大破局
今から約300年前、人類は繁栄の絶頂にいた。
後の世に言う。魔動機文明アル・メナス時代である。
約2000年前から続いたこの文明では、
人類は殆どの蛮族を地上から駆逐し、
また高度に発達した魔法の道具の恩恵を享受していた。
だが、いかなるものにも終末は訪れる。
魔動機文明アル・メナスも例外ではなかった。
数百年もの間、地底の王国に潜み、力を蓄えていた
蛮族たちの奇襲はすさまじいものだった。
邪悪な力で大地は裂け、海は荒れ狂い、大陸の地形ですら
変わってしまうほどであった。
その力の凄さは、蛮族の王が”開放の剣”イグニスを手にし
その力を振るったからではないかとも語られている。
その天変地異の直後に莫大な蛮族の軍勢が押し寄せたのである。
強大な蛮族の軍勢は、文明を破壊し、数々の国家を滅ぼし、
自分達の支配領域を大きく広げた。
しかし、《大破局》を導いた蛮族の王が倒されたのをきっかけに戦いは終わった。
そう一般には信じられている…
8英雄(※1)
実際に大陸で猛威を振るったのは”王”ではなく”女王”でした。
その女王を追い詰め封印したと言われるのが8英雄です。
一般にこの伝承が伝わっていないのは、8人のうち蛮族が5人を占めるからです。
蛮族にも《大破局》(マジノライン以東への領域拡張)を非難する者達も居り、
また”女王”は幾多の新種、亜種の蛮族を生み出したのですが、
その中には非常に高い能力を持ちながら、その力に溺れず平和の為に使いたいと思う者も居たのです。
その8人とは
人間からエイベル・スカイウォーカー。
エルフからフュール・サングマイン。
ドワーフからゴットロープ・ラナチウム。
オークからラッカロコ・ライターン。
ゴブリンからサブル・ハブル。
トロールからワイズマン。
リザードマンからジル・レ・シャドウフィールド。
ドレイクから、イングリッド・フォルテンマイヤー
8人は始祖神より授かった力と武具を使い、蛮族の女王を討伐しました。
しかし、蛮族の女王は止めをさされる直前に最後の力を振り絞り逃走してしまいました。
遥か東の島まで逃げ延びたのです。
8人は止めを刺すべく東の島へ渡ろうとしましたが、神々の不可侵条約によりそれは叶いませんでした。
その後、かの島の神々が人と力を合わせて女王を封印したと風の便りに伝わりました。
ですが、その頃8英雄のうち蛮族出身の5人はマジノライン以西に仲間の蛮族を導く為に旅立った後でした。
人族出身の3英雄のうちドワーフのラナチウムは北の大地に戻り、
人間のスカイウォーカーは、寿命を悟ると”スカイウォーク”の秘蹟で歩いて天に昇ったと言われています。
エルフのサングマインは、やがて人の営みに関わるのを避け、森へと隠遁しました。
※1:8英雄はpropellerの「Bullet Butlers」より拝借。名前すら変えてません…
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