ついにセブンが地球を去る日がやって来ました。
地球人のために戦い、傷ついたセブン…。
シューマンのピアノ協奏曲が悲しく響くなか、認容と別離、悔恨と決心が、切なく描かれます。
今もなお、伝説として語り継がれる感動の最終話です。





LAST STORY



苦しんでいたダンのうめき声が、止まった…。
心配そうにダンを見守る隊員たち…。
「…大丈夫。峠は越したようだわ」(アンヌ)
ほっとする隊員たち。
「…うむ…。頼む…」(キリヤマ)
ダンの生命の無事を確認したキリヤマ隊長は、看護をアンヌに
任せ、フルハシとソガを促がして作戦室へ戻る。
入れ替わりにキタムラ博士がやってきた・
「どうかね?」(キタムラ博士)
「発作は収まりました!」(アンヌ)
ほっと安心した様子のアンヌ。
「そうか。レントゲン写真を撮ってみよう、手術の必要がある
かもしれない。アンヌ隊員、手術室の用意を」(キタムラ博士)
「はい」(アンヌ)
レントゲンと手術室の用意のためにメデイカルセンターを出て行く、キタムラ博士とアンヌ。
目を閉じたまま二人の会話を聞いていたダンは、そっと目を開き、ある重大な決心をした…。


偵察中のホーク3号。
セブンが死闘を演じた現場上空にさしかかる。
「おい、怪獣の死骸がなくなっているぞ…」(フルハシ)
「えっ…、そんなバカな…」(ソガ)
切り落とされた片腕と片足を残して、ボディはなくなっていた…。
そこに緊急通信。
「ソガ、フルハシ…、直ちに基地へ帰れ!敵の攻撃を受けている」(キリヤマ)


上空の円盤から攻撃を受ける基地。
宇宙でクラタ隊長が撃墜した円盤と同型である。
爆発と火災の続くニ子山…。
鳴り響く警報サイレン…。
作戦室で焦れる、二人の隊長。
「…よし!」(クラタ)
「どこへ行く?」(キリヤマ)
「ホーク1号は、まだある!」(クラタ)
「やめろ。二子山をスライドさせたら基地の中は丸見えになる…」(キリヤマ)
手も足も出せずに、悔しがるクラタ。
緊急事態にメディカルセンターに戻ったアンヌ。
「…!」(アンヌ)
ベッドはもぬけの空だった…。
「…ダン?」(アンヌ)
ダンはどこに行ってしまったのだろう…。
「ダァ〜ン、ダァ〜ン、ダァ〜ン!」
混乱の基地の中、ダンの姿を求めて走り回るアンヌ。


ホーク3号が帰ってきた。
激しいミサイル攻撃。
命中!
「ハハハ…、ざまあみやがれ!」(フルハシ)
黒煙を噴きながら逃げる円盤。
追跡するホーク3号。
円盤は真っ黒な雲の中に入って行く。
そして後を追うホーク3号が黒雲を抜けたときには、そこに円盤の姿はなかった。
黒煙に隠れた円盤は、急降下して地下の秘密基地に戻ったのだ。
狐に化かされたような表情のフルハシとソガ…。


ゴース星人の地下秘密基地。
円盤は、地底ミサイル発射場、パンドン改造工場などを通り抜け格納庫へ戻る。
円盤乗組員が統領に報告をする。
「親分、もうちょいのところで邪魔が入りよって…」(手下)
「なんやとぉ〜!せやからあれほど、ゆうたんやないかい!…
ええぃ、もうええ、捕虜連れてこいや!」(統領)
慌ててその場を去る手下。
「こんボケがぁ!」(統領)
そして、アマギが連れてこられる。
「脳波コントロールカプセル、下ろしてや!」(手下)
カプセルに閉じ込められるアマギ。


混乱の作戦室。
「第一ゲート、異常はどうか?」(防衛隊員)
「第二ゲート、損傷は?」(防衛隊員)
被害状況の把握をままならない…。
「敵が防衛軍基地上空から直接攻撃してきたのは、これがはじめてだ」(キリヤマ)
「久しぶりに手ごたえのある連中だ…」(クラタ)
「大口を叩くな、次にどんな手を打ってくるか、わからんぞ…」
そこに、フルハシとソガが還ってきた。
「隊長!」(フルハシ)
「どうだった?」(キリヤマ)
「確かに命中はしたんですが、クマガタケの辺りで見失ってしまって…」(フルハシ)
「たぶん噴火口に突っ込んだでしょう」(ソガ)
「……」(キリヤマ)
血相変えたアンヌが飛びこんできた。
「隊長!ダンがいないんです!」(アンヌ)


ひとりで基地を抜け出したダン。
(許してくれ、アンヌ。…レントゲン写真を撮られたら、僕が宇宙人であることがわかってしまう…。…アンヌ、僕をそっとしておいてくれ…)(ダン)
ひとりぼっちのダン。
傷つき疲れ果てた身体のダン。
いったいどうしようというのだ…?


「…フッフッハッハッハ、今度は脱走か…。ウルトラ警備隊の恥じっさらしだよ、あいつは!」(クラタ)
睨むキリヤマ隊長。詰め寄るソガ。
「違います。ダンはそんな奴じゃ…」(ソガ)
「ない、と言うのかね!」(クラタ)
ソガを制止して、さらに続ける。
「じゃあ、なぜ姿を消した…?…怖くなったんだよ…、防衛軍の仕事が…」(クラタ)
「あなたは彼を知らないんだ」(ソガ)
「あんなろくでなし、知りたいとも思わん!」(クラタ)
PIRU PIRU PIRU !
その時、緊急通信が入った。


画面には、アマギが写っている。
「…アマギ!」(キリヤマ)
「地球防衛軍に告ぐ…」(アマギ)
アマギは一方的に話し始めるが、その表情も声も普段のアマギではない…。
ヤマオカ長官、タケナカ参謀、マナベ参謀らも集まった。
「地球防衛軍は直ちに、我々ゴース星人に降伏せよ。我々ゴース星人に降伏すれば、火星の地底都市に移住を許可し、全人類の生活を保障する。我々は強力な地底ミサイルを持っている。地球人たちは空と海の守りは堅いが、地底はまったくの無防備だ。降伏に従わない場合には不本意ながら、世界各国の主要都市を一斉攻撃し、30億全人類の皆殺し作戦を実行する。ハッハッハッハッハ…」(アマギ)
「チクショー、30億皆殺し作戦とは、ほざきやがる…。人類がやすやすと負けてたまるか!」(クラタ)
「そうだ!火星の地底都市でモグラになるんなら、死んだ方がマシだよ!」(フルハシ)
「そうだ、そうだ、このままじっと待てというんですか…」(ソガ)
「そうよ、そうよ」(アンヌ)
「待て諸君!」(タケナカ参謀)
ヒートアップする隊員たちに厳しい表情で、
「これは30億全人類の運命がかかった史上最大の侵略だ。軽率に行動してはならん…」(タケナカ参謀)
「奴らの言う通り、地底はまったくの無防備だ。地底ミサイルを撃ち込まれたら防ぎようがない」(マナベ参謀)
地球防衛軍の死角を突いたゴース星人。
「キリヤマ隊長…」(ヤマオカ長官)
落ち着いた声でキリヤマ隊長に話しかける。
「はっ…」(キリヤマ)
「ウルトラ警備隊は、敵のミサイル基地を探し出してくれ」(ヤマオカ長官)
「はいっ!」(全員)
「我々は各国首脳部を集めて、対策会議の真似事をやる」(ヤマオカ長官)
迅速な決断と的確な対処。
「出来るだけ長引かせるから、なんとか敵の基地を見つけてくれ」(ヤマオカ長官)
なんとしても敵の情報が欲しいのだ。
「はいっ!」(キリヤマ)


夜道、ポインターが停まっている。
そこに接近する一台の白い車。
そこには、20才くらいの姉と10才くらいの弟が乗っていた。
「あっ、ウルトラ警備隊のポインターだ。停めてよ」(アキオ少年)
ポインターの横に停車した白い車。
下車した姉弟は、ポインターの運転席を覗き込んだ。
するとそこには、疲れ果てて、ハンドルに覆い被さり、目を閉じているダンの姿があった…。
「どうしたんだろう?」(アキオ少年)
「早く病院へ連れていかなくちゃ。アタシ救急車呼んでくるわ」(ユミ)
只事ではない様子を悟ったユミ…。
「待ってくれ…」(ダン)
焦点も定まらないような目つき…。
「救急車は要らないよ…。ちょっと休みたいだけなんだ…」(ダン)
しかし、そんな状態でないことは、誰の目でも明らかだ。
「だってこんなところじゃ、身体に毒よ」(ユミ)
「そうだ、ボクん家おいでよ!」(アキオ少年)


アキオ少年の部屋。
ダンを介抱するアキオ少年。
「ありがとう…」
「ボクも大きくなったらウルトラ警備隊の隊員になるからねっ!」
階下では、ユミと母親が話している。
「ユミ、ヤマモト先生に往診してもらいなさい。早く、電話をかけて…」(母)
「でもちょっと休みたいだけだって…」(ユミ)
「いえ、ご遠慮してらっしゃるだけよ」(母)
「そうね、きっと」(ユミ)
受話器を上げるユミ。
「ヤマモト先生のところ、何番だっけ?」(ユミ)
「そこに書いてあるでしょ」(母)
その会話が聞こえたダン。
「僕ねぇ、注射が嫌いなんだよ。だから…」(ダン)
「僕も嫌いなんだ」(アキオ少年)
階下では往診を電話で頼むユミの声がしている。
「逃げちゃおうか、ボクたちの作戦本部があるから、そこに行こうよ」(アキオ少年)
「…うん」(ダン)


アキオ少年の肩を借りても、歩くのがやっとのダン。
資材置き場の暗がりのなかに鳴り響くラジオの野球中継。
「あそこだよ」(アキオ少年)
ダンは、やっとの思いでたどり着いた。
「さぁ、ここなら平気だよ。ここがボクたちの作戦本部さ。ねぇカッコいいでしょ!」(アキオ少年)


ゴース星人の基地。
地球防衛軍からの返事が遅いため、怒りの頂点に達したゴース星人統領が叫んでいる。
「地球人のボケどもがぁ、なめくさりよって!…ええぃ、かまへんわ!射てぃ!射てやぁ!」(統領)
ついに、地底ミサイルが発射された。


地底ミサイルが世界主要都市へ向かった。
高速で地下を掘り進むと、次々と大爆発を起こす。
木っ端微塵に吹き飛ぶ、クレムリン、マンハッタン、タワーブリッジ、そして凱旋門…。
地上の繁栄は、地獄の業火で焼き尽くされる。
その火焔は、ビルも人も、地上のすべてを飲み込んでゆき、炎は爆発を呼び、爆発は炎を呼ぶ…。
まさに終わりなき滅亡への破壊の輪廻……。


作戦室。
画面の中のアマギ。
「返事はまだか。30分後にもし返事がなければ、次に東京を攻撃する。イエスかノーか、その答えが欲しい」(アマギ)
「敵の基地はまだ発見できんのか?」(ヤマオカ長官)
「クラタ君にも手伝ってもらっているんですが…」(キリヤマ)
焦りの感じられるキリヤマ隊長。
「長官、30分といえば時間がなさ過ぎます。対策会議どころじゃありませんよ」(マナベ参謀)
「この際、降伏もやむを得ません…。町は大混乱です…」(タケナカ参謀)
避難をする人の波、波、波…。
各地の町は、パニック状態に達していた…。


アキオ少年の作戦本部でテレビニュースを見るダン。
「…各駅とも避難する群衆が押し寄せ、大混雑となっております。東京も遂にゴース星人の魔の手にかかり、廃墟となってしまうのでしょうか…」(登坂アナウンサー)
すくっと立ち上がるダン。
「どこ行くの?」(アキオ少年)
「行かなければ、ならないんだよ」(ダン)
「ダメだよ、そんな身体で…」(アキオ少年)
身体のことを指摘されてへたるダン。
「…人類は遂にゴース星人の奴隷となるのでしょうか。それとも人類の誇りとともに滅亡するのでしょうか…。二つのうち、いずれかを選ばねばならんときが来たのです…」(登坂アナウンサー)
愕然としながらニュースアナウンサーのコメントを聞き流すダン。
「ちょっと待ってて…。どこにも行っちゃダメだよ」(アキオ少年)
そう言うと、ダンを置いて外に出て行った。


作戦室。
戻ってきたクラタ、フルハシ、ソガ。
「敵の基地がわかりました」(クラタ)
「そうか、よくやったぞ」(ヤマオカ長官)
「場所はどこだ?」(タケナカ参謀)
「クマガタケの地底!」(クラタ)
「クマガタケは活火山ですが、その噴火口が出入り口になっているんです」(フルハシ)
「長官、一刻を争うときです。マグマライザーに時限爆弾を積んで自動操縦で敵の基地に突っ込みましょう」(キリヤマ隊長)
全人類を守るため、非情な決断をしたキリヤマ隊長。
「よし、すぐ準備にかかれ」(ヤマオカ長官)
「待ってください!」(ソガ)
長官に掴みかからんという勢いで、
「敵の基地にはアマギが捕まっているんです。奴はどうするんですか?」(ソガ)
「何を言うんだ!この際、人間ひとりの命にかまっている場合ではない」(クラタ)
「私が助けに行きます」(ソガ)
「バカ!…お前がノコノコ入っていったら元も子もなくなるんだ…」(クラタ)
「しかし!」(ソガ)
「あきらめるんだ!」(クラタ)
ソガを諭すクラタ。
「君がアマギを思う気持ちはよくわかる。だが彼だってウルトラ警備隊だ。
自分の命よりも人類すべてのことを大事に思うだろう…」(クラタ)
このやり取りを見ている男がいた。
ボロボロのダンである。
ビデオシーバーで作戦室の様子を見ていたのだ…。
「マグマライザー、出動スタンバイ!」(キリヤマ)
キリヤマ隊長の悲痛な命令が発せられた。
あまりの状況に、居ても立ってもいられなくなったダンは、おもわず外に飛び出した。
そして、ウルトラ・アイをゆっくりと取り出した…。
いとおしそうにウルトラ・アイを見つめるダン。
両手で装着しようとしたその瞬間。
「やめろ!」(セブン上司)
目の前に、夢枕に立っていた姿があった。
ウルトラセブンこと340号を気遣うセブン上司である。
「やめるんだセブン。今度こそ本当に死んでしまうぞ!」(セブン上司)
変身をためらうダン。
そこにダンを照らすライトの灯りが…。
ポインターである。
アンヌがダンを迎えにやってきたのだ。
ポインターを降りて、ダンの側に歩み寄るアンヌ。
「アキオ君って子供が教えてくれたの、ダンがここにいるって…」(アンヌ)
アンヌは、ダンをやさしく受けいれようとする。
「なぜ、逃げたりなんかしたの?」(アンヌ)
背を向けたダンに問いかけながら、近づくアンヌ。





「ねぇ、答えて…」(アンヌ)
精一杯やさしく問いかけるアンヌ。
しかしアンヌは、ダンの様子がいつもと違うことに気づいた。
「…ダン?」(アンヌ)
不安になったアンヌ。
何か悪い予感が、アンヌの全身を貫いた…。



意を決したダン…。
ゆっくりとアンヌへ振り向き、口を開く…。
「アンヌ、僕は……。
 僕はね……、人間じゃないんだよ!
 …M78星雲からきた、ウルトラセブンなんだ!」(ダン)
決心の告白。





                BGM  シューマン 「ピアノ協奏曲 イ短調 54番」





                    



                    
                     「びっくりしただろう…?」  (ダン)



                    
                   「うぅん…、人間であろうと宇宙人であろうと、
                    ダンはダンにかわりないじゃないの…。
                    たとえ、ウルトラセブンでも…」 (アンヌ)



                    
                     「ありがとう、アンヌ!」  (ダン)










「マグマライザー発進!」(キリヤマ)
迷いを振り切り、非情の指令を発するキリヤマ隊長。
ウルトラ警備隊の任務は、自らを犠牲にしても地球の平和を守り、一般市民を救うことにあるのだ。
地底を走る無人の爆弾マグマライザー。
その行く先には、捕われのアマギがいる。










                    
           「今、話した通り、僕はM78星雲に帰らなければならないんだ…。
            西の空に、明けの明星が輝く頃、一つの光が宇宙へ飛んで行く。
            …それが、僕なんだよ!」  (ダン)



                    
                     「…さよならアンヌ!」  (ダン)



                    
                  「待って、ダン!……行かないで!」(アンヌ)
                  



                    
                「アマギ隊員がピンチなんだよ!…デュワッ!」 (ダン)







アマギを救出するセブン。
突入するマグマライザー。
地底ミサイルが誘爆し大爆発とともにゴース星人の秘密基地は吹き飛んだ。
「アマギ!」(全員)
カプセルごと救出されたアマギを保護する隊員たち。
その時、地面が割れて何かが現われた。
セブンに切断された手足をサイボーグ化された、改造パンドンである。
セブンに向かう改造パンドン。
しかしセブンに戦う力は残っていないだろう…。
まさに死を賭しての戦いである。








          ダンの悲壮な姿に耐え切れないアンヌは、顔中の涙とともに心痛を吐露する。
                    
            「ウルトラセブンの正体は、アタシたちのダンだったのよ!」 (アンヌ)



                    
            「M78星雲から、地球を守るために遣わされた平和の使者で、
             自分を犠牲にしてまでこの地球のために闘っているんだわ!」 (アンヌ)



  
  「でも、もうこれが最後の闘いよ!…ダンは、自分の星に帰らなければならないの!」 (アンヌ)







一方的に攻撃を受けるセブン…。
「…はっ、ダン!」(キリヤマ)
我を取り戻したキリヤマ隊長。
「…行こう!…地球は我々人類、自らの手で、守りぬかなければならないんだ!」(キリヤマ)
ウルトラホークで改造パンドンに挑む地球人の精鋭たち。



ミサイルが改造パンドンに当った。
「ダン離れるんだ!怪獣はオレに任せろ!」(フルハシ)
「ダンッ!」(アマギ)
その隙をついて改造パンドンの懐に入るセブン。
「ダンは死ぬ気で闘っているんだわ…」(アンヌ)
「体の具合が悪ければ悪いで、なぜはっきり言ってくれなかっ
たんだ…」(キリヤマ)
「モロボシ、許してくれ!」(クラタ)
「危ない!」(ソガ)
誰もセブンとは呼ばない…。
目の前で瀕死の状態で戦っているのは、英雄ウルトラセブンではなく、自分たちの仲間「モロボシダン」なのだ。
クラタは、ダンへの罪滅ぼしのつもりか、改造パンドンの気を引こうと決死のアタックを敢行する。
一瞬の隙が出来た…。
その間に攻略のチャンスを得たセブンは、見事な反撃で改造パンドンを葬った。
決まり手:アイ・スラッガー逆操作、首落とし。







セブン最後の死闘。
そして、最後の勝利…。
最後の力を振り絞って、西の空に飛んでゆく…。
「…明けの明星が輝く頃、一つの光が宇宙へ飛んで行く。それが僕なんだ…」(ダン)
光を見送るダンの仲間たち。







                    
               「ダンは死んで帰っていくんだろうか…。もしそうなら、
                ダンを殺したのは俺たち地球人だ…」 (ソガ)



            
         「…奴は傷ついた身体で最後の最後まで、人類のために闘ってくれたんだ!
          ダンを殺したのは俺たちなんだ……。あんないいやつを…」 (ソガ)



            
           「そんなバカな!ダンが死んでたまるか…、ダンは生きている。
            …きっと生きてるんだ。遠い宇宙から、俺たちの地球を見守ってくれるさ。
            そしてまた、元気な姿で帰ってくる!」 (フルハシ)



                    
               涙が頬を伝うアンヌは意を決したように、力強くうなずく。

                    
                   いつかまたダンと会える日が、きっと来る。

                    
                          さようなら、ダン…。















                    



                               



               「ウルトラセブン」 1967(C) 円谷プロダクション/TBS










                        





           「ウルトラセブン」ストーリー再録  第49話「史上最大の侵略(後編)」
              27/OCT/2001 初版発行  31/JAN/2002 第二版発行
              Copyright (C) 2001 Okuya Hiroshima All Rights Reserved





史上最大の侵略(後編)
第49話
脚本:金城哲夫  監督:満田かずほ  特殊技術:高野宏一  制作49話