地下鉄



日本人墓地へは、地下鉄で行った。
シンガポールの地下鉄が日本と違うことは、
まず、90cm以上から料金を支払うということ。
大人料金とか子ども料金とかの違いはない。
駅に身長計があって、90cmがすぐわかるようになっている。
うちの5歳児は、幼児の中では小さいほうだが、さすがに90cmは越えていた。
自分もみんなと同じチケットがもててご満悦だった。

シンガポールの人たちも携帯電話が大好きだ。
そんじょそこらで、年中、ジングルベルやエリーゼのためにがかかっている。
みんな携帯の着信音だ。
で、地下鉄で携帯を眺めている人が多いなと思っていたら、
そのうち、電車の中で携帯でしゃべっている人が現れた。
「電車の中で携帯使ってるよ」
と私が言うと夫は
「地下鉄なのに、電波が通じるんだ」
とそっちの方に驚いていた。

それから、電車の中では飲食禁止。
そうそう、シンガポールはガム禁止国家なんだそうだ。
ガムを道に吐き捨てると道が汚れる。
町を汚す原因になるものははじめから、販売禁止にしてしまおうというわけだ。
でも、町の中はゴミが全くないというわけではない。
たまに、煙草の吸い殻なんかが落ちてたりする。
それを見つけた8歳の娘は私に「これを捨てた人は捕まったか」とうるさく聞いた。
私は答えに窮して「つかまったかもしれないし、つかまらなかったかもしれない」
などといい加減な返事をしておいた。

夜は、ナイトサファリへタクシーで行った。
シンガポールでは、タクシーの移動が楽だ。
地下鉄は、子どもも同じ料金を取られるから、結局タクシーのほうが格安になる。
バスだと乗り間違えたら面倒くさい。
夫はさかんに「子どもさえいなければ、どこへでも行けるのに・・・」と言った。
確かにそうだが、仕方あるまい。