第6章4〜7の写真とコメント


鈍行はビスタカー



日本でビスタカー(二階建て列車)というと特急列車が多いですが、
ここルーマニアでは鈍行列車にビスタカーが多かったです。
写真のような、青一色の同じ型のものばかりでした。
一階の窓は上がちょっと開くだけですが、
二階の窓は下から顔が出せるほどに開くので二階がおススメです。
ルーマニアの鉄道でもっとも使い出があるのは急行ですが、
こんな各駅停車に乗っていろんな出会いを探すのもいいかもしれませんね。


ラテンなのにオーソドックス



写真は、クルージ・ナポカのルーマニア正教会です。
ルーマニア人はラテン系の人たちですが、
国民の85%以上がルーマニア正教を信仰しています。
ラテン系といえば、フランスやイタリア、スペインといった国々が有名ですが、
これらの国民の多くがカトリック教徒であるのにくらべると、ルーマニアは例外的な存在と言えます。
正教、つまり東方正教会はその別名を(グリーク)オーソドックスとも言います。
ラテン系なのにオーソドックスな国、それがルーマニアです。
ルーマニアとは、「ローマ語をしゃべる人々の土地」という意味なのだそうです。
そのローマ人の子孫が故郷のローマに背を向け、東方の信仰を受け入れた時、
彼らはラテン系オーソドックスとしての新しい自分を手に入れたのです。


壁のある町



これは、シビウ市内に残る16世紀の城壁です。
ヨーロッパの都市の多くは、こうした城壁に囲まれた城塞都市だったんですね。
この町の見所は、ほとんどこの壁の内側に固まっています。
西欧も含めて、昔は町と言っても小さなものだったんですね。


旅の足



ルーマニアの国内周遊には、鉄道が便利です。
私はこの国ではもっぱら鉄道にお世話になりました。
だって安いし、快適だし、友達だってたくさんできますから
(ルーマニアの人は本当に積極的なのです)。
急行にでも乗って、ゆっくりと車窓を眺めれば、
いやでも旅に出たなあって気分になりますよ。