近年、木造軸組工法の住宅建築を行う場合、柱などの部材を予め工場で加工し、現場では組立を行って能率を高める方法が普及してきている。
このような加工材をプレカット材というが、最近プレカット工場が増加しており、平成7年3月末では717工場(対前年10パーセント増)となっている。
最近の建築では部材の精密な加工が要求され、また住宅建築においても完成後のクレームを少なくするため、乾燥部材の供給が要求されている。
しかしながら乾燥材の比率は10パーセント程度ともいわれており、今後乾燥施設の普及と同時に乾燥コストの低下や乾燥技術の向上が必要である。
また製材工場等での乾燥を軽減するため、伐採現場での乾燥(立木伐倒後一定期間枝葉をつけたままにしておくことで木材の水分を抜くもので、葉付き乾燥あるいは葉枯らし乾燥などと呼ばれる)も重要であり、これらの作業が山元及び製材工場を通じて能率良く実行されることが望ましい。
木材の産地の工務店などが直接遠隔地の都市部で住宅建築を行う、いわゆる産直住宅も人気があるがこれを普及するには、建築後のメンティナンスなどが確実に行われることが肝要であり、このため都市部の工務店などと産地側が連携するシステムが有効であると見られている。