ホンダ ビート
機種コード ホンダ E-PP1
全長/全幅/全高 3295mm/1395mm/1175mm
ホイールベース 2280mm
最低地上高 135mm
車両重量 760kg
エンジン形式 E07A 水冷直列3気筒 横置 SOHC気筒あたり4バルブ
気筒数/総排気量 直列3気筒/656cc
内径X行程 66.0mm×64.0mm
最高出力 64ps/8,100rpm
最大トルク 6.1kg-m/7,000rpm
燃料タンク容量 24.0L
オイルタンク容量 3.0L
変速機形式 5段
タイヤサイズ・前/後 155/65R13 73H ・ 165/60R14 74H
製造年 1991年 〜 1996年
所有期間 1997年9月4日〜2004年9月20日
購入の経緯
ミッドシップ、オープンカーのBEATは1991年の登場時から気になっていた。軽自動車ということは全く気にならなかったが、非常用シートさえも無い本当の2シーター(ミッドシップだから当たり前だが)、ろくに荷物の詰めない(バイクのように荷物キャリアを追加するしかない)非実用性が購入をためらわせていた。しかし、買おうと思えば不可能なことも無いので、1年くらい試しに所有してみようかと購入した。当時は子どもも居なかったし、今思えば余裕と勢いがあった・・・。
長所
@エンジンがミッドシップに積まれていること。
A操縦性はどんな無茶をしても破綻しない安定性を持つ。しかも、安定していてつまらないということは無く、後輪で押し出すミッドシップ特有の操縦感覚を味わえる。また、ドライビングの成功、失敗の感覚もわかり、次のコーナーはうまく回ってやろうというやる気を出させるもの。
B背中から響いてくるエンジンサウンドがやる気を出させる。もっとも音自体は「ビヨーン」という3気筒のしょぼいものだけれど。(但し、一生懸命仕事をしているという可愛げがあって悪い気はしない。)
C普通車と比べても全く遜色ない車体剛性が感じられる。オープンの車体ということを考慮するとこの車より剛性感を感じられる車はなかなか無いのではないか。
D地面に直座りしているかのような低い着座位置、手足を真っ直ぐ伸ばせるスポーツカーポジション、軽自動車の小さな車体サイズのために自分の触覚が車体の四隅まで届いているような気がする。よって意のままに操ることができる。クルマというよりエンジン付きのボディスーツである。
E小さい車体とオープン状態であれば周囲に死角など存在せず、狭い路地でも何の躊躇もなく入っていける。
Fクルマにかかるいろいろな維持費が安くて済む。私の運転は燃費を第一とはしないが、それでも市街地で13km/Lくらい走ってくれる。
Gパワーが無いのですぐに全開運転ができる。(しかし周囲のクルマの流れには十分付いていける。高速道路ではリミッターを利かせるまでスピードが出る。)
Hこんなに楽しい車だが、軽自動車のメリットで周囲に敵意を持たせないで済む。
I絶対的質量が軽く(760kg)乗り心地重視のサスペンションではないので、ヒョコヒョコと絶えず上下動し、乗り心地は悪いが、何故か助手席の同乗者は車酔いしない。
J私は腰痛持ちでレカロシートなどが必須の体であるが、ビートの薄く安っぽい(失礼!)シマシマ模様のシートでは不思議に腰痛を起こさなかった。(本当は高価なシートなのだろうか?)
短所
短所は始めから承知の上で購入したので気にしていないが、世間一般から短所として指摘されることを記しておきます。
@エンジンミッドシップの代償として2人乗りは仕方ないが、トランクスペースもほとんどZEROで荷物を積む場所は無い。
バイクのように荷物キャリアを追加するか、荷物を小分けにしてあちこちの隙間に詰め込むなどの工夫をすれば何とかなる。
A車体が小さく、低いので後ろの車に追突されないかと、いつも気になる。安全のため、リアスポイラーとセットのストップランプは是非とも追加しておきたい。(所有していたversion Zではリアスポイラー標準装備だった。)
B660CC3気筒のエンジン音は「ビヨーン」と安っぽい。(他の軽自動車と同じ)ま、このクルマの性格と合っているということもできる。
C現在では20年前のヒストリックカー。中古で買いたいと思っても値段が高い。
Dスタイル良し、しかも運転していてこんなに楽しいクルマはビートの他には無いので、他の車に乗り換えることが非常に苦痛だった。(ドラッグのようなクルマだ。)
思うこと
8年間所有し、その間は非常に楽しかった。息子もこのクルマはとても気に入っていたため、手放すときは非常に苦痛で、手放した後もしばらくの間後悔していた。このクルマでは、車としての利便性がなく、必ず2台所有になってしまう。今後、息子が成長して、運搬道具としての車が不要になった時にまたビートを買おうと考えている。
もしくは4人乗車のできるオープンカーとしてMINI Cooper CONVERTIBLE.を購入するか?
こんなに楽しく、かつ財布に優しいクルマはもう二度と発売されないだろう。
フロントは穏やかな顔つき 軽自動車の限られたサイズでも破綻の無い見事な造形
斜め後ろからの形も見事 リアスポイラーは無い方がまとまるが、小さく、低い車なので安全上3つ目のブレーキランプは是非欲しいもの。
地面にペタリと直座りして走っているかのような運転感覚
手足をまっすぐ前に伸ばすスポーツカーのポジション
限定生産のversion Zはメータパネルが通常の車と同じ黒地になる。ノーマルバージョンの白地のメーターパネルの方がBEATらしいと思う。
世界最小のリアトランク。本当に何も入らない。 BEATの代りに買えるとしたら、MINI Cooper CONVERTIBLE.かもしれない。
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