第3部空条承太郎  −未来への遺産−

-> jojo阪脇的考察

 
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承太郎vs イエローテンパランス
イエローテンパランスの兄ちゃんが花京院にばけていたが、あのニセ花京院の描写は結構好きだ。

第3部の特徴であるところの「きたない口調」↓

サイフを盗もうとしたザコをとっつかまえて、ニセ花京院曰く
「てめーおれのサイフを盗めると思ったのかッ このビチグソがァ〜〜〜〜っ! ヘドぶち吐きなッ!(ニーキック!!)   この こえだめで生まれたゴキブリのチンボコ野郎のくせにおれにサイフをそのシリの穴フイた指でぎろうなんてよぉ〜〜〜〜!!(アルゼンチンバックブリーカー!!)  こいつはメチャゆるさんよなああああ  ほらほーらほーら(バックブリーカーで締め上げるゥ!!)」

ココナッツジュースが大好きなニセ花京院・・・ココナッツをむさぼる・・・
ニセ花京院:『ジュルジュル・・・  バリバリバリバリ  ジュルジュルカリコリ・・・ バリバル コリコリ ジュルン ズルズバ・・・ 』
家出少女:「花京院さんずいぶんココナッツジュースが大好きみたいね」
・・・と思いきやっ!・・・『ピタリ』と止まって振り向きざまに奴のくちから覗いていたものは・・・カブトムシの足っ!!!
ニセ花京院:『ペロリ  ツルッ  プチプチプチプチ ゴクン』
カブトムシのスジを『プッ』と吐き捨てて
「うん すごく好きなんだ ・・・・・・ココナッツ」

↑不気味、そして奇妙!しかしなんだってテンパランスはカブトムチなんて食うんだ? 食べたらプチプチいうのかな?  やはり奇妙!!

ケーブルカー乗り場にて承太郎を突き落とそうとして
「じょうだんッ! ハハハハ? じょうだんですよぉ〜〜〜っ 承太郎くん  (チェリーを舌の上にのっけて)レロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロ  レロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロ  ・・・ レロ・・・  あっ(チェリーが落ちた)」
『ベチョン』
落ちたチェリーを拾って食うニセ花京院。『パク  チュバチュバ  モグモグ』

どうよ!この描写。いけてますよ〜気色悪さが! とくに『レロレロ』がいいよね。
 

 

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第3部の敵で最もかっこいい奴といえば僕はンドゥールを挙げますね。水のスタンド!
このへんになってくると、絵がスマートになちゃって絵自体のグロさの魅力はなくなっているのだが、逆に「心理描写」というべつの魅力が引き立っている。
ンドゥールに翻弄されるジョセフ一行、察しのいいイギー、そして音ですばやく状況を察知するンドゥールの3組の取り合わせが面白い。
まず初めの登場シーンが良いじゃないですか。水筒のなかからターミネーターチックな「水の手」が出てきて、水筒の中へヘリのパイロットの首を引張りちぎるゥ。インパクト十分!!

アヴドゥルも花京院もボコボコやられてやばいときに涼しい顔をしているイギー。そしてそれを目ざとく見つけた承太郎。このペアの描写が面白い。
「プ、プ、プ、アギハヒハヒ」『アセアセ』「ハヒーハヒハヒアギー」とおマヌケなのだが、「自分さえ良ければ」と考えるイギーは承太郎をンドゥールにさらす。イギーの自己中でこっけいな行動に勝利を確信したンドゥールであったが・・・

・・・書くのつかれた・・・

・・・結局承太郎はンドゥールをぶち倒す。が、ンドゥールは自分に自分で止めを刺してしまう。なあんと潔い死に様! 「てめーらなんだってそんなにしてまでDIOに忠誠を誓う?」という承太郎の驚愕の問いに対して名セリフ!

「悪には悪の救世主が必要なんだよフフフフ」

かっこいいですな〜。悪のカリスマDIOだね。
心理描写が良いとか言いつつ、そこに触れない文になってしまった。 
 

 

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イギーvsペットショップ
おしむらくはイギー。なんで人間っぽくなってしまったのだろうか・・・。なぜ荒木はイギーの心理を描写してしまったのだろうか??  「何を考えているのか分からないが、でもとにかく利口な犬」のままではだめだったのか?!

漫画にはよくあることだが、「対決」が繰り広げられているときに心理描写されている(=手の内が明かされている)側はかなりの高確率で負ける。逆に心理描写されていない側は強い。後者にはその心理に謎が隠されている。読者はその謎に興味をいだく「いったい何をかんがえているんだろう?  いったいどんな策が?」  そして最後の最後で後者はその謎を明かしどんでんがえしで勝利するのだ。読者はその大波乱に興奮する。前者の心理描写はこの波乱のためのプロローグにすぎないのだ。

ひとつ例をあげてみる。「魁!! 男塾」の大豪院邪鬼を御記憶であろうか? 『大威震八連制覇』にて剣桃太郎たち1号生を苦しめた3号生の筆頭。初めは、その膝までの長さが桃太郎たちの身長に相当するほどの巨人であったのに、ストーリーが進んで邪鬼の描写が行われ出すと、かつての迫力はやや薄れ、ついでに身長まで縮まってしまった。・・・しかしまあそれは許すとしよう。
めちゃくちゃ強かった邪鬼を桃太郎は頑張ってたおした。そして、『天挑五輪大武會』 では邪鬼は桃太郎たちの仲間となって共に戦うことになるのだが、そうなると当然邪鬼の心理描写は頻繁におこなわれることとなる。と、どうだろう。奴ほどの実力ならば鼻息程度で倒せるであろう「敵」に、邪鬼はやや苦戦したりするではないか!・・・・。

もうひとつ。「美味しんぼ・究極vs至高」では先に出された料理が後に出された料理に負けるってのは良くあるパターンではなかろうか。さきに手の内を見せた方が負けるのだ。最後まで策を明かさない方が勝つのだ。(ちゃうかな?)

言いたかったことは、読者はつかみ所の無いキャラクターに興味を覚えるものだ、興奮するものだ。何をしでかすのかつねにワクワクしていられるから。イギーもそうあり続けてほしかった。心理を露呈すると、途端にショボいキャラになってしまうのだぁーー。イギーの「顔」も途端に人間くさくなっちゃうし。あれはいかんぞっ!!!!!!
 

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ンドゥールと同じ位にかっこいいのがヴァニラ・アイス。
ずいぶんアメリカンコミック化してしまった第3部であるが、ここにきてようやく第2部のような緊迫感がもどってきた気がする。

登場の仕方がいい。「命をくれ」なんてDIOに言われていきなり自分の首を刈ってしまうんだから。
でもってアヴドゥルをあっさりやっつけるところがいい。驚愕です。リアルタイムでジャンプで読んでいたときは、「あれっ?」て思ったから。「もう死んじゃったの?」ていう驚きがあった。なんか強そうだったアヴドゥルもその実力を見せ付けたのはvsポルナレフの時だけだったのでは? vsJガイル・ホルホースの時も死んだ(フリ)してメインはポルナレフだったし、所詮は引き立て役だったのか。かなしいかなアヴドゥルさん。

でヴァニラ・アイスも「アヴドゥルの死」によってその強さが引き立った。ンドウールと違う点といえばヴァニラ・アイスは頭がイッちゃっているところか。あんなに壁にボコボコ穴を空けたら建物崩れてしてDIO様が困っちゃうじゃないか。
 
 
 

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ようやくDIO登場である。
第1部はではまだ主人公たち人間に近いイメージを残しつつというキャラクターで、その実力に自身をつけて悪の帝王へ変遷していく様を見て楽しむ――という所があった気がする。が、第3部では「えたいの知れないもの」としてもはや確立されており、「えたいの知れなさ」を楽しむ――的要素が強い。

第3部DIOのビジュアル、僕はこれがあまり好きではない。第1部・第2部のように“ベタ”を多用した黒っぽいグロさはなく、ボインゴ・オインゴに代表されるアメコミ的要素を加味して、白くてツルっとしたデザインとなってしまった。いやにスマートだ。そしてハート型がよく使われているのも好かんところである。

駄目だしついでにスタンド「ザ・ワールド」についてもちょっと考えてみよう。このパラグラフは僕の勝手な遠吠え。読む価値ないです
「時を止める」という設定ついては、昔から僕は良く考察したものだ。「時間を止める=自分以外の物体が静止する」というのが通例であるが、そんな中で自分自身が動けるというのはおかしくないか? 空気も止まってしまっているはずなので自分自身も動けないんじゃないの? そもそもこの3次元世界は原子の寄せ集めによって成り立っているいすぎないので、「自分」と「その他」の間の境界を設定すること自体、無理でしょう。「時を止める」をやめて「超ハイスピードで動く」(これにもいろいろ無理あるが)としてみるとどうか? 確かに周囲の物体はほとんどとまって見える。このような状態でスコスコ行動できるためにはその時間についていけるだけの認知速度が必要だ。まあ、それをクリアするとして、もうひとつ着目しなければならないことがある。

m*(d^2x/dt^2) + c*(dx/dt) + k*x = F ・・・・@
超高速でうごくので、@式により粘性の影響が鬼のように大きくなる。また、動き出す瞬間の加速度もばかでかいであろうから、各関節には極度の負担がかかる。それに耐えつつ動かなければならない。つまり、「時を止めるように見せる」には「頭の超高速回転」と「スーパー力持ち」をクリアしておかなければならない。
なんか空想科学○本みたいになってしまった。

うだうだとくだらないことを述べてしまったが、こんな無理はどうでもよい―というか、趣旨はそれをデフォルトとした上での荒木節である。そちらへ戻ろう。


27巻で最初におもしろいのはDIOとポルナレフが会うところ。DIOにむかってポルナレフは階段を上った・・・と思ったら降りていた・・・

ポル:「だが 今・・・・・・恐怖はこれっぽっちも感じない おれにあるのは闘志だけだ  ジョースターさんたちに会い・・・この45日あまりの旅と仲間の死がおれの中からおまえへの恐れを吹き飛ばした」
DIO:「本当にそうかな? ならば・・・・・・・・・階段を登るがいい」
ポル:『ガシ』
DIO:「そうかそうかポルナレフ フフフ階段を降りたな このDIOの仲間になりたいというわけだな」
ポル:『
  ・・・・・
ポル:「バカなッ! おれは今たしかに階段をのぼったッ!」
  ・・・・・

DIOのスタンドは時間を止める能力だということを考えると、つまりこれは、
 1.ポルナレフが足を上げた瞬間に時を止め、
 2.スタンド「ザ・ワールド」は急いで階段を降りて、
 3.ポルナレフをかかえて一段下へ置き直し、
 4.「ザ・ワールド」をひっこめて平静を装い、
 5.時間は再び動き出す。「ん、どうしたのポルナレフ君。きみ、階段を降りているじゃないか?」ととぼける。
というDIOのはずかしい小細工が潜んでいる。このこっけいさはたまらんね。本来はDIOの雰囲気を演出しているのだけど。ヌケサクにたいしても同様のパフォーマンスがなされている。


あと、ウィルソン・フィリップス上院議員。ウォーリーを探せのような細かい人間を跳ね飛ばしながら車を運転する。実際にウォーリーもはねられているのだが。これもDIOの不気味さを演出しているのだね。
そして最後は肉塊となってジョースターのトラックへベチャ!

 

vol.28