花粉量の少ないスギの量産化に成功



千葉県林業試験場(山武町)では、今春から花粉量の少ない造林用スギ苗木の大量供給を開始するとのことです。
従来種より花粉量を百分の一以下にできるのが特徴です。
1995年に19品種を選抜しました。しかしこれらの品種は花が少なく種子が少ししかとれないため大量生産ができないということがネックになっていましたが、ホルモン処理などの実用化技術の開発により、着花を一時的に増やすことで苗木の大量供給に成功したものです。
千葉県では今春、種苗生産組合(千葉市)を通じ、8万本を供給、来春は15〜20万本を供給する計画です。
しかし花粉の飛散距離が長いということもあり、千葉県のみでは花粉症対策としては不完全なため、ノウハウを公開するなど、他県に協力するとのことです。
以上、1998年2月3日付け日経新聞記事からの要約です。


以上の発信に対し、千葉県の林業試験場で育種を担当されている遠藤さんから次のようなコメントがありました。
1.ホルモン処理などの実用化技術は特に開発したものではなく、既存の成果を応用したものである
2.同じクローンでも花粉(雄花)の着花性は、立地環境(風土や気候)により変動があるので、この選抜結果は県内で適用できると考えている
とのことです。
どうもありがとうございました。


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