期待の質

  

ここに銅貨15枚と3つの箱があります。
箱には、それぞれ「友達」「パートナー」「恋人」と書かれています。
さて、配偶者とあなたとの関係について、あなたは、どこに重点をおきますか?
あなたは銅貨をどの箱に何枚づつ配分するでしょうか。

私の夫は、「恋人」に15枚入れました。
子供がいても100%妻と恋人でいたいというのです。
気持ちはわかりますが、実際、それを実行するのは無理ってものです。
子供が生まれても夫婦はいつまでも「恋人」でいられると期待していた人にとって、
現実の厳しさは耐え難いものになります。

「友達」や「パートナー」に銅貨をたくさん入れた人たちというのは、
結婚生活の幻滅に強い現実主義者と言えます。

現実から離れた良いことばかり期待し、なんの努力もなしに幸せになれると予想していた人は、
予期せぬことに直面したとき非常にもろいです。
逆に、状況の厳しさを過大評価していた人というのは、問題が起こっても案外楽に乗り越えていきます。

できちゃった結婚がいけないかというと、そうとばかりはいえません。
あるカップルは、なんの心の準備もなしに子供ができてしまいました。
経済的にも精神的にもちゃんとやっていけるか、二人は心配で心配でなりませんでした。
ところが、生まれてきた子供のかわいいこと。
経済的な不安もありましたが、案外どうにかなるもので、
それより、かわいい子供が二人の心配を喜びに変えてくれました。

よく話し合って計画的に子供を作った人の場合、いろいろな育児計画なども持っていましたが、
生まれてみると、予想に反してうまくことの運ばないことが多く、挫折感を味わうということもあります。

もちろん、全ての場合がそうだと言っているわけではありません。
そういう場合もあるということです。

  

以上で、移行期における6つの力の説明はおしまいです。
子供が生まれて夫婦関係に問題が起こったと感じておられる方は、
6つの力のどの部分に問題が起こっているのか
そのあたりから、夫婦関係を見つめ直してみることをおすすめします。
問題を見つめる糸口を見つけることができるかもしれません。


  

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