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一,出産
産婦産気づけば産婆を佛ひて産褥に就く産婆は官許開業するものを頼みてするも開業する産婆なき場合は経験のある老女に頼みて之をなさしむ是を俗に(トリアゲ婆)と称す。産婆は多く床の上にある俵を積み其上に疊を敷くを常とす,古えより初産は姙婦の里方に遣はして産せしむるの風習あるは是れ姙婦の心をして平静に保たしむる衛生上の詫意と覚ゆ。
かくして産児呱々の臀をあぐれは産婆は産湯と浴せ着物を着せしむ。
ニ,神立
小児生れて三日目の日,産婆は生児に湯を浴せ神立と称して小豆飯を焚き,近親の者を招きて祝いをなす,生児の名は多く此の日に名づく。
三,七夜祝
出産後七日目の夜は十七夜と称して小豆飯を焚き産婆を招きて祝いをなす。
四,日明
初産男児は生後三十一日,女児は三十三日目の日に正装せしめ産士神に詣でしむ,しかして実家に帰る。実家には産婆近親の者を招きて祝いをなす。
五,誕生日
出生一周年の当日には小豆飯を炊きて祝いをなす。
六,初節句
男児(長子)初めて迎ふる五月5日に初節句と称して祝いをなす此の時母の里方よりは幟,近親よりは祝いとして布を贈る是れ等のものを受けたる家にては五月一日の日より節句の日まで幟を前庭に立つ,節句の日には近親知己近隣の人々を招きて祝いとなす。
七,紐解き祝ひ
生児四歳になれば其年の土用十五日紐時の祝いをなす此日には近親の人を招きて祝いとなす。
子供には盛装せしめて氏神へ詣でしむ。
八,徴兵
男子満二十歳に達すれば適齢にて徴兵検査を受く検査抽籤共に合格し愈入営と定まれば出兵の前其の家にては入営祝日となす,いよいよ出兵当日となれば村役場にて式をなす。村民,学校職員生徒一同は海浜迄で見送りをなす。
除隊となりし兵は多く記名したる盃を近親知己に配るを常とす。
資料 湯島郷土誌 |
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