序章
「音や金時」終幕にあたり、私が殊に手放さなければ...と思っていたのが「音や金時」という店の名称でした。なぜならこの名前、取りも直さず、音響業界職人・佐々木と私の俳号「金時」との併合だったから。
あまりにも個人商店的(魚屋とか飲み屋とかにありがち)な名付けかたを、まさか新規のお店に!そればかりは許すまじ、と自らに言い聞かせてきたことです。
変わりまして新しい名称「ボイラー室」。実は「旧音や金時」のその前の歴史そのものであり、音や金時のささやか史を引き継いでくれた新オーナーの感覚に杯を挙げたい気分でもあります。
おかげで私も、表現活動上の名前「金時」を我が生身に戻すことができました。店の名前に「金時」を入れた時点で、そっくりそのままじゃ芸が無いーに至った結果、パフォーマンス名をmaman-Kintoki 略して「ママ金」としたのです。これがMama-Kinのはじまりなのですが、どっこい
「ママン」
「金時」も
18歳の私が起原の名前でした。(思い起こせば)。
全く詮無い話だけれど、角度によってはちょっと面白い話か、とも。
というわけで、これから章立てで書いてみたいと思います。
―1971年からの徒然を込めてー。
では次回
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