森林政策学その3 国土保全と森林(見出し)




我が国の年間降水量は、およそ1800mmといわれており、世界の平均降雨は1000mm弱ということであるから水には恵まれているといえる。一方、森林土壌の深度1メートルまでの平均的粗孔隙量は約20パーセントといわれていることから、森林は深さ1メートルの土壌内に平方メートルあたり0.2立方メートル、1ヘクタールあたり2000トンの水を蓄えることができる。また降雨時に土壌浸透量が多ければ雨水の地表流出量が少なくなり土砂の流出を抑制することが可能となる。このようなメカニズムが森林の水土保全機能といわれるものである。