ウルトラ警備隊西へ
制作17・18話
脚本:金城哲夫 監督:満田かずほ 特殊技術:高野宏一
第14話
第15話
本作品は、1968年を迎えた最初の放映でした。
お正月ということで、セブン初の前後編、しかも長期関西ロケの敢行です。
また、メインタイトルのスタイルも更新されました。砂が散っていって「ウルトラセブン」いう文字が浮かび上がるものから、ウルQ以来伝統の回転文字への変更です。。
「スポンサーの武田薬品が大阪ということで、関西を舞台とした話をつくってくれというのが発端。それでシナリオハンティングをして、イチから作り上げた」(満田かずほ:談、※1)。
「ウルトラQ」、「ウルトラマン」、「ウルトラセブン」のウルトラシリーズを放送したTBS系列の日曜夜7時からの30分枠は、武田薬品工業の1社提供枠でした。これはウルトラ以前の月光仮面の
頃から、宣弘社という広告代理店の持ち枠で、子供に夢を与えるヒーロー物を提供し続けてきていたのです。毎週日曜日の夜7時、テレビから「タケダ・タケダ・タケダ、タケダ、タァ〜ケェ〜ダァ〜」のジングルが流れると、ほとんどの男の子はテレビの前に集まり、銭湯から男の子は消えたそうです。う〜ん、なんだか「君の名は」の時間になると、女湯が空になった話みたいだナ…。
「ウルトラマン」でも同じ理由から関西ロケ編として「怪獣殿下」(前後編、古代怪獣ゴモラ登場)がつくられました。もっとも大阪のシンボルを破壊してしまいましたが…。
そして2001年4月、武田薬品工業より新商品「アリナミンセブン」が発売され、CMに「ウルトラセブン」の主題歌が使われました。これもかつてのスポンサーならではのことでしょう。





STORY



オープニング・ナレーション。
「東洋一のマンモス港、神戸は、今、侵略の嵐を前に、深い眠りから目覚めようとしていた」(浦野光)


早朝の神戸港に、汽笛が鳴り響く…。
アクアラング姿の男が海から上がる。
すばやくアクアラングを脱ぐと白人の男が現われる。
白のスーツ姿で、波止場を歩き出す。
手には、黒革の手袋とアタッシュケース。
サングラスで表情はよくわからない…。
細身の葉巻を吸い…、投げ捨てる…。
同時に、沖合のタンカーが大爆発を起こす。
炎上するタンカーを見つめる男
…男のサングラスにも赤々と燃える海上の惨劇が映し出される…
クルマに乗り込み、十字を切る男…。
自らの罪に許しを請うかのように…。



当番組は「ウルトラセブン」です、「ゼロゼロセブン」ではありません……。
1967年、日本が舞台の「007は二度死ぬ」が公開されていて、スパイブームが巻き起こっていたのです。ちなみに、ボンドガールには浜美枝さんが抜擢され、ボンドカーにはトヨタ2000GTが使われました。



芦屋の町に鳴り響く、教会の鐘の音。
一人の白人女性が教会から出てくる。
彼女を尾行する男がいる、あの神戸港の白人男である。
男に気づき、慌ててタクシーで逃げる白人女性。
「チェッ…」(男)
悔しがる白人男。


作戦室。
外国人射殺の一報が入る。
「はい。カナダからの観光客?場所は?…神戸?。よし、わかった」(フルハシ)
「またやられたのか?」(ソガ)
「これで3人目だ。セールスマン、ジャズメン、観光客…。外人ばかりがなぜ、こうたて続けに…」(フルハシ)
「隊長!このまま放っておいていいんですか?」(ソガ)
意気盛んに隊長に詰め寄るソガ。
「そういう事件は警察がやる。日本のデカさんは世界一の折り紙つきさ…。今にホシは挙がるさ…」(キリヤマ)
タバコをくゆらせながらのんびりとした口調のキリヤマ隊長。
「しかし!4人、5人と続いたら、今に日本にいる外人は全部…。これは、日本の信義に関わることです!」(ソガ) ←そんな大げさな…。
「隊長!僕もソガ隊員の意見に賛成です。我々の手で調査しましょう!」(ダン)
「きっと、シッポを捕まえて見せますよ!出動しましょう!」(フルハシ)
「隊長!」(ソガ)
我も我もと隊長に詰め寄る…。
「隊長!」(アンヌ) ←久しぶりにアンヌの声を聞きました。
大きく煙を吐き、うんざりという表情で、
「それは司令部が決めることだ」(キリヤマ)
「ですから、長官に進言していただいてですねえ…」(フルハシ)
「いいかげんにしないか!…我々の任務は地球防衛だ!殺人事件の犯人を挙げることじゃない!」(キリヤマ)
隊長の一喝にうなだれてる一同。


参謀室に呼ばれたキリヤマ隊長。
「重大なことが起こった。今まで君にも秘密にしていたんだが…。現在、関西方面で頻々と起こっている殺人事件のことだが…。実はその事件の被害者は、全員世界各地から集まってきた、地球防衛科学班のチーフたちなのだ…」(マナベ参謀)
「えっ…、何ですって?」(キリヤマ)
「驚いただろうが、これには訳がある。3カ月前、ワシントン基地が、暗黒の星といわれるペダン星に観測ロケットを打ち上げたことは、君も知っているだろう?」(マナベ参謀)
「はぁ、大成功を収めた…」(キリヤマ)
「うむ。送られてきた資料を調査・分析した結果、驚くべきことに人類と同等か、あるいはそれ以上の頭脳を持った生物が存在していることが明らかになったのだ」(マナベ参謀)
「本当ですか?」(キリヤマ)
「しかも10日前、ペダン星人は観測ロケットを侵略と誤解し、復讐するという無電を送ってきた」(マナベ参謀)
「………」(キリヤマ)
「驚いたワシントン基地では緊急事態として、全世界に連絡を取り、今週六甲山の防衛センターで防衛会議を開くことになったんだ。セールスマン、芸術家、観光客と全員身分を隠し、秘密裏に入国したのだが、何者かの手にかかり、すでに3人がやられてしまった…」(マナベ参謀)
「するとペダン星人は、もう地球に…?」
「うむ、そう考えていいだろうね。ワシントン基地では、謝罪の電報を打ち続けているが、返事がないらしい…。観測ロケットは、ペダン星人をよほど怒らせたんだな」(マナベ参謀)
「………」(キリヤマ)
「こうなったら我々地球防衛軍としても、なんらかの作戦を考えねばならん…。したがって、今回の会議はどうしても開く必要がある。フルハシ、ソガ、モロボシの3人を直ちに六甲に派遣し、防衛センターの警備にあててもらいたい」(マナベ参謀)
「はっ、出動させます」(キリヤマ)
「それから防衛センターまで同行してもらいたい人がいる」(マナベ参謀)
隣室との間のノゾキ窓を指差すマナベ参謀。 ←なぜ、ノゾキ窓が?
「この人だ」(マナベ参謀)
窓を開くキリヤマ隊長。
隣室には、あの白人女性がいた。
「誰ですか?この人は…」(キリヤマ)
「ドロシー・アンダーソン。ワシントン基地の頭脳と呼ばれている女性科学者だ。ペダン星に関する資料はすべて彼女が握っている」(マナベ参謀)
「間違いありませんか?」(キリヤマ)
「間違いない。変な男につけまわされたので、今朝、この基地に助けを求めてきたのだ」(参謀?)
←誰だ、このおっさん…。スポンサーの方?
写真を取り出す謎のオヤジ。
「この男だ。ペダン星人と見ていいだろう…」(参謀?)
写真には、あの白人男の姿があった。



出ました!……ドロシー・アンダーソン!シルバーの髪に、ブルーの瞳。
う〜ん、誰かに似ているぞ……。
そう…、浜崎あゆみ!…AYUのブレーンには、絶対ドロシーファンがいると思います。秋元康あたりが怪しいと踏んでいるのですが…。


「さて、この作品で大活躍するのが、女性科学者のドロシー・アンダーソン。留学生だったリンダ・ハーディスティーさんが演じていました。リンダは本当にステキな女性で、忘れられません。リンダのことを少し書いておきましょう。彼女は私と同い年くらいで、映画が大好きでした。作品を見てもらえばわかりますが、美しく聡明な女性でした。「日本のいちばん長い日」(岡本喜八監督・東宝)がよかったとしきりに力説していたのを思い出
します。「日本のいちばん長い日」は、昭和42年の8月に封切られた話題作で、ポツダム宣言を受け入れて敗戦が決まった一日を描いたもの。私も三船敏郎さんのすごみのある演技に感動しましたが、同世代の外国人女性が感動したというのを聞いて、ちょっと驚きました。私は彼女に日本語を教える役をおおせつかり、彼女の部屋で、セリフのやり取りなどを一生懸命練習しました。その合間にいろんな話をしましたが、共感できる
部分がたくさんありましたね。彼女はすごい努力家で、アフレコも自分でやりたいとまでいっていました。女優の私よりプロ意識の高い学生アマチュアだったのです。結局、アフレコは日本人の声優さんが担当したのですが、物事に対する真剣さには頭が下がりました」(ひし美ゆり子、※2)

それはそうと、セブン最初で最後の長期ロケとなった今回、キャストはスタッフと寝食を共にして撮影に望みました。円谷プロではおなじみの撮影
〜宴会〜撮影という、飲んベェにはたまらないロケスタイル?です。

「この作品は神戸ロケで、ずいぶん遠かったなあ。泊まったところはホテルとはいってたけど、日本旅館だったね。門限10時だったし、それが過ぎると窓から入ったりした」(森次晃嗣:談、※1)

「1週間のロケで、同じ場所で寝起きしてたから撮影がスムースだった。
夜のシーンも撮らなかったし。早朝の撮影はあったけどね。それとこの時、ポインターが東京から神戸まで走って行ったんですよ。絶対着けないと思ったから、出番も最後にして…。(笑)」(満田かずほ:談、※1)

神戸での長期ロケとはいっても予算を切り詰めた貧乏ロケなので、ずいぶん安手の旅館に泊まっていたようです。レギュラー女優のアンヌといえども、スクリプターさんと結髪さんとの大部屋でした。

「あのとき、彼女だけ別にすごい部屋をとってあげて、ひとりで使ってた。私たち3人は小さな1部屋よ。満田監督に“日本語、教えてやれ”と言われて、台本を持って彼女の部屋に行ったら、すごい広いの。で、夜中まで教えてたら、“ここで寝ていったら”と言うんで、その部屋で寝たのよ。そしたら翌朝、仲居さんに“あなたはあっちの部屋でしょ”と怒られたのよ(笑)。情けない(笑)。それで私、差額代を払ったのよ、もう、ひどい話」
(ひし美ゆり子、※3)
「ロケ中はずっと旅館に宿泊していましたが、この旅館の杓子定規な対応には、ずいぶんイヤな思いをさせられました。仲居さんの接客態度が、もう、最悪でした。若い女だとバカにされたのでしょうか、客を客とも思わない傲慢な態度に憤慨したことを覚えています」(ひし美ゆり子、※2)

旅館のひどさにはダンも閉口しています。
「ロケはほとんどが東京近郊で行われた。最も遠いところは満田監督の「ウルトラ警備隊西へ」(第14、15話、前後編)の神戸長期ロケ。宿泊場所がホテルではなく、なぜか日本旅館だった。近未来の物語「ウルトラセブン」の撮影が終わって帰る旅館が日本間で、セブンのスタッフにはそぐわない感じがした。旅館の接客態度も悪く、気に入らなかった」(森次晃嗣、※1)



とにもかくにも、ウルトラ警備隊は西へ向かったのだった。
「フルハシ、ソガ、モロボシ、の3隊員は、シークレットハイウェイ、ルート9を六甲山へと向かった…」(浦野光)


六甲山から神戸市外を見下ろす一行。
「あの街のどこかにペダン星人が潜んでいるのか…?」(ソガ)
「アンダーソンさん。安心していてください。我々が必ずシメあげてやります」(フルハシ)
「今度の事件は、ワシントン基地の責任です」(ドロシー)
「な〜に、地球はひとつですよ!ワシントン基地も極東基地もありませんよ」(フルハシ)
妙な気配を察するダン。
「あっ危ない!」(ダン)
銃声…、弾は外れた…。
「アンダーソンさん。あなたを撃とうとしたんだ!」(ダン)
一撃だけで去ってゆく男。
「ダン!防衛センターに急ごう!」(フルハシ)


六甲山防衛センターに着いた一行。
「博士、ワシントン基地のドロシー・アンダーソンさんです」(フルハシ)
「おぉ、ドロシーさん。お待ちしていました」(ツチダ)
「ドクターツチダ…」(ドロシー)
「無事でよかった。貴女は今回の会議の中心人物ですからね」(ツチダ)
「ドクター、会議は大丈夫ですか?…ペダン星人は、我々の動きを知って
います…」(ドロシー)
「明朝、南極の科学基地から2名の仲間が到着します。そうすれば、会議は予定通り、開かれますよ」(ツチダ)
「南極から?」(ドロシー)
「なぁに今度は大丈夫。海底深く、原子力潜水艦に乗ってやってくるのですから…」(ツチダ)


しかし、大丈夫ではなかった。
海中を航行中の原子力潜水艦「アーサー号」は、4体の宇宙船に囲まれて爆沈。
2名の科学者とアーサー号乗員は海の藻屑となって消えていった…。


アーサー号からのSOSを受けて「ハイドランジャー」が出動します。ハイドランジャーとは「水中を走る壺」という意で、推進機関にハイドロジェットを採用しているところからのネーミングです。水中ミサイルを発射する艦橋部分が、確かに壺に見えないこともありません。コクピットには、正副2人の操縦席と後方側面の通信席があります。正副操縦席の間に操舵輪があり、2人で息を合わせてレバーを倒します。シュールな操縦方法です。


神戸港に上陸した、キリヤマ隊長、アマギ、アンヌ。
出迎える、フルハシ、ソガ、ダン。こうしてウルトラ警備隊は、全員神戸に集結した。
「遅かった…。我々が現場に駆けつけた時には、アーサー号はもう、すでに海の藻屑となって消えていたんだ」(キリヤマ)
「隊長、アーサー号のことを知っているのはごく一部のものだけです。敵はどこで情報をキャッチしたのでしょうか?」(ダン)
「うむ…。きっと防衛軍の中に、スパイがいる」(キリヤマ)
ポインターで防衛センターに向かう一行。


同じ頃、港を歩くドロシー・アンダーソンは、岸壁から海釣りをしている怪しい男と出会った…。あの白人男である。
白人男は釣竿を器用に操り、ドロシーのペンダントを奪った。
逃げ出すドロシー。
そこに通りかかったポインターから降りた隊員たちが白人男を取り囲む。
「遂に正体を現わしたな!ペダン星人!」(ソガ)
ソガとフルハシが、白人男と揉みあう。
DOPPOON!
ドロシーが海に飛び込んだ。
「この野郎!」(ソガ)
ソガの手を振り切って、
「…ボクを誰だと思っているんだ」(白人男)
男を取り囲む警備隊。
「このマヌケ野郎、犯人を逃がしてしまったじゃないか!」(白人男)
「えっ…、犯人?」(ダン)
「あの女こそ宇宙人のスパイだ。仲間を殺した犯人だ」(白人男)
「アンダーソンが?君はいったい誰だ?」(キリヤマ)
「ワシントン基地の依頼で、ドロシー・アンダーソンを日本まで護衛してき
た秘密諜報員です」(白人男) ←そんな堂々と秘密と言われても…。
「秘密諜報員?」(キリヤマ)
「そうです。しかし船の中で、本物のドロシーは、何者かに誘拐されてしまった…」(白人男)
「しかし、彼女がスパイだという証拠は?」(ダン)
さっき奪ったペンダントを取り出す白人男。
「これです。発信機です」(白人男)
「アーサー号の情報は彼女がこのブローチを使って…」(ソガ)
「ペダン星人がアンダーソンに化けていたんだ。何か変わったことはありませんでした?」(白人男)
(…そういえば、彼女いつもガムを噛んでいた。噛む音が通信の暗号に使われていたんだ。それに気がつかないなんて、なんてウカツな…)(ダン)
「なぜ、そのことを早く連絡してくれなかったんです」(キリヤマ)
「身分証明書もパスポートも盗まれてしまい、自分を証明する物がないんです…。私は自分の力で、宇宙人を始末したかった…」(白人男)
「それで本物のドロシー・アンダーソンは?」(キリヤマ)
「わかりません。殺されているかもしれない…」(白人男)
男の名は「マービン・ウエップ」、ワシントン基地の秘密諜報員なのだ。



質問  外国人の役者さんが2名出ていますが、セリフは日本語でやっているのですか?
満田  そう。でも日本語のセリフが長すぎるので、わからなくなっちゃう。だから実際は声優さんを使った。
質問  男性の声は山田康雄さんでした。声優さんを選ぶのはどういう基準でしたか?
満田  声優のプロダクションがあったから、テープを渡されたりしたけど、当時はオープンリールで聞く気になら
     なかった。結局、アニメで何の声をやってる人というような感じで選ぶだけ。
質問  港の夕陽のシーンと池に映った戦闘シーンが印象的でしたね。
満田  あれは夕陽に見えるけど、実際は朝日なんですよ。あとあの池は本当にあった。
森次  宝ヶ池の国際会議場じゃない?
満田  ついこないだまで、地球温暖化の会議をやっていたところで、撮影させてもらえなくてね。実際にロケし
     たのは芦屋の市役所。
(森次晃嗣、満田かずほ:談、※1)



六甲山防衛センターに鳴り響く非常警戒サイレン。
突如飛来した4つの物体。
着地しながら合体すると歩き出す…。
飛行物体は、合体ロボットだったのだ!
「ウワァッシッ!…ウワァッシッ!」
防衛センターの迎撃兵器では歯が立たない。
難なくセンターに近づくロボット。
「ウワァッシッ!…ウワァッシッ!」
そこにセブンが飛んできた!
セブンVSキングジョーの第1ラウンド。
「ウワァッシッ!…ウワァッシッ!」
跳ね飛ばされるセブン…。
パワーで圧倒するキングジョー。
エメリューム光線も効かない。
「ウルトラセブンの超兵器が通用しないなんて、恐るべきロボットだ」(キリヤマ)
そのうえ、アイスラッガーも軽くはね返す。
セブンの誇る必殺攻撃は何一つ通用しない…。
「ウワァッシッ!…ウワァッシッ!」
不気味な機械音とともにキングジョーがセブンにのしかかる。
どうするセブン!
危うしセブン!。
セブンは、捨て身のタックルをしかける。
キングジョーを転倒させた。
仰向けに倒れたキングジョーは、手足をバタバタしている。
どうやら、自力では立ち上がれないらしい。
その姿勢から4体に分離して退却するキングジョー。
間一髪、助かったのだ。



4体に分離して飛び、合体するスーパーロボット。時代を先取りしすぎた設定ですよね…。後の合体ロボブームまで10年近くかかります。
本編では、「ペダン星人のロボット」と呼ばれていたスーパーロボットですが、放映後、ソフビ人形商品化にあたっては、ウルトラシリーズの偉大なるプランナーの名にちなんで「キンジョー」…、じゃなかった「キングジョー」と命名されました。


「あれも金城と話していて、バラバラのものが一つになるというアイデアから。本当は4つでなくてもっとたくさんにしたかったんだけど、あまり多いと合体させるのが大変ということで…」(満田かずほ:談、※1)


分離合体するスーパーロボットという設定の斬新さもさることながら、4体に分離して飛んでいる時、どれがどこの部分だかよくわからなかった記憶があります。おかげで、せっかく買ってもらった「キングジョーのビニール人形」(耳の辺のアンテナが赤いやつ)を解剖するところでした。特に、あの腰の辺のお釜みたいな部分が何なのかよくわからないうえに、こうして今一度見てみると、腕のついた頭部が大きすぎてバランスが不自然ですね…。もっとバランスの取れた、カッコいいパーツの方がよかったのではないのでしょうか…。



退却するキングジョーを見てホッと一息のウルトラ警備隊。
「ロボットは宇宙船でもあったのか…」(キリヤマ)
「おそらくアーサー号を海底に沈めたのも、あの飛行物体だ…。素晴らしいメカニズムだ」(ツチダ)
「ツチダ博士!感心している場合じゃありませんよ。ドロシー・アンダーソンは、ペダン星人のスパイだったんです」(フルハシ)
「なんだって!彼女が?…」(ツチダ)
「本物のドロシーは、誘拐されてしまったんです」(マービン)
「ペダン星人に関する資料は、全部彼女が持っているんだ。我々は敵のロボットひとつ倒すこともできないんだ。もし今、挑戦されてきたら、手も足も出ない…」(ツチダ)
「しかも、我々の手の内は全て知られてしまっている」(キリヤマ)
「しかし、隊長。会議は中止と決まったわけですから、ペダン星人はもう地球には、用はないはずじゃ…」(アマギ)
「そうじゃない!」(ダン)
唐突にダン登場。
「ダン!…どこにいたの?」(アンヌ)
←神戸港からいなくなっていたのに、その一言ですますのか?
「アマギ隊員。敵は地球を徹底的にやっつけるまで、攻撃を繰り返すと思う」(ダン)
「なぜだ?」(アマギ)
「ペダン星人は、人間がいつか自分たちの星を侵略すると信じ込んでいるからだ」(ダン)
「それは誤解だぁ!」(アマギ)
「そんな言い訳は、彼らには通用しないよ」(ダン)
「……」(アマギ)
「よし、こうなったら、徹底的に戦うだけだ。まずこの防衛センターの防備を固めよう、みんなは二度とスパイが入り込まぬよう、あらゆる場所を見張るんだ」(キリヤマ)
檄を飛ばすキリヤマ隊長。
「ツチダ博士。あなたは敵の攻略法を研究してください。あのロボットをいかにして倒すか。まずはそれが先決です」(キリヤマ)
「うむ…できる限りやってみましょう」(ツチダ)
「マービン。君は本物のドロシー・アンダーソンを探すんだ。彼女が、全てのカギを握っている…」(キリヤマ)
ウルトラ警備隊、緊急配備である。


なのに、なのに、
変装して遊んでいる、としか見えない隊員たち…。

警戒飛行中のホーク1号を見上げるハイカーがいる。
「異常ありません」(アマギ)
赤い登山帽のアマギである。

神戸港の波止場でパイプ片手にポーズをつけるキザ男がいる。
「異常ありません」(ソガ)
白い船員服姿のソガである。

異人館辺りで黒い外車に腰掛けている派手な女がいる。
「異常ありません」(アンヌ)
真紅のワンピースにサングラス姿のアンヌである。

←君たちの方が異常である。


ダンもスーツ姿の観光客に扮して、ポートタワーの双眼鏡で港を見物…、いや、見張っていた。
その時、波止場を歩くドロシー・アンダーソンを発見した。
急いで、階段を駆け下りるダン。
←途中で「ジュワ」とか言っている…。
夕陽の波止場で対峙するダンとドロシーに化けたペダン星人。
微笑みを交わす2人。
「さすがはペダン星人だ:。我々をまんまと罠に陥れるとは…」(ダン)
「ウルトラ警備隊に、宇宙人が、いるとは、知らなかったわ。…ウルトラセブン、どう?…アタシたちの、味方にならない?…地球はいずれ、アタシたちの、モノだわ。…その方が、身のためよ…」(にせドロシー)
「断る!…ぼくは、地球の平和を守るために働くんだ」(ダン)
「地球が平和なら、他の星は、どうなっても、いいというの…?」(にせドロシー)
「地球人は、ペダン星を侵略するつもりはないんだ。…あのロケットは、単なる観測ロケットだったんだ!」(ダン)
「観測?ふん、いかにも、立派な名目だわ。でも、何のための、観測なの?…それは、いずれ自分たちが、利用するために、やっていること。
その手には、のらないわ…」(にせドロシー)
「そうじゃない!我々地球防衛軍の本当の目的は、宇宙全体の平和なのだ!」(ダン)
「そう考えているのはウルトラセブン、あなただけよ」(にせドロシー)
「なに…?」(ダン)
「人間は、ずるくて、よくばりで、とんだ食わせ者だわ。その証拠に、防衛
センターでは、ペダン星人を、攻撃するために、…ひそかに、武器を作っている」(にせドロシー)
「それは、おまえたちが地球の平和を乱すからだ」(ダン)
「それは、こっちのいうことよ!」(にせドロシー)
「うっ…」(ダン)
「他人の家を、覗いたり、石を投げたりするのは、ルールに反することだ
わ!」(にせドロシー)
「なるほど、地球人も確かに悪かった。こうしよう、僕は今度の事件を平和に解決したい。ウルトラ警備隊はペダン星人と戦うための武器の研究を中止する。その代わりペダン星人も地球から退却して欲しい…」(ダン)
「宇宙人同士の約束ね」(にせドロシー)
「そうだ!」(ダン)
「わかったわ、あなたを信じることにする」(にせドロシー)
無言でうなずくダン。
「アタシたちの誠意の印として、本物のアタシ、つまり、ドロシー・アンダーソンを返すわ」(にせドロシー)
「……」(ダン)
微笑みながら、力強く、うなずくダン。



ペダン星人が化けた偽のドロシー・アンダーソンとダンとの対面です。はっきりいって、にせドロシー(ペダン星人)の言うことに分があります。他の惑星の先住民族になんの断りもなく、観測ロケットを飛ばしたのは地球人なのですから…。しかも、よく知らないくせに「暗黒の星」とか名づけちゃって…。
「地球が平和なら、他の星は、どうなっても、いいというの…?」
まったくもって、ペダン星人の言う通りです。しかし、えてして人間なんてそんなものなのです。普段そんなもののクセに、何か事件が持ち上がると、徒党を組んで己を守ることに執心するのです。
まさに地球規模でのナショナリズムにほかなりません。



防衛センターに戻ったダン、対ペダン星人兵器研究の中止を進言。
「えっ…研究を中止しろだって…?」(キリヤマ)
「そうです、そうすれば、ペダン星人も地球から退却すると証言しています」(ダン)
「ダン、お前、ペダン星人に会ったのか?」(フルハシ)
「あの女が現れて、僕に誓ったんです」(ダン)
「あの女って、アンダーソンのことか?」(ソガ)
「そうです」(ダン)
「けっ、あんなスパイの言うことが信じられるか」(フルハシ)
「本当です、宇宙人同士…いや、地球人とペダン星人の約束として、そのことを協議してきたんです」(ダン)
気まずい沈黙…アンヌがダンに助け舟を出すように、
「もし本当なら、最高にいいわ!…アタシたちが欲しいのは、平和なんですもの!」(アンヌ)
「その言葉が真実ならな…」(アマギ)
まるで信用してない言い草のアマギ。
「みんな、何を疑っているんだ!まず、相手を信じることです!そうでなければ人間は、永遠に平和をつかむことなどできっこないんだ!」(ダン)
異星人の言を信用しようとしない地球人にジレンマを感じるダン。
そこに、ドロシーを連れてマービンが戻ってきた。
「本物のドロシー・アンダーソンです。ペダン星人は約束を守った…。ダンの言うことは、本当です」(マービン)



宇宙人の言うことは信用しない地球人。
「けっ、あんなスパイの言うことが信じられるか!」
「その言葉が真実ならな…」
なのに、自分たちのことは信用しろと言う地球人。
お互い、信じあうことから人間関係は始まるのです。
その昔、肌の色の白い人種は、肌の色の黒い人種を劣等人種と決めつけ、奴隷として人身売買しました。その傷跡は今も残っています。
百年ほど昔、日本は隣国を次々と侵略し、植民地化しました。そのうえに日本語使用と自国文化破棄を強制しました。その遺恨は、今でも残っています。
姿形が同じでも、肌の色や話す言語などが異なると、武力衝突を起こす地球人。とても姿形が異なる相手に、気持ちを通い合わせることができるとは思えません。
地球人の心を垣間見たダンはついに怒りをあらわにします。「みんな、何を疑っているんだ!…まず、相手を信じることです!…そうでなければ…人間は、永遠に平和をつかむことなど、できっこないんだ!」
そう、相手を信じること…。お互いに大事な関係を構築する第一歩です。そして、それはできるはすなのです。30年の月日を経て、これはセブンシリーズの永遠のテーマとなりました。



ペダン星人指令所(キングジョー腰部らしい…)。
部下が司令官らしき男に報告をしている。
「ハッハッハ…、そうか、よぉくやった。…この機に乗じて、一気に地球を侵略するんだ!…こんな美しい星ははじめて見た、必ず手に入れてみせるぞ…」(ペダン星人司令)
やっぱり裏切る宇宙人。



物語の進行上、強引にペダン星人に裏切らせてしまいました。
「他人の家を、覗いたり、石を投げたりするのは、ルールに反することだわ!」
ここまでルールを侵していたのは地球人だったのですが、ここでペダン星人にもっと悪質なルール破りをやらせてしまったのです。より悪質なルール違反の方が「より悪い」ということです。この辺りが「ウルトラセブン」という番組上の制約であり限界なのでしょう。
キングジョーの名前のもととなった「ウルトラマンを創った男」こと金城哲夫氏。また、同じく円谷プロの文芸室の上原正三氏。このアメリカ統治下の沖縄から東京に出てきて、番組作りに携わっていた2人のメインライターの郷土を想う気持ちが、「本土ナショナリズム」を置き換えた「地球ナショナリズム」ものを書かせた、という評論もどきをしばしば目にしますが、そのような穿った見方はしなくとも、もっとシンプルに真正面から見るべき問題です。
「地球が平和なら、他の星はどうなっても、いいというの…?」
「日本が豊かなら、他の国はどうなっても、いいというの…?」
「自分が良ければ、他の人はどうなっても、いいというの…?」
結局は「信頼」、つまり「他人を信用できるのか否か」ということが問題の根幹なのです。他人を信用しない人間が他人様から信用されるわけがありません。「信頼」とはギブアンドテイクな関係から産まれる心の絆なのです。
金城哲夫氏の作品で、信用とか信頼というテーマといわれると、#8「狙われた街」のエンディング・ナレーションが思い起こされます。



あきらめずに兵器の研究中止を訴えるダン。
「そうか、…よし、わかった。研究を中止しよう…。しかし、本当に大丈夫なんだろうね」(ツチダ)
アンヌが慌ててやってきた。
「アンダーソンさんは、完全に記憶を失っているわ。ペダン星人に記憶を消されているのよ」(アンヌ)
「ええっ……」(ダン)
「ペダン星人の誠意とやらも怪しいもんだね、ええっ、ダン君」(ツチダ)
←怪しいのはツチダ博士、アンタだ!


アンヌの手による、ドロシー・アンダーソン記憶回復の治療中。
キリヤマ隊長のビデオシーバーが鳴る。
「キリヤマ隊長。今、V3からペダン星人の宇宙船団が地球に向かっていることを知らせてきた」(マナベ参謀)
「ええっ、なんですって!」(キリヤマ)
(…裏切ったな!…ペダン星人めっ!)(ダン)
「隊長、神戸港に例のロボットが!」(ソガ)
船員服姿のソガが飛び込んで来る。
←いいかげんに着替えなさい。


神戸港を襲うキングジョー。
「ウワァッシッ!…ウワァッシッ!」
キングジョーは怪光線を発する。
命中し炎を上げる貨物船。
「ウワァッシッ!…ウワァッシッ!」
勝ち誇ったかのように怪音を響かせるキングジョー。
一面火の海と化した神戸港の埠頭を闇雲に走るダン…。
異星人を信用しようとしない地球人。
その地球人のために、戦わなければならないウルトラセブン。
ジレンマを抱えたまま、セブンはキングジョーに立ち向かった。
しかし、セブンの技は通用しない。
神戸港で上陸を阻止するのが誠一杯のセブン…。


防衛センター内、新兵器研究所。
ツチダ博士の傍らで、珍しく落ち着きのないキリヤマ隊長。
業を煮やして、博士に問いかける。
「ツチダ博士。兵器はまだできませんか?」(キリヤマ)
「ドロシー・アンダーソンの協力が、どうしても必要です。記憶はまだ、よみがえらないのですか?」(ツチダ)
「今、アンヌ隊員が、ショック療法を行っている最中で…」(キリヤマ)
「我々の武器では、到底あのロボットを破壊することはできません。ドロシー・アンダーソンなら何かつかんでいるかもしれない…」(ツチダ)
刻一刻と近づくペダン星人の宇宙船団。
苦悩するキリヤマ隊長。
「隊長。ドロシー・アンダーソンが正常に戻りました」(アンヌ)
「ええっ…。そうか!」(キリヤマ)
ツチダ博士の方を見る。
喜色を浮かべた微笑を交わすキリヤマ隊長とツチダ博士。
ドロシー・アンダーソンとマービン・ウエップが入ってくる。
「アンダーソンさん。待ちましたよ」(ツチダ)
「白衣をください」(ドロシー)
生き生きとしているドロシー・アンダーソン。
「ペダン星人が使っている特殊な金属はライトンR30を使用した弾丸で破壊できるはずです。ドクターツチダ、さあ始めましょう」(ドロシー)


「ツチダ博士とドロシー・アンダーソンの手によって、ライトンR30爆弾がついに完成し、神戸港に運ばれることになった」(浦野光)
←は、早い…。そんな簡単にできるのか…。
神戸港に急行するキリヤマ隊長。
「君、急いで!」(キリヤマ)
ライトンR30爆弾を胸に、気のはやるキリヤマ隊長。
やっと神戸港に着き、待機していたフルハシ、ソガ、アマギと合流。
「この爆弾の効力ははっきりいって未知数だ。できるだけ至近距離で撃ってください」(ツチダ)
「了解!」(フルハシ)
「装填完了」(ソガ)
キングジョー撃滅作戦の準備は出来た。
「よし、弾丸はこれ一発だけだ。撃ち損じたらおしまいだぞ」(キリヤマ)
気合を入れるキリヤマ隊長。
「わかっています」(ソガ)
緊張した面持ちの狙撃手。
「行け!」(キリヤマ)
コンバットジープP−27が最前線に向かう。
目前で戦うセブンとキングジョー。
爆弾は一発きり。失敗は許されない。
しかし、セブンの背中がこちらを向いている。
セブンは、警備隊の準備が整ったのを察したかのように、水中からキングジョーの足元をすくって転倒させ、ジープの方にキングジョーを向かせる。
必死のセブンが唯一のチャンスをつくった。
ソガの指がトリガーにかかる。
ライトンR30爆弾、発射!
命中!キングジョー撃破!
後ろ向きに倒れこみ大爆発を起こすキングジョー。
セブンと警備隊との共同で、ペダン星人の野望は粉砕できたのだ。
決まり手:ライトンR30爆弾。



キングジョーは、平成セブンで復活しました。驚いたことには、この時から神戸港に沈み放しだったとは…!
そのうえセブンに、この時のトラウマがあって、キングジョーに過敏に反応してしまうところがGOOD!です。
そして、復活したキングジョーは相も変わらず、
「ウワァッシッ!…ウワァッシッ!…」
と憎々しいほどの強さです。
以前と違い、ライトンR30爆弾のないセブンは、アイスラッガー1箇所集中反復攻撃を敢行し、見事にキングジョーを粉砕します。あの超硬質ボディに何度もぶつけられたアイスラッガーは…(ナイショ)。
そして、最期は「気をつけ背面倒れ」…。うれしいっす。



死闘は終わった。
夕暮れの神戸港に集う、警備隊とツチダ、ドロシー、マービンたち。
ビデオシーバーのコール音。
「はい、こちらキリヤマ…。参謀、ペダン星人のスーパーロボットは、ついに撃滅しました」(キリヤマ)
「ご苦労。なお、宇宙ステーションから入電があり、敵の宇宙船団は、途
中から引き返したそうだ。多分、諸君の活躍に恐れをなしたのだろう」(マナベ参謀)
一同に笑いが起こる。
「今度のペダン星の事件は、アタシたち地球も責任があります。これから観測ロケットを打ち上げるときには、充分注意しなければ…」(ドロシー)
「うむ…」(キリヤマ)
うなずくキリヤマ隊長。
その時、遠くから人の声が…。
「オーイ!…オーイ!…」(ダン)
声を方を振り向くドロシー。
夕陽の中、ダンが手を振りながら走ってくる…。
あらためて地球を守る決意をしたかのような猛ダッシュで…。









ALIENS&MONSTERS



宇宙ロボット:キングジョー。
身長:55m(合体時)
体重:4万8千t(合体時)
製造:ペダン星戦略軍工廠
特徴:ウワァッシッ!…ウワァッシッ!…という機械音がする
特技:気をつけ背面倒れ(これは怖い…)
弱点:ライトンR30爆弾



策略星人:ペダン星人。 ←これじゃ、策略星っていう星の人みたい…。
身長:2m
体重:不明
出身:ペダン星
武器:キングジョー、大宇宙船団
特技:変身
弱点:すぐにばれるウソをつく





ACTOR&ACTRESS



ツチダ博士役の土屋嘉男さんは、「七人の侍」「用心棒」「赤ひげ」といった一連の黒澤作品に出演する一方、「ガス人間第1号」「宇宙大戦争」「怪獣大戦争」などの東宝特撮作品にも多く出演しています。しかも、「怪獣大戦争」でのエックス星人頭領を代表とする一筋縄ではいかない人物をよく演じているのです。そのせいか、本作品でも妙に怪しく見えてしまって、いつ寝返るんじゃないかという期待と不安で、必要以上にはらはらしてしまいます。いつ、「う〜ん、ばれたか!」とかいって宇宙人に変身しても全然不思議じゃないんですよね。
2001年夏に「仮面の忍者 赤影」がリメイクされて映画になりました。白影役には竹中直人氏がキャスティングされ、それなりの怪演で存在をアピールしていましたが、もったいない…。竹中直人氏には、土屋さんのリメイクをやって欲しい。特にエックス星人を…。どうでしょう、エックス星人頭領に竹中直人で「怪獣大戦争」もう一回やりません?…えっ、水野久美さんの演じた女エックス星人は、誰やるの?…って…。そりゃあ、藤原紀香しかいないでしょう!東宝さん、どないでしょう…?

秘密諜報員マービン・ウェップの吹き替えは、「ルパン」以前の山田康雄さんがアテています。ルパンというよりは、洋画吹き替えの当り役、クリント・イーストウッドのセンですね。

ドロシー・アンダーソンは、アンヌと同い年くらいの留学生、リンダ・ハーディスティ嬢が演じました。先ほども触れたように、浜崎あゆみは彼女をモデルにしているのではないでしょうか。浜崎ブレーンには、絶対ドロシーファンがいると思います。


今回のセブンいつもと違います。スーツアクターがレギュラーの上西弘次氏ではなく、後に帰ってきたウルトラマンを演じることになる菊地英一(現:きくち英一)氏なのです。押し始めた進行と前後した制作回にロケがあったため、上西氏の出演が困難となり、代役の白羽の矢が菊地氏に立てられたでした。突然の指名のせいか、ボクシングスタイルを取り入れた上西セブンと異なり、菊地セブンは空手っぽい構えになっています。





LOCATION



神戸港(怪しい外人には波止場がよく似合う)
神戸ポートタワー(ここの望遠鏡でドロシーを見つけたダン…、って苦しい…。)
京都国際会議場(外観のみ。世界の丹下作品。段平ではない健三である。)
芦屋市役所(京都が外観だけなので、建物周辺はここ。室内は武田薬品中央研究所。)





EXTRA



お正月なので、満っちゃんからのお年玉です。

@着陸するボーイング727。
ジェット機なのに、明らかにプロペラ機の音が…。
YS−11のターボプロップでしょうか…。
※DVD版では、B727のジェット音に修正されています。

A参謀室の隣に応接室がある…
のぞき窓まで…。

B六甲山までつながる「シークレットハイウェイ・ナンバーナイン」…。
そこまで掘るなら、防衛センターまでつなげれば?ショボい見張りたてないで…。

Cハイドランジャーの操縦システムって…?
なんで、操縦席の横に舵輪があるの?
また、正副操縦席で息を合わせてレバー引いたりしてんの?

D神戸港で釣りをするスーツ姿の外国人…不審すぎる。

E「この、マヌケ野郎!」(マービン)
…なんとマヌケなセリフ。

F「私は、秘密諜報員だ!」(マービン)
…堂々というなよ、秘密なんだろ?

GBGMが変。
ダンとペダン星人の会見中、
「…なるほど、…地球人も確かに悪かった…」という非を認めるようなセリフから、
希望的な終曲が流れ始める…?…。

Hロボット襲来!いきなり海に向かってダッシュするダン。
そりゃあ変身するためだろうけど、これって、単独行動だよね…。

はあはあ、
満っちゃん、頼むから、ゆっくり見させてよ…!





ONE MORE EXTRA



ポインターは神戸まで自走していったそうな…。
まだ、東名も名神も全通していません…!
う〜ん、ブラボー!。










                        





        「ウルトラセブン」ストーリー再録  第14・15話「ウルトラ警備隊西へ」(前後篇)
              12/JUL/2001 初版発行  24/DEC/2001 第二版発行
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