森林との共生1  森林の多機能化とは



21世紀に期待される森林機能
これからの時代は、森林の公益機能はもとより、経済機能についても国際的な地域分担が困難になっていくと考えられる。
つまりそれぞれの国や地域で責任をもって森林を経営し、森林の維持や木材の適正な生産を行うことがそれぞれの国や地域に求められる傾向が強くなるということである。
また森林に対し温室効果ガス(炭酸ガス等)吸収装置としての機能認識も高まってきている。
つまり、21世紀に森林に求められる機能は、森林の各種にわたるストック機能にほかならない。
すなわちカーボンシンク機能であり、水資源保有機能であり、エコマテリアル(木質資源等)ストック機能であり、生物種の保存機能である。(テキスト P125、126参照)

ストック機能と並んで需要な機能は循環機能である。
水の安定的な循環は森林によってもたらされる。
このほか炭素循環については、炭酸ガス、木材、炭酸ガスというような単純な循環ではなく、炭酸ガス、木材、木炭(土壌に戻す)、炭酸ガスというようなゆっくりした循環を目指すのが良い。
(テキストP127参照)