン「太陽エネルギー作戦」「98 3部作」「1999最終章6部作」
東宝特撮作品
「空の大怪獣ラドン」「地球防衛軍」「美女と液体人間」「キングコング対ゴジラ」「マタンゴ」「モスラ対ゴジラ」「海底軍艦」「怪獣総進撃」「オール怪獣大進撃」「ゴジラVSメカゴジラ」「ゴジラVSスペースゴジラ」
宮川洋一(マナベ参謀)
登場話数:#1、#6、#7、#10、#13、#14、#16、#18、#23、#28、#30、#32、#33、#34、#42、#49
劇団言葉座、劇団東芸などを経て、現在では、エー・アンド・エーに所属し、声優として活躍中。
「インディ・ジョーンズ 最後の聖戦」では、ショーン・コネリーの吹き替えを担当した。
また、ラジオドラマ「沈黙の艦隊」(LF)にも出演している。
南廣(クラタ隊長)
登場話数:#13、#35、#48、#49
通称サウス。個人事務所名もサウス。
元はジャズバンドのドラマーで、バレエをやっていたキリヤマ隊長とは、プライベートでも仲良しだった。
好評のクラタ隊長に続いて、「マイティジャック」では天田副長。「戦えマイティジャック」で隊長に昇格し、イデ(二瓶正也氏)の演じた源田隊員やアオキ(山口暁氏)が抜擢された今井隊員らを掌握した。「帰ってきたウルトラマン」では、ほとんどクラタと同キャラの宇宙ステーション:梶キャプテン役で出演した。
ヒーロー物に欠かせない、気のいいアウトローの標準は、クラタ隊長のキャラから始まったのである。
平成元年3月4日逝去。享年60歳。
岡部正(キタムラ博士)
登場話数:#22、#27、#31、#48・49(#31は松尾文人が代役)
東宝所属の俳優。
「帰ってきたウルトラマン」#1でも医師役。
いわゆるドラマにおける医者顔の標準化といってもさしつかえない。
勝部義夫(通信隊員)
登場話数:#1、#3、#5、#7、#10、#16、#18、#21、#23、#26、#34
東宝所属の俳優。
作戦室の通信隊員役で、端役では最多の出演を誇る。
端整で理知的な顔立ちは、いわゆるドラマにおける公務員顔の標準化といえる。このようなピッタリの雰囲気の人が脇を固めると、物語に俄然とリアリティが生ずるのです。
(クレジット・ノンクレジット含む、登場順)
春原貞雄(ウインダム#1、ワイアール星人、テペト)
池田芙美夫(エレキング)
西京利彦(ミクラス#3、ゴドラ星人、ダンカン、アロン、ガッツ星人)
山本一(ペガッサ星人、プロテ星人本編)
松原靖(キュラソ星人)
荒垣輝雄(メトロン星人、アイロス星人、シャプレー星人、ブラコ星人)
鈴木邦夫(イカルス星人、ワイルド星人、ベル星人、ガブラ、ウインダム#24、ガンダー、ギエロン星獣、
恐竜戦車、プラチク星人、リッガー、ペテロ、ウインダム#39、ゴーロン星人、パンドン)
菊地英一(ウルトラセブン#14#15、ボーグ星人)
中村晴吉(キングジョー、アンノン、宇宙の帝王バド星人)
沖田幸勝(宇宙の帝王バド星人のトランポリン演技)
八代駿(ペダン星人:声兼任)
田辺洋(ペダン星人:声兼任)
中島春雄(ユートム)
松島暎一(ギラドラス、クレージーゴン)
加藤芳己(ギラドラス
上田耕一(シャドウ星人:声兼任)
佐藤千枝子(シャドウ星人)
矢野陽子(カナン星人:声兼任)
松平有加(カナン星人:声兼任)
若山真樹(カナン星人:声兼任)
山村哲夫(ミクラス#25、プロテ星人特撮、ダリー、アギラ#32#46、ペガ星人)
鶴賀二郎(ザンパ星人)
池島美樹(ガッツ星人、ゴース星人)
上西弘次(セブン上司)
不 明
ペロリンガ星人
ニセウルトラセブン
フック星人
ボイス
(クレジット・ノンクレジット含む、登場順)
矢田耕司(クール星人、アイロス星人、アンノン、ゴーロン星人)
小林恭司(ゴドラ星人)
辻村真人(ビラ星人、ペガ星人)
日笠潤一(ペガッサ星人)
中江真司(メトロン星人)
丸山詠二(ワイルド星人)
槐柳二(宇宙の帝王バド星人)
北原隆(シャプレー星人:兼任)
村越伊知郎(ミミー星人)
大島マリ子(シャドウ星人)
近藤征夫(ボーグ星人)
浦野光(ペロリンガ星人)
(ノンクレジット)
通信隊員(上西弘次)#4ほか
牧童(上西弘次)#11
医療隊員(金城哲夫、上原正三、宮崎英明)#11
防衛隊員(勝部義夫)#22
防衛隊員(金城哲夫)#25