第17話
GO!GO!GO!
制作16話  脚本:上原正三
監督:円谷 一  特殊技術:大木 淳
セブンがモロボシダンとなった理由。
主題歌の2番の歌詞にもあるとおり、セブンはモロボシダンの名と姿かたちを借りて、地球に滞在している宇宙人です。したがって、その姿かたちにはモデルとなった地球人が実在していて、かつてセブンと遭遇していたことになるわけです。





STORY



アサチ炭鉱で、今日も働く炭鉱夫。
汗まみれ、泥まみれになって、ドリルを操り岩盤と闘う若者がいる。
若者の側には、ペットのハツカネズミ「チュー吉」も一緒である。
顔中の汗をぬぐい、一息入れて、再びドリルを操る若者。
その顔は、なんとモロボシダンにそっくりではないか…。
その時突然、大音響とともに地震が起こり、坑道の崩落が始まった。
地上に向かって避難を始める炭鉱夫たちとは逆方向に進む若者。
「おい、どうした?」(ミズキ炭鉱夫)
「チュー吉、忘れてきた…」(次郎)
「放っておけ、そんなもん!」(ワダ班長)
「すぐ戻る!」(次郎)
坑道を引き返す次郎の逃げ道をふさぐように、岩盤が崩れ落ちた。


「地下1,000メートルの坑内に、一人の若者が生き埋めになった。だが、さらに落盤の恐れがあるため現場に近づくことすらできず、事態はまったく絶望視された。そこで炭鉱側では、落盤事故の原因に不審な点があることなどからウルトラ警備隊に連絡。生き埋めになった次郎の救出と事故の調査を依頼した。知らせを受けたウルトラ警備隊では、直ちにキリヤマ隊長以下、隊員たちが現場に急行、事故の究明にあたったのである」(浦野光)


現場に到着したウルトラ警備隊。
「事故発生当時に、ピカッと光ったと言いましたね…」(キリヤマ)
「ええ、グラッときて、それからまるでフラッシュでも焚いたみたいな…」(ミズキ)
「それは電気のスパークとは考えられませんか?」(キリヤマ)
「いや、全て調べてみたんですが…」(ワダ)
「今年になって3度目の事故です」(トクダ社長)
「3度目?」(キリヤマ)
「はい。それが全部原因がわからんもんで、困っとるんです」(トクダ)
「生存者は確認されたんですか?」(ダン)
返事の代わりに、首をゆっくりと横に振る…。
「…でも、空気だけは送り込んでいます」(ミズキ)
「とにかく、崩れがひどいものですからねぇ…。生きているかどうかも…」(ワダ)
「次郎は生きてますよ。ミラクルマンだから」(ミズキ)
「ミラクルマン?」(キリヤマ)
「奇跡の男ですよ…」(ミズキ)
「こいつと次郎が、この間一緒に山へ行きましてねぇ、次郎が200メートルもある谷底へまっさかさまに落っこちゃったんですよ」(ワダ)
「でもあいつ、カスリ傷を負っただけで帰ってきたんです」(ミズキ)
「それ以来、あいつのことをミラクルマンと呼んでいるわけです…」(ワダ)
(200メートルもある谷底へ落ちて助かるわけがない。もしかして、あの青年では…)(ダン)
何か、身に覚えのあるダン。


閉じ込められた坑道内で次郎はチュー吉とともに生きていた。
チュー吉は元気に籠の中を走り回っている。
「お前、相変わらず元気だな…。その調子でがんばるんだぞ」(次郎)
チュー吉は救えたが、一緒に閉じ込められた薩摩次郎。
「そうだ、生きてることを知らせなきゃ…」(次郎)
地上につながるパイプを叩く次郎。


坑道途中からは崩落が激しく、先には進めないようだ。次郎までの距離は500メートル程だが、次郎の発する音は小さくて人間には聞こえない。しかし、そのわずかな音を感知したダンは、ソガに探知を促す。
「隊長、反応があります」(ソガ)
音の鳴る辺りを透視したダンは、次郎の顔を見て確信した。
(やっぱりあの青年だ。僕が地球に来て初めて会った地球人…)(ダン)


セブンの本来の職分は、M78星雲から宇宙地図作成のために派遣された恒点観測員340号である。たまたま訪れた地球を飛行していると、登山中に仲間を助けるために自らのザイルを切り、谷底に落下してゆく青年を発見した。落下していく青年を間一髪救出したセブンは、仲間を助けるために自分の命を犠牲にしようとした青年の行動に感動して、青年の魂と姿をモデルにして、地球に止まることにしたのだった。


(こうしてウルトラ警備隊モロボシダンが誕生したんだ。彼は僕の分身だ。なんとしても助け出さねば…)(ダン)
そう、その勇気ある青年こそが、生き埋めになった薩摩次郎なのである。

「この時は二役だったんだけど、ダンよりも薩摩次郎にイレこんで演技した記憶があります」(※7、森次晃嗣)



地底戦車「マグマライザー」の初登場です。
前作「ウルトラマン」では、試作地底戦車ペルシダーが登場しました。また、ビートル機やS型潜航艇など、陸海空とひと渡り揃ってはいたのですが、いかんせんデザイン的にイマイチなのは否めません。セブンの方が、ウルトラホークをはじめ、乗用兵器全てについて、断然カッコいいのです。これはやはり、グランドデザインの優秀性の問題といえます。
「ウルトラマンのメカはビートルから始まるのですが、ビートルは円谷英二監督が東宝からもって来たのをそのまま使用しました。さあ、ウルトラシリーズも怪獣だけではなくメカも加わって総合的な特撮モノになるぞ、という喜びが湧いて来ましたが、なんともこのビートルはホンワカムードで緊張感のないものだったのでビートル2号の登場となりました。しかし、ビートルから始まってしまったのです。デザインは、デザイン以外のポリ
シー作りの方が大切なのです。だからウルトラマンのメカデザインは一貫したデザインポリシーのないままバラバラの形でペルシダー、S型特殊潜航艇と出て来ます。つまりウルトラメカカラーが確立されなかったのです。ウルトラセブンで初めてメカカラーが確立されて来ます。ウルトラホーク1号は迎撃戦闘機用に、ホーク2号は宇宙空間迎撃用に。ホーク3号は偵察兼ミサイル攻撃用にデザインし、発進セット全てそのように設定し
たのですが、撮影されたフィルムを見ると3機仲よく飛んだりしているので愕然としたのを、憶えています」(成田亨:寄稿「ウルトラシリーズのメカニック論」、朝日ソノラマ社刊「スーパーマシン・ファイル」より)
マグマライザーはホーク3号にコンテナ積みして空輸されます。この辺りのシークエンスは、サンダーバードの影響とみて間違いないでしょう。しかし、コンテナの付いたホーク3号プラモデルはなかったですよね…?
また、ネーミングも個性的です。航空兵器のウルトラホーク各号は、単に番号を振っただけですが、それぞれの特異なデザインの違いが、逆に無味乾燥的なナンバリングに合致しています。俊足狩猟犬から名付けられたパトロール用特装車両「ポインター」は、いかにも日常の足といったネーミングですし、特殊地底戦車「マグマライザー」や特殊潜航艇「ハイドランジャー」なども、語呂と流れの良いネーミングとなっています。



出動前、隊長の訓示。
「いいか、次郎君の救出は、1分の無駄も許されない。だから先ず、地底1,000メートルまでしゃにむに潜る!…あとは、平行移動しながら事故現場に接近する」(キリヤマ)
「はい!」(ダン、ソガ、アマギ、アンヌ)
「それともうひとつ大事なことは、謎の地震源を探ることだ。地底はいわば未知の世界だ。何が潜んでいるかわからん。十分注意して行動してくれ。行け!」(キリヤマ)
「はい!」(ダン、ソガ、アマギ、アンヌ)
マグマライザーに乗り込む、ダン、ソガ、アマギ、アンヌの4人。
「マグマライザー、スタンバイOK」(ダン)
「よし、発進!」(キリヤマ)


マグマライザーは大型ドリルで土を掘り、グングンと地中を進む。
「深度600メートル。進路に異常ありませんか?」(アンヌ)
「進路に異常なし」(キリヤマの声)
「了解。…前方、花崗岩地帯」(ダン)
「前方障害爆破!」(アマギ)
レーザー砲で岩盤を破壊して、順調に進むマグマライザー。


坑道内の次郎は、ひどく苦しそうだ…。
「俺はミラクルマンだ。そう簡単にはくたばらんぞ…」(次郎)
しかし、酸素不足のためか、目は霞んできた…
「くそぉ、見えねえよ…。助けてくれるなら早いとこ頼むぜ」(次郎)
坑道内に空気を送り込んでいるはずのパイプが、いつの間にかつぶれているではないか…。頑張れ、ミラクルマン!


「深度1,000メートル」(アンヌ)
「よし、水平移動。北西15度に進路」(キリヤマの声)
「了解」(アンヌ)
北西に進路をとり、しばらく進むと地底の空間に出た。急停止するマグマライザー。
「マグマライザー、どうしたんだ?」(キリヤマ)
「火山帯の風穴に出たようです。北西に伸びています」(アンヌの声)
その時、次郎へつながる空気口が塞がったという知らせが入った。
「緊急事態発生!事故現場の空気口が塞がった。いいか、ガスの発生を考えるとせいぜいあと30分だ。火山の風欠があるなら、その中を突っ走れ。とにかく現場へ急行するんだ!」(キリヤマ)
(次郎君、がんばれよ…)(ダン)
時間はない。急げマグマライザー!
「前方に障害物」(ダン)
「よし、ぶっ飛ばそう」(アマギ)
レーザー砲発射。ぶっ飛ばない岩盤…。
「レーザーでもダメか…」(ソガ)
(いや、これはただの岩石ではないぞ…。ひょっとすると謎の地震源…)(ダン)
どこからか謎の音がする…、機械音のようである。
「なんだ…あの音は?」(ソガ)
「しまった!ワナだ」(ダン)
後方に遮断壁が下りてきて退路を断たれる。
「こちらアンヌ、本部応答願います…」(アンヌ)
応答は、ない…。
「遮断装置がしてあるんだ」(ダン)
刻一刻と時間は過ぎてゆく…。



上のダンのセリフの後、ダンのものと思われる腕時計(オメガ・スピードマスター!)が写しだされます。時間は8時05分、3〜4秒のカットなので見落としてしまいますが、時計は上下逆に写されています。したがって、本当の時刻は2時35分です。
引き続いて「せっかくここまで来たのに…」というアンヌのセリフの後、ダンが腕時計を見ます。時刻は8時46分、今度はきちんと正方向です。前のシーンの逆時計が8時05分のつもりだったとしても、あっという間に40分もたってしまっています。先ほどのキリヤマ隊長の「…せいぜい、あと30分だ」というセリフはなんだったんでしょう…?
もちろん2時35分であるはずはありません。そうすると、なんのために逆方向から撮ったのでしょう…?
…は…じ…め…さ…ん…!…?…



「確か、マグマライザーにはMS爆弾が積んでありましたね?」(ダン)
「使うつもりか?」(ソガ)
「こんな場所で…」(アマギ)
「非常事態です!」(ダン)
遮断壁にMS爆弾を仕掛け、爆破するダン。
爆破は成功して、地下空洞の巨大地底都市が姿を現わした。
しかし、ダンの姿は見当たらない…。
「これが謎の地震源か…」(アマギ)
「宇宙人の侵略基地かもしれない…」(ソガ)
「じゃ、ダンは?」(アンヌ)
「おそらく、この中に…」(アマギ)
その時突然、ロボットが襲ってきた。
「&=#''@*"%'&*…」(ロボット)
ウルトラ・ガンで応戦するソガとアマギ。
アマギのショットが頭部に命中すると、ロボットの動きは止まり、崩れ落ちるように倒れこんだ…。どうやら頭部が弱点らしい。
3人は都市に潜入するが、何体ものロボットがうろついている。
「こんなに警戒が厳重じゃ、思うように進めやしない…」(ソガ)
「ダンはどこに行っちゃたの?」(アンヌ)
そんなことよりダンのことが心配な可愛いアンヌ。
「&=#''@*"%'&*…」(ロボット)
見つかった。攻撃してくるロボット。ソガが応戦する。
さすがに射撃の名手、わかっている弱点ははずさない。
「MS爆弾は俺が取ってくる。一気に、この基地を破壊しよう」(ソガ)


気がついたダン…。しかし、身体の自由がきかない。
(ここはどこだ?…)(ダン)
ロボットが赤外線照射のスイッチを入れる。
(熱い…、僕を焼き殺す気だな。早く、ウルトラ・アイを…)(ダン)
グーよりも直径のでかい戒めから右手を引きぬくダン。
(…しめた!…?…ない!)(ダン)
部屋を見渡すと、ウルトラ・アイは2メートルほど離れた所に置いてある。
(しまった!…このままでは死ぬぞ…。何とかしよう…)(ダン)
たった、2メートルほどなのだ。
(…そうだ!)(ダン)
と思いつき、ベルトバックル(しかもPDFUGと書いてある)を押す。
すると、ウルトラアイが、ふんわりふんわり飛んでくるではないか!?


「この回では、ウルトラアイをベルトのバックルについているリモコンで引き寄せるシーンがある。なぜかこの回だけで、この機能はなくなってしまったのだが、これがあればウルトラアイを盗まれたり、落としたりしたときに、ダンが苦労しなくてすんだのにと、思うのだが。それにしても、ハツカネズミのチュー吉を助けるために生き埋めになったのに、結果的にチュ―吉は見捨てられてしまった。どうなったのだろうか?」(森次晃嗣、※1)


愛読者からの情報です。

決定稿には、「ウルトラアイのリモコン機能はありません。バックルをはずしてウルトラアイに向けてボタンを押すと、細い鋼状(?)が伸び、その先端でウルトラアイを撥ねて宙を回転した後着眼」となっているそうです。撮影現場のアイデアでふんわりリモコンに変わったのかも知れません。
また、ダンも首をかしげている「チュー吉」についても決定稿では、セブンが次郎を救出する場面として次のように書かれているそうです。

シーン43 地下・切羽
    壁面を突き破ってセブンが入ってくる。
    次郎、倒れている。
    チュウ吉が死んでいる。
    セブン、次郎を抱き起こす。
    セブン「まだ大丈夫だ」
    セブン、次郎を抱きかかえる。
    セブン、チュウ吉の籠も持つ。
                                   (2001年11月 9日、PACIRUGO様より頂戴しました)


今回、反則的ともいえるウルトラアイのリモコン機能が登場します。ダン本人も言っているとおり、これさえあれば、ウルトラ・アイを落とした時、盗まれた時でも、苦手な雪の中を徘徊したり、ゴーゴークラブに張り込んだりしなくてもよかったのにネ…。
当時の円谷一監督は、TBSの社員ディレクターでしたので、円谷プロのすぐ隣の新東宝スタジオ(現:東京メディアシティ)で、TBS作品をメインに撮っていたのでした。そのせいか、セブンの演出は6本に止まりましたが、少ないなりの存在感をたっぷり残してくれています。その代表が、ダンの変身パターンがやたらと違いまくっていることです。
#1「姿なき挑戦者」:ウルトラ・アイが飛んできて変身。
#5「消された時間」:牢屋で変身。
#17「地底GO!GO!GO!」:ウルトラ・アイをリモコンで引き寄せて変身。
#18「空間Xからの脱出」:仰向けからウルトラ・アイ装着せずに、テレポレーション変身。
#33「侵略する死者たち」:掟破りの2回変身。
#34「蒸発都市」:ダンカンに操られて、知らないうちに変身。
あまりにもオリジナル・パターンと違いすぎるのです…。
…は…じ…め…さ…ん…!…?…
円谷一監督は、「特撮の神様」と呼ばれた円谷プロダクションの創設者、円谷英二氏の長男で、TBSテレビ演出部の若手有能ディレクターとして高い評価を受けていました。特に、子供向けの演出に冴えを見せました。そして、62年には「煙の王様」で芸術祭文部大臣賞を受賞しています。TBSがテレビ映画の自社製作を視野に入れた映画部を設立すると、飯島敏宏監督、中川晴之助監督らとともに、演出部から映画部に移籍して、TBS初のテレビ映画「ウルトラQ」の制作にあたりました。父英二氏が先走って見込み購入した、オックスベリー社のオプチカル・プリンターをTBSに肩代わり購入させたのも、「ウルトラQ」の制作費1本700万円強という破格値の引出しも、円谷一監督がTBSに在籍していたからではのことだったのです。まぁ、その後のウルトラシリーズの隆盛や今日まで続く息の長さを考えると、TBSの買い物は、たいへんお買い得でしたネ…。
円谷一監督は、「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」の3作で、合計21本を監督し、持ち前の演出力を十二分に発揮して、それぞれのシリーズの流れをつくりだしました。また、音楽にも造旨が深った氏は、東京一(ひがしきょういち)のペンネームで、ウルトラマン主題歌(胸につけてる…)、ウルトラセブン主題歌(はるかな星が…)の作詞も手がけました。
「ウルトラQ」のスタート以来、シュールリアリズム系芸術家の成田亨氏、高山良策氏を美術スタッフに招き入れ、TBSを干されていた実相寺昭雄監督を拾い、円谷プロの若手、金城哲夫、満田かずほ、鈴木俊継らを一人前に育てるなど、シリーズの隆盛に全力投球しました。
70年1月、父英二氏急逝の後、TBSを退社し、円谷プロの二代目社長として経営に専念しました。71年「帰ってきたウルトラマン」でウルトラシリーズの再開を果し、引き続いて72年「ウルトラマンエース」の制作にあたりました。「帰ってきたウルトラマン」「ウルトラマンエース」ともに人気を博し、第二次怪獣ブームを生み出したのです。しかし、「ウルトラマンエース」放送中、そして「ウルトラマンタロウ」の撮影も始まった73年2月、脳溢血のため、惜しくも41歳の若さで他界してしまいました。人生を「ウルトラ」に注ぎ込んでしまったのでしょうか。早すぎる死を悼む声はいまだ止まりません。



とにかく変身したセブンは、次郎を救出してマグマライザーへ運びこみ、、ダンに戻って皆と合流する。
「ダン!」(アマギ)
「時間がない、急ごう」(ソガ)
地底都市内の各所にMS爆弾がセットされたのだ。
地上へ向かうマグマライザー。


地上、担架で運ばれる次郎。
「次郎、大丈夫か!お前は、本当に死なん奴だな…」(ミズキ)
「お前は本当に、ミラクルマンだよ」(ワダ)
担架の上で得意そうに微笑む、次郎。
「地震源が、地底都市とは夢にも思わなかったよ」(キリヤマ)
「全く驚きましたよ」(ソガ)
「我々は、地球のことすらまだまだ知らないことが、多いんだなあ…」(キリヤマ)
「爆発します…」(アマギ)
「うむ…」(キリヤマ)
爆発する地底都市。


「ウルトラ警備隊の活躍で、ひとりの尊い命が救われました。それにしても、あの巨大な地底都市。あれは、一体何だったのでしょうか…?」(浦野光) ←わからないで爆破するなヨ!
「…宇宙人の侵略基地だったのでしょうか。いやもしかすると、我々地球人よりも遥かに昔から地球に住んでいる、地底人類の文化都市だったのかもしれないのです…」(浦野光) ←もっとタチが悪いじゃないか!


この回、フルハシは冒頭のセットのみでロケには不参加です。「笑点」の録りと重なったのでしょう、まさか干されたわけではないでしょう…。セブンの牢名主「伊吉(いよし)」不在のロケ現場。鬼のいぬ間に…という訳ではないでしょうが、円谷組初の地方ロケだったせいかどうか、ダンとソガのオカマ芸が爆裂!するなど、大変な盛り上がりをみせたそうです。
ダンは後に、オカマネタで、ロケ先のシドニーで、共演の吉永小百合を爆笑の渦に追い込んだうえに、ウッチャンナンチャンのウチムラセブンでは、オカマの隊長役もやってしまいました。う〜ん、あんまりシャレになっていない気がするのは私だけでしょうか…。
そうそう、マムちゃんの本名は「石井伊吉」と書いて、(いしいいよし)と読みます。当時の現場では「いよしさん」と呼ばれていたそうです。





ALIENS&MONSTERS



地底ロボット:ユートム。
身長:2m80p
体重:2t
武器:右手に光線銃、左手にハンマー
特徴:胸部のマークが皆さん違う
特技:ギクしゃく歩く
弱点:アタマ
謎の地底ロボットはオンエア時、呼び名はありませんでした。後の命名は「ユートム」。
何の意味でしょうか…、地底基地の存在意義ともども、よくわかりません…。





ACTOR&ACTORESS



地底ロボットを演ずるは、中島春雄さんです。
中島さんといえば、初代ゴジラに入った最初のスーツアクター、着ぐるみ界の先駆者です。彼が演じると、着ぐるみに命が宿る…ともいわれました。それが生命体ではない地底ロボットとは…。セブン出演がこの回だけだったことからも、かえすがえす残念です。





LOCATION



茨城県日立市(炭坑)。











                        





           「ウルトラセブン」ストーリー再録  第17話「地底GO!GO!GO!」
              12/JUL/2001 初版発行  25/DEC/2001 第二版発行
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地 底