線路編 10.その他のスイッチバック                          1304作成

地形が狭くて考えられたスイッチバック(紹介記事は黒部峡谷鉄道以外すでに廃線・改良され実存しません)

長野電鉄 湯田中駅 2006年(平成18年)8月31日廃止  

   湯田中駅構内は2006年8月以前は急勾配で線路有効長が2両分しかなく3両編成の車両はスイッチバックで運用していた

   地形は長野方は駅に向かって急勾配の登り坂 反対側は道路踏切がある

   @長野方面からの3連車両は分岐ポイントを通過し本屋側ホームのポイントを渡った後 踏切を越え引上線に入る (この間踏切は閉鎖)

   A本屋側ポイントを切替え本屋側ホームに沿ってバックし停車しドアを開扉する 写真の先頭車中程の位置に本屋側ホームポイントがある 

     長野方面へ出発する時はドア閉扉後一旦引上線に入り本屋側ポイントを切替てバックして本線分岐ポイントで本線に入る

       

   2006年8月以降は長野方の線路改良による本屋側ホームの有効長の延伸・分岐ポイントの撤去・本屋側ポイントの撤去で対向式2面2線から

   1面1線に変更 道路手前が終端になりスイッチバックの運用は廃止になりました  参照:写真館 長野電鉄

信越本線 熊ノ平駅 1963年(昭和38年)9月29日廃止

   信越本線横川−軽井沢間の碓氷峠にあった熊ノ平駅 全線粘着運転のEF63形電気機関車登場以前は単線のアプト式線路で運転されて

   いて機関車はED42形電気機関車が活躍した ED42形は4両1組で横川方本務機+第1補機+第2補機 軽井沢方第3補機で運用された

   (優等列車では横川方本務機+第1補機+第2補機+第3補機の4両で運転された列車もある)

   構内は対向式2面2線の配線でホーム有効長が短いため上下線に突込線・押下線があった   

   下り線(横川→軽井沢)列車の例 (ホーム有効長より長い列車・客車で10両まで)

   @10号隧道を出た先頭車(E42形機関車1両・第3補機)は本屋側ホームに分岐ポイントを渡り下り突込線に入る

   A本務機が下り押下線ポイントを渡ると汽笛で合図 ポイント交換後バックで下り押下線に入る 

   B列車の最前部が本線に入るためのポイントが切り替わる位置まで後退し停車する (本務機は下り押下線トンネル内で停車)

   C上り(横川方面行き)の交換列車を待つ 上り列車が本線上を直進し10号隧道に入る

   D11号隧道に向け発車する 駅構内は第3軌条 ポイント周辺は無電状態・66.7‰の急勾配の上り・エントランス(アプト式区間の入口)で

   10km/h制限で軽井沢に向かう 

   突込線・押下線はいずれも行止り  ※構内図は直線だが実際は駅本屋側を中心に円を描くカーブになっていた

      

   上り線にも同じような突込線・押下線があったが 下り線側が先にスイッチバックして待避し 上り列車が本線上を直進していくダイヤが多かった

黒部峡谷鉄道 鐘釣駅

   鐘釣駅は観光客の増加により列車編成の増結増によりホームの延長を余儀なくされた 対策として安全側線にホームを延伸した

   

   ・上下列車とも駅に到着するときはいったん安全側線に突っ込んだ形で停車

    欅平方面の列車は宇奈月方本線の勾配を登って@まで入る  宇奈月方面の列車はAまで入る

   ・乗客の乗降を扱う

   ・発車するときは安全側線から抜けるために一度バックしてから ポイントを本線方向に切り替えて各方向へ発車する

参考文献:秀和システム「配線略図」第2版・RM MODELS RM Pocket17「碓氷峠」・あさを社「碓氷線物語」・インターネットいろいろ

Q&A 目次へ戻る