MRI前立腺実験@ 1999.5
天心堂 へつぎ病院 放射線科 診療放射線技師 桑原 宏
 
はじめに 近年、前立腺のMRI検査は超音波検査とともに重要な役割を果たしている。
超音波検査では検査前に蓄尿の前処置をとっているが、MRIについては確立されてはいない。文献によっては蓄尿させ膀胱からの圧迫することにより前立腺の辺縁の抽出・前立腺肥大の評価に有用とある。しかし、検査前に蓄尿させるのは超音波検査と違いMRI検査は時間が長く患者の負担が大きい。そこで患者の負担が少なく、前立腺の抽出にすぐれた前処置を検討する。
1.目的
排尿後の飲水などの患者の負担が少なく、前立腺の抽出にすぐれた前処置を検討する。
2.方法
蓄尿状態でのMRI撮影・排尿後のMRI撮影・技師間での評価・Drの評価

3.結果
Figに表わしたように蓄尿状態の方が排尿後と比較し前立腺と膀胱との壁の関係がよく抽出されている。また、前立腺肥大による膀胱への浸潤の観察にも蓄尿状態の方が適していることが解かる。大分医大の放射線科Drからも同様の評価を得た。
今後の課題
上記したようにMRIでの検査は他の検査に比べて時間がかかる(当院では40分)。NEXの減少・TRの減少などのパラメータの変更をしたとしても30分は要する。前立腺肥大により膀胱へ浸潤している場合、蓄尿するのは被験者にとってかなりの苦痛である。そこで、検査前に排尿しの飲水による蓄尿であれば、患者の負担が少なくなると考えられる。しかし、飲水の量・してからの時間は不明確である。今後の課題としては飲水の量・経過時間との関係を明確にすることが必要となり、何パターンかを施行する。

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