東京湾本牧沖のスズキ

 

 静から動への大展開。伝統のエビエサによるスズキ釣りの特徴をよくとらえた表現といえよう。

 数週間ぶりに好天の週末となった313日、横浜本牧の長崎屋を訪ねる。このところの好調を反映して、大型船の右舷に10人、左舷に8人のファンを乗せて8時半に出港。自分は右5番に入る。船長は長崎功さん、中乗りが昭さんの兄弟船だ。

 最初は港前の本牧釣り公園沖でタナ12メートルから始まる。この釣りは正確なタナどりが要求される。船長は魚探の反応に合わせ時に50センチきざみでタナを指示するので、リールのカウンターではなく道糸のマークで測る。開始5分で右3番の方にヒット。慣れた手つきで巻き上げていく。やや長めの軟調竿が逆U字に絞られて見事な曲線を見せる。中乗りさんのタモ一発50センチクラスのフッコが取り込まれる。

 その後も短い間隔で次々と船中にヒットしていく。今日は良い日に当たったようだ。ラッキーッ。コツッと自分の竿にもアタリ。竿先を50センチほど送ってイチ−ニ−サン−、のつもりがイチーで聞いてしまった。竿先がフッと戻ってエサだけ取られた。典型的な失敗である。その後、サンーまで待ってもハリに乗らないアタリが2回、どうしてと頭の中が?印。

 9時、小さなコツッのアタリ。慎重にイチーニーサンーと待ってから大きくゆっくり合わせる。ググーッと竿に重みが乗って完全なハリがかり。ギュンギュンと引きの強さから良型が予想される。魚が突っ込むとドラッグが効いて糸が出ていく。3回ほどやりとりしてタモに入る。後検量で65センチ、2.3キロの堂々たるスズキである。3本連続でバラしたあとなのでホッとする。合わせ方は間違っていなかった。

 初めのうちは船の前後にアタリが集中し、胴の間は少なかった。しかし徐々に胴の間にも当たり、1日を通してみると釣り座による差はなかった。この点を船長に尋ねると、釣り座による差は少なく、むしろ胴の間のほうが釣れることもあるとのこと。

 11時、船長は「大型を狙いましょう」と船を沖へ進め、中ノ瀬Dブイ周りのタナ22メートルで再開となる。直後右6番氏にヒット。予想通りの良型で、グングンと真下に引き込み、水面ではエラ洗いしてジャンプする。この時自分は目線を竿先に残したまま用を足そうとしていた。と、アタリ!中乗りさんがとっさに竿を取って渡してくれる。これも良型で、力強い引きを存分に楽しみながら少しづつ浮かせていく。魚が走ると一度に3メートルくらい糸が出ていく。65センチのスズキがタモに入る。

 ブイ周りでは右3番の横浜の今村さんが84センチ、左胴の間の山梨の石井さんは80センチの大型スズキを見事に釣り上げる。長崎屋では80センチ以上は記録に残されるので、この2本もその仲間入りとなるのだろう。

 3時半に沖揚がり。船中4684センチのスズキが211本、計82本。自分は5本だった。船長によれば、今後水温の上昇に伴い、引きがさらに強くなるのでハリスは1ランク上げて5号、針も17号とするとのこと。おもり負荷10号の竿で3キロ以上の魚と渡り合う面白さはスズキをおいてはないでしょう。ぜひ一度経験してみてはいかが。 

    

    『同じエサ 同じタナでも アタリ来ず』

    『あきらめて トイレに立つと アタリ来る』

 

(当日の仕掛)

    竿:シマノ・ベイゲームTコチ・スズキ240

    リール:アブガルシア6500C3、道糸PE4100m

    仕掛け:鋳込みテンビン10号(長崎屋特製)

        ハリス42.2m、ハリスズキバリ16号ヒューズ巻き

        エサ:活きエビ