第4章9〜12の写真とコメント


さあ、歌いましょう!



ここは女子大学生の彼女のおじいさん、おばあさんが通っている集会場です。
この集会は正教でもカトリックでもない、それとはまた別な宗派の集会なのです。
ちなみに彼女はカトリック、彼女の両親はルーマニア正教を信仰しています。
家の中に三つも宗派があるわけです。
よくケンカにならないもんだ。
一番右に座っている人が持っているのはアコーディオン。
みんなで賑やかに歌うのがこの宗派の特色らしい。
この建物、外観は普通の家だけど、実質的には教会の役割を果たしているようですね。
ちなみに彼女も前に立って歌を独唱したけど、素晴らしくうまかった。
何せ、彼女はアマチュアのポピュラーソング歌手。
歌い終わると、みんな割れんばかりの大拍手!
ホント、歌っていいよね。


カタイなあ・・・



ホント、これ、カタイんですよ。
え、これ、何って? 
これは干し草の山です。
かなり色が変わってるから、秋か冬に刈ったものをこうして蓄えておくんでしょうね。
下の方が崩されてるのを見ると、少しずつ崩して、羊に与えてるんでしょうな。
それにしてもこれ、何か、栗の実をひっくり返して半分土中に埋めたような感じしませんか? 
僕はけっこう気に入ってるんですけどね、この山の形。
ちなみに真ん中で山に足をかけてるのは、大学生の彼女の幼なじみさ。
大相撲の琴乃若関似のナイスガイだよ。
ここへは彼が連れてきてくれたんだ。
いい所があるって言ってね。
ホント、気持ちのいいやつだよ。
お〜い、もう帰ろうぜー!


お父さんの仕事



幼なじみ君と二人でブラブラしてると、向こうから鈴の音がカラン、コロンと聞こえてきました。
その音の鳴る方へ行ってみると、羊が群れています。
そして、その群れの真ん中に彼女のお父さんが立っていました。
お父さんはじっと羊を見ています。
その目はとても穏やかで、優しいまなざしにあふれていました。
今日は天気もよく、羊もお父さんも気持ちよさそうです。
世の中にはこんな労働もあるんですね。
ちょっとお父さんがうらやましい僕でした。


超ローカル線の旅



帰省の終わった彼女と一緒に、ローカル線の列車に乗り込みました。
この列車は朝の7時40分発ですが、これを逃すと次は午後3時25分発まで列車はありません。
そう、超ローカル線なのです。
客車もすごく年季が入っていて、シートは木目調の板張りだったりします。
コンパートメントに二人きりで向き合って座って、などというとロマンチックですが、
二人とも早起きしたせいか眠くて、じきに寝入ってしまいました。
目を覚ましてしばらくすると、英語を話したいという女子中学生二人組が入ってきて、
私は彼らの守りをさせられました。
こうして、出会い多い列車の旅は7時間近く続いたのでした。