信号編 5.タブレット閉そく装置                12.07改

タブレット閉そく装置とはどのような装置ですか

タブレット閉そく装置・・・非自動閉そく方式のひとつでこの機器を使用しタブレット(通票)の授受による運転を行う

閉そくとは・・・

単線区間では本線上で列車を衝突させないように運転するには一定区間に複数の列車を同時に存在させないことが原則となります 一定区間にひ

とつの列車を運転することを「閉そく」といい その区間を「閉そく区間」といいます 

閉そく装置・・・

自動制御する方式と非自動閉そく方式に区別されます 自動制御する方式はA−B各駅の閉そく区間両端の線路に電気を流して 閉そく区間への

列車の進入を自動的にチェックすることで信号機を替える 非自動閉そく方式はA−B各駅間で電話機で打合せを行い それにあわせて信号を取扱

う方法

今回鉄道博物館に展示されるタブレット装置(鉄道博物館ホームページから転載させていただきました)

中間駅のタブレット閉そく装置は2台で一組になっていて中にはタブレット(通票)という厚めの金属製の円盤が数個入っています そしてA、B両駅あ

わせて同時に1個のタブレットしかタブレット閉そく装置の外に取り出せない仕組みになっています 

タブレット(通票)の真中には丸、三角、四角、長円の穴が開いておりA−B駅間運転の場合は丸 B-C駅間運転の場合は三角など閉そく区間により

形状を変えて装置から取り出します それをタブレットキャリアに入れ運転士に渡し運転士は運行ダイヤ票のタブレットの形状と同じかどうか確認し

てから列車を発車させます 

タブレットの形状  タブレットキャリア

通過時のタブレットの授受の方法

各駅停車の列車運行の際は該当駅の駅長がタブレットの受け渡しの任務にあたりますが 列車が該当駅を通過する場合は列車がホーム進入する

とホーム上のタブレット受器(らせん状のパイプでできています)にタブレットキャリアを引っ掛け受取ります 直後に同じホーム上のタブレット授器に

セットされている隣駅までのタブレットが入ったタブレットキャリアに腕を引っ掛けて受取ります

通過時のタブレット授器の写真:1972年美祢線で撮影

上記写真はホーム上のタブレット授器にセットされたタブレットキャリアを車両側のアームが伸びていてキャリアを引っ掛けて受取るところです

昔のタブレット区間を運行する車両の運転室脇にはタブレットを授受するための折りたたみ式アームが設けられていました

その他の方法として運転助士(機関助士)が素手を伸ばして授受する方法がとられました

JR久留里線のタブレット閉そく式運行 (2012.3.17ダイヤ改正で特殊自動閉そく式(軌道回路検知式)に変更)

久留里線は千葉県内房線木更津駅−上総亀山駅間32.2km 軌間1,067mm  駅数14駅(起終点駅含む) 全線単線非電化 タブレット閉そく式

閉そく区間:木更津−△−横田−○−久留里−△−上総亀山 横田・久留里で列車交換が行われています(2007.6現在) 

車両はキハ30形・キハ37形・キハ38形 13両で運用している 所属は2007.3月から千キサ→千マリに変更になった

      久留里駅で070618

上下線同時に列車交換が行われるとタブレットの交換と信号扱いが忙しい

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