九十九里飯岡沖のライト泳がせ             

 飯岡沖のヒラメ船とアジ・ハナダイ船で、外道のワラサが多い日には船中20本も上がっていると聞いて、ライト泳がせの好きな私としてはいてもたってもいられず、1021日、飯岡港清勝丸のアジ・ハナダイ船を訪ねた。当日は日曜日でもありグループの方もいて22名の盛況。泳がせのためには4隅の席、と私は早く出かけ左大ドモを確保する。泳がせ用の竿は大ドモの角から斜めにセットし、コマセ用の竿は船尾で真後に向かって出す。

 予定の5時から30分遅れて出船。南へ航程40分の30メートルダチで第1投となる。アナウンスがないのでアジ狙いなのかハナダイ狙いなのかわからない。様子見のためウィリー3プラス先がカラバリの仕掛けを選びオキアミを刺して投入する。最初はタナがわからないので底から10メートルをシャクッてみる。空振り。

 第2投。3シャクリでグングンとアタリ。少し待ってからゆっくり巻き上げる。中アジの一荷だ。水深100メートルで釣るアジと比較して格段に引きが力強い。きょうはこの引きを楽しむために竿は2.1メートルのシャクリ竿ではなく2.7メートルのものを選んできた。釣れたアジは即泳がせ竿にセットし泳がせを開始。

 このあたりの水域は水深の変化が少ないので、泳がせ竿は一度タナを取るとあとは置き竿にし、ときたま底ダチを取り直すだけでよい。横でコマセ釣りをする。しかし、オマツリするのでハリス長を2メートルから1メートルに詰め、オモリを80号から100号に変えた。アジのタナが底から25メートルなので、泳がせは底から5メートルにタナどりした。すると中乗りさんが回ってきて、「それじゃワラサは食わないよ。ワラサは底から10メートル。」上過ぎるんじゃないのと思ったが、毎日海に出ている船頭のいうことは聞くもんだと思い直し10メートルにした。しかし気配はない。

 船中皆さん良いペースでアジを釣っている。アジ10尾に1尾くらいの割合でハナダイが上がるが小さい。手の平サイズというがそれよりさらに小さい12センチ級が多く、私は15センチ以下はすべてリリース。12センチとはいえタイはタイ。いっちょ前に引きます、これが。

 これではキープできるタイは無いかと思い始めていた10時、アジとは異なるストロークの長い鋭いアタリ。34度のつっこみをイナしながら巻いていくと35センチのマダイが姿を見せた。その後同型のハナダイも釣れる。

 はじめのうちは中層までシャクッていたが、アタリは25メートルに集中しているので、この範囲に仕掛けを止める方法に変更する。5メートルで止めると先バリに食い、2メートルで止めると上バリに食う。そこで2メートルで食わせてから5メートルまでゆっくり巻くと計算通り一荷、一荷半となる。面白いように決まった。

 11時、泳がせはいぜんとして反応なしだが、エサのアジは生きの良いのにどんどん交換していく。コマセ竿にタイとはまた違う強い引き。船中イナダも上がっているので、はじめイナダと思ったがビリビリとした感じはソーダ系。水面に来て横っぱしりしヒラソーダに見えた。釣り上げてみるとナント、胸ビレの下に5個の黒点紋、スマだ。

 船中ワラサによるとみられるハリス切れもなく、きょうはもう泳がせをあきらめようとしていた11時半。20センチのアジエサに何かがアタッック。ワンピースの柔らかい竿先にはっきりとした反応がでる。ガクガクと震えグィーンと竿先が下に突っ込む。本日の状況から小型のワラサあるいはイナダクラスと想定されるので、食い込みに時間がかかる。最初のアタリから1分。3度目の突っ込みののち竿を手に取ってゆっくりと起こす。

 乗ったー!しかし、しかしである。軽い。ひょいひょいと上がってくる。ワラサではない。?マークで巻いていく。イナダだ。それも35センチ。アジエサの2倍の大きさもない。ワカシの兄貴分クラスともいえる。サイズは残念であったが、最後の最後に狙い通りの泳がせでゲットでき満足、満足。

 12時沖揚がり。皆さんハナダイは少なかったがアジの入れ食いを1日楽しまれたようです。私の釣果は、泳がせでイナダ、コマセでスマ、マダイ、ハナダイ、アジ多数と爽やかな秋の1日を存分に楽しめました。

 

(当日の仕掛)

アジ・ハナダイ仕掛け

   竿:シマノ船島302.7m

   リール:アブ7000

   ビシ:60

   ハリス:2号、3m、3本バリ(オキアミえさ)

泳がせ仕掛け

   竿:アルファタックル・パシフィックスプリント1030ポンド

   リール:シマノLD6000

   オモリ:100

   ハリス:8号1m、ハリヒラマサ13