森林塾レポートその2  フローリング業の名倉さんの話


(平成14年7月18日)

レポートは甲賀、出席者21名で初参加の方も多数。
やはり初めての方がいらっしゃると新鮮です。
今回は初参加のかたのフローリングにまつわるコメントです。

Nさんの話。
はじめまして。私はフローリング工事の仕事をしています。
仕事柄、フローリング材になったものならそれはナラか杉かわかるのですが、木の状態では判るかどうか、あまり自信がありません。
それではいけないということで今日はつれて来てもらいました。
日本のフローリング、というと、接着剤などでがちがちに固めてしまうやり方が主流ですが、それですと、木がへそを曲げてしまい、隙間が空いたり、あばれたりしてしまいます。
実はわたしは日本は木造建築が早くから発達しており、木の文化では世界で一番なんじゃないかと思っていました。
ところが、アメリカのフローリングのやり方を見る機会がありまして、驚いたんですが、彼らは、どんな現場でも湿度計と温度計を持って行きまして、「この温度・この湿度だったらこの糊でこの施工法」、というノウハウを全部持っているんですね。
日本でそんなことをしている会社はありません。(日本は木の文化を持っていながら、外から入ってきたフローリングという技術に対しては全くその知識を生かせていないということですね!)私は日本のフローリング技術もそろそろ見直しの時期に入ってきたんじゃないかと思いますね。
また、小学校の施工を行う機会も多いのですが、コンクリートに塗装という状態に囲まれた環境のこどもたち(学校)の雰囲気は荒れている気がします。(木に囲まれているということは安心感があるんですね。秋田の新木造校舎の取材に伺った際も、子供たちがRCの校舎にいた頃に比べると、変わったというお話を聞きました。)

(学校で木を使うところは随分増えてきたようですが、まだまだ「柔らかい」とか「燃え易い」といった誤解があるようです。教育者も、木造建物に関する知識が必要なのかもしれません。)

以上


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