宮崎県による中国への木材輸出の準備が進められています。
年間100万立方メートルを目標とする大規模なものです。
宮崎県森林組合連合会による説明が行われたので紹介します。
説明は、2002.7.11に行われました。
宮崎県の木材生産能力は、年間300万立方メートルあるにもかかわらず、実態は年間百万立方メートルに止まっている。
福建省廈門市、福州市等で木材事情の調査を行い、宮崎産スギ材によるモデルルーム施行(5件)の合意が成立し、2002年4月、スギ丸太、製品併せて103立方メートルの出荷が行われた。
6月までに、2件が完成した。
また宮崎県森連と廈門市木材総公司との間で、覚書が締結された。
内容は、日本スギ丸太を宮崎県森連が中国に輸出する。当面の目標は年間100万立方メートル。
中国側は廈門市木材総公司が総代理となり、中国全土に供給する。
なお、日本のスギ材の認識を深めるため、2002年11月、廈門市で開かれる国際木材林産品交易会に出展する。
また中国の建築ブームを反映して、木材輸入は増加しており、輸入量は、現在2千万立方メートルといわれるほか、2001年のロシア材の輸入は、前年の1.5倍の900万立方メートルとのことである。
中国ではマンションの内装に木質系の利用が始まったところである。フローリングや家具は広葉樹が多く使われている。
価格については、廈門着渡し価格で、立方当たり、1300元前後、日本円で約2万円というところ。
したがって、宮崎港渡し価格で、1000元(1万6000円)程度が見込まれる。
スギ材については、香りが良いとの評価。一方で、スギ材は軟らかい(福建省で杉といえばコウヨウザンを指す)という先入観があり、これを改めることが重要である。
またマンション価格は、内装抜きで、30〜50万元、内装費は、10〜30万元、場合により50万元ともいわれており、今後の内装需要は大きく、木質系への期待が持たれている。
など、興味深い内容でした。
2002年4月23日付けの木材新聞によれば、宮崎県森林組合連合会は20日、スギ材100立方メートルを福建省廈門に向けテスト出荷したとのことです。
スギは耳川産、板60立米、丸太43立米。丸太は直径30センチ以上。
県森連では今後、日向市細島港渡し1立米、1万6千円(千元)程度で価格交渉を進めたいとしているとのことです。