北海道大雪・十勝への旅行


2001年9月25日 〜 28日まで北海道の美瑛・大雪・十勝に行ってきた。
行程は、羽田 〜 旭川空港 〜 美瑛 〜 旭岳温泉 〜 層雲峡 〜
銀泉台 〜 大雪高原温泉 〜 新得 〜 サホロ 〜
グリュック王国(帯広) 〜 大樹町〜 帯広空港 〜 羽田というコースである。
秋の観光シーズンはこれからであるが、大雪の山では秋が深まり、紅葉も全盛期を過ぎていた。
峠道では既に初雪も降った。北海道は駆け足秋を迎え、1〜2か月で冬になろうとしている。


 

 

美瑛でお昼を食べたお店、CafeRest BIRTH 私のオーダーしたオムライスは近くの農場の平飼い卵が原料である。ビーフシチューも美味であった。  これは、「哲学の木」と言うそうだ。どうして哲学なのか判らないけれど。その理由を考えるのがまた「哲学」なのかも知れない。(美瑛の丘にて) どう見ても普通の家にしか見えないが、実は喫茶店である。玄関に入るとスリッパに履き替える。GARDEN・PRAISEというお店で、ソフトクリームが美味だった。
2001/09/25撮影
旭岳温泉 大雪山白樺荘 ユースホステルと民宿を兼営している。新築の建物できれい。
噴気口。近寄ってみることは可能であるが、火山ガス注意の看板もある。 旭岳ロープウエイ姿見駅から2時間ほど散策した。見てのとおりの好天に恵まれ、上川、十勝の山塊もくっきりと遠望できた。
姿見の散策路周辺の可憐な高山植物 ロープウエイ車内から見下ろした旭岳温泉街。針葉樹に抱かれ、カナディアンロッキーを彷彿させる。
あさひかわラーメン村」郊外型ハイパーストアと同じ敷地に同居している。
8軒のラーメン屋さんの中で一番人気の「山頭火」。私のオーダーしたみそラーメン。 層雲峡, 銀河の滝 大雪高原山荘。山の中の一軒宿で真に秘湯である。
2001/09/26撮影
大雪高原山荘の内湯 大雪高原山荘は大雪登山や沼巡りの基地としての好条件もさることながら、一つの温泉宿としても屈指である。3年前にはなかった露天風呂が新設されていた。
大雪高原 緑沼 沼めぐりの路は泥地もあるので、ゴム長靴を借りることが必須である。
緑沼付近の紅葉と高山植物
国道273号線沿いにある三股山荘 三股山荘の畑のランチ。定番である。
十勝三股のバス待合所
国道273号線沿いに残る旧国鉄士幌線の橋梁跡。幌加付近で撮影 「この付近には旧建物の基礎があって、危険立入禁止」という看板が立っている。三股は林業で栄え、最盛期は人口1000人を超えたが、現在では2世帯7人が住むだけである。
2001/09/27撮影
グリュック王国 中世ドイツの街並みを模したテーマパークで、帯広空港の近くにある。 東ドイツ製「トラバント」
(グリュック王国にて)
セキレイ館で教えてもらった丸山展望台での夕日(広尾郡大樹町)
2001/09/28撮影
旅行中の日記帳
2001/019/25 今日から3泊4日の北海道旅行に出掛ける。今日は羽田から旭川行きの飛行機に乗り、旭川空港でレンタカーを借りた。旭川空港から南にある美瑛へはすぐである。美瑛のまちを少し走ってお昼を食べる店を探すが、3連休明けのために休業が多い。3軒目のCafe Rest BIRTHというお店でお昼を食べる。美瑛の丘をぶらぶら歩き、ソフトクリームなども食べる。その後旭岳温泉に向かい、大雪白樺荘YHに泊まる。旭岳温泉の集落の佇まいは、針葉樹に抱かれカナディアンロッキーを彷彿させる。
2001/09/26 旭岳ロープウエイに乗って山麓の沼巡りを行う。ロープウエイ姿見駅から第一展望台、第三展望台、夫婦池、噴気口(硫黄混じりの蒸気を噴出している。)、姿見の池及び展望台とまわって姿見駅に戻る2時間の行程である。とても天気が良くて旭岳の雄姿や上川、十勝の山並みをじっくりと眺めることができた。周囲の高山植物もきれいである。
旭岳温泉を後にして一旦旭川市街に戻り「あさひかわラーメン村」でお昼とする。郊外型ハイパーストアとラーメン屋さんがひとつの敷地に同居している。ラーメン屋さんは8軒あるのだが、その中で「山頭火」だけが繁盛している。山頭火は東京でも見られるがやはり美味しいものを食べたいのでここに入ってしまった。味は・・・まあ美味しいと思う。(私にはそれ以上のラーメン批評はできないので済みません。)旭川の街並みは広い国道の両側にロードサイド店が立ち並び、神奈川県の国道16号線あたりの風景とそれほど変わらない。車で生活するのに便利なことは間違いないのだが、北海道や旭川の独自性はない。今や日本全国どこにでもある風景、いや、日本に限定されず北米大陸のどこかとも見間違えるほどである。旅行に来ても趣をそがれること甚だしい。何とかならないものか・・・。
旭川を後にして、上川、層雲峡を経由して大雪ダムへ到る。このダム湖から国道273号線三国峠方面の上流の風景は原始の自然という趣で、何度来てもいい眺めだなあと思う。三国峠への国道からちょっと中に入って銀泉台へ向かう。久しぶりのダートである。10km以上あって、オフロードバイクで走ったらさぞかし楽しいだろうと思う。終点の銀泉台は本当に山奥深いどん詰まりでここから大雪山塊を踏破するための基地なのである。3年前に留萌のSさんはここから高原温泉へ、私たち夫婦は逆のコースで緑岳を登攀することを試みたが悪天候のために引きお返してしまった。また挑戦したいものだ。銀泉台から引き返して、今日は大雪高原温泉に泊まる。ここは山に中の一軒宿で真に秘湯!大雪登山や沼巡りの基地としての好条件もさることながら、一つの温泉宿としても屈指のものである。
2001/09/27 朝、宿でゴム長靴を借り、ひぐまセンターで熊についてのレクチャーを受けてから歩き始める。本当は1日かけて全部の沼巡りをしたいのだが、それも時間的に無理なので土俵沼、滝見沼、緑沼だけにして引き返す。途中の紅葉はまあまあの見頃であった。それにしても、ツアーで隊列を組んで登ってくる人の数も多い。木道ですれ違う時に湿原沼に降りてしまう人もしばしば現れる。人が沼に降りると踏み固められて乾燥してしまう。すれ違いで体が触れるのが嫌なのか、または気を遣って降りてしまうと思うのだが、ここは貴重な自然が主役なのだから沼に降りるのを我慢して木道にとどまるべきなのだ。昔なら苦労を厭わない少数の人たちが入っていた秘境でも、今や交通が便利になり大勢の人が訪れている。しかし数が増えればマナーが悪くなる場合が多い。こんな所まで来なくても困らないのだから、最小限の心遣いもできない人は、踏み込むな、と思う。
さて、宿に戻って再び車を走らせる。三国峠を越えて、国道273号線をもう少し南下すると三股山荘がある。12年前からここを通る度にこのお店に寄っている。3年ぶりかそれ以上になるが、お店のかみさんは覚えていた。私は変わり者だからな・・・。ジャガイモとソーセージの「畑のランチ」を注文する。このお店に来ると大抵これをオーダーするのだが。十勝三股は林業が衰退した後、ほとんどの世帯が離村して2世帯7人が住むだけになった。周囲を観察してみると朽ち果てた「OO医院」などの看板もあってもののあわれを誘う。
更に原生林の中を南下して旧国鉄士幌線の廃線跡(橋梁など)を見ながら走る。シーズンオフで閑散とした糠平温泉、然別湖を通って今日は新得のホテルサホロに泊まる。
2001/09/28 ホテルを出てまず日勝峠へ向かう。ニッポンレンタカーで借りたTOYOTA VITZはオートマチックトランスミッションで、上り坂でエンジンを有効に使おうと思っても勝手にシフトアップしたり、シフトダウンがままならず、ドライブのリズムに乗れない。助手席の妻にも判るようで「いつものような快音がない。」と言っている。オートマチックトランスミッションは嫌いなのだが、エンジンパワーに乏しい小排気量車になると、なお一層そう思う。
日勝峠を降りて帯広方面へ向かい、グリュック王国へ。中世ドイツの街並みを模したテーマパークであるが、広大な大自然のある北海道に立地する必然を感じない人工構築物である。ここもシーズンオフの平日であるためか、敷地内はがらがらで中の売り場も休みが多い。展示品にはドイツの環境問題への取り組み、東西ドイツの成立から東ドイツ消滅とベルリンの壁、またトラバントも置かれていて社会性を持つものも多いが、その社会性がテーマパークに合っているとは思わない。志を否定するわけではないが、テーマパークには不釣合いで、ちぐはぐな感じである。
グリュック王国を後にして国道236号線を南下して大樹町晩成のセキレイ館へ向かう。ここも3年前に泊まった所である。今回も行く積りであったのだが、私が旅行日数を数え間違えて残念なことに行けなくなった。泊まりにいった客ではないのに嫌がらずに相手をしてくれた。どうもありがとうございました。セキレイ館では猫を2匹飼っているが、子猫のほうが年上猫に構って貰いたくて寄っていくのに、年上猫は嫌がって猫パンチをくれていた。それでも相当手加減していたが。
さて、セキレイ館を出発して近くの丸山展望台で沈む夕日を眺め、「ああ、これで帰るのか。もう当分来られないだろうな、」と思うとちょっとつまらない気分になった。街灯も街明かりもない真っ暗な十勝の田舎道を激走して帯広空港へ。レンタカーを返却して飛行機に乗ると、後は羽田へ向かうだけである。
 

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