土地契約のところはさらりと流してしまったが、
重要なのは、契約に当たり、どこからローンを借りるか・・・。
土地区画整理組合指定の銀行があり、選択肢は2つあった。
・ろうきん
・JAバンク
である。
ろうきん:中央労働金庫は、珍の勤め先で週に一度、住宅ローン相談会を開いていた。
ろうきんの住宅ローン相談担当は、非常に話せる人物で、説明もわかりやすい。
一通り説明を受けた後で、珍はある質問をぶつけてみた。
その住宅ローン相談担当も、ついこの間マンションを買ったという。
「なぜ、家を買ったのか?」
賃貸で家賃を安く抑えておけば、頭金分の貯金ができて老後が安心。
よけいなローンの利息を払う必要もない。
しかし、家賃が一生続く。
家を買えば、家賃という無駄な支払いがなくなる。
賃貸と持ち家どちらがお得?
と言う、持ち家を考えたときに遭遇する最初の葛藤である。
回答は即答だった。
「自分が死んだときに、家だけは家族に残してやれる。」
これは、ローン保証金の存在を言っている。
確かに、賃貸では、どうやっても家を残すことができない。
そう言った考え方もあったのか・・・。
予想していなかった回答だ。
いや、珍がアホ?
(いつも聞かれることだったりして、回答が用意されていたかもしれない。)
ろうきんの担当とは、後日もう一度連絡を取ることにした。
さて、もう一方のJAバンクである。
JAと言うと、農業従事者のための団体。
農業協同組合の組合員専用の銀行というイメージで、敷居が高そうである。
銀行ローンについては、自分で、どちらにするべきか調査しようとしたのだが、
家康不動産も動いてくれていた。
ここで、意外な情報がもたらされる。
いのさん曰く、ろうきんは相手にしてもらえないとのこと。
どういうことなのか、未だによくわからないが、
保留地の特殊な条件が問題となっているらしい。
土地区画整理組合指定の金融機関のはずである。
意味がわからない。
勤め先のろうきんの担当に連絡を取った。
すると、担当は異動しているとのこと。
(銀行ではありがちらしい)
事情のよくわからないろうきん担当代理は、
FAXで一方的に保留地用の書類を送ってきて、その後音沙汰がない。
珍には見てもなんだかわからない書類で、これではどうにもならない。
ろうきんは、ほぼ選択肢から消えた。
残るはJAバンクである。
利率的にいうと、金利優遇条件をフルに活用したろうきんより若干高め。
逆に、JAバンクには、そういった優遇条件はないそうだ。
通常であれば、いのさんにお任せで、銀行担当者とは会わずに事は進む。
しかし、さすがJAバンクは違う。
本人の人柄を確認するための面接があるという。
珍は、このとき、JAバンクの担当者を[すごそうな親父]と想像していた。
具体的なイメージはお伝えしかねるので割愛させていただく。(笑
当日、JAバンクの駐車場でいのさんと待ち合わせ。
珍は1時間前に到着。
面接なのに遅刻はできないとの判断から、早く着きすぎた。
車の中でTVを見ながらいのさんを待つ。
10分前になっても、いのさんは現れない。
さすがにしびれが切れた珍は、自分だけでもJAバンクの担当者に会おうと、
車を降りた。
そこへ、いのさんの車が滑り込んできた。
JAバンクの中に入り、窓口からいのさんがJAバンクの担当者を呼んでいる。
出てきた担当者は・・・・・・。
珍よりも明らかに若い、お堅そうな感じの担当だった。
打ち合わせようの個室に移動した。
そこで、JAバンク担当者の名刺をもらった。
JAバンクのYさん。鋭い目つきが印象的だった。
いかにも、お見通しという雰囲気を漂わせ、
この狭い打ち合わせ部屋に、緊張感をもたらしていた。
珍の仕事の内容やなどを、雑談のように会話した。
やがて、具体的な住宅ローンの説明に入った。
Yさん曰く、
[人を見るなんてとんでもない。]
[直接本人に対して住宅ローンの説明をする事になっているのです。]
とのこと。
お堅い。お役所のようだ。(珍のお役所イメージ)
何を具体的に話したか、記憶は定かではない。
この場で行われたのは、
・自己資金の確認:証明する物を持ち込んだ。
・保留地価格と建物見積もりによる総額確認
・借入総額確認
・借り入れ計画
いつの間にかローン内諾である。
正式書類は後日でとなった。
賃貸と持ち家どちらがお得?
が、なぜ疑問ではなく葛藤なのでしょうか。
それは、大抵の場合、持ち家は買う人に我慢を強いるからです。
つまり、得かどうか以前にハードルがあるのです。
経済的に十分持ち家を買えるのに、賃貸派を標榜する人の中には、
1.転勤の可能性がある。
2.桁違いな住宅ローンを借りるのが怖い。
3.持ち家を買うことに対して束縛されるような気がする。
4.欠陥住宅など、建築業界が信じられない。
などの理由がでることが多いようです。
珍はどうかというと、
1.転勤を考慮して、可能性のある場所から通勤圏内とした。
2.賃貸料と変わらない程度に月額の支払を押さえれば、
総額はあまり考える必要がない。(要頭金)
3.これは、その通りで、失敗するとかなり苦しい。
慎重に環境を見極めるしかない。
4.これは、信用できる不動産屋と工務店を見つけられた。
いずれにしても、経済的には苦しくなるし、
考えたり、調査しなければならないことも多いのです。
家を建てるのに、具体的に何が必要かがわからなくても、
非常にパワーが必要ななことが、おぼろげながら想像できます。
また、マンションと一戸建てどちらがお得?というのもあります。
マンションと一戸建ては、利便性重視かどうかと言う話もありますが、
ここはどちらがお得かどうかと言うよりも、なぜマンションにしたのかと・・・。
マンションはリスクという面で、欠陥品をつかむ確率は低い。
マンションは、ローンもすべて準備されていて、買いやすい。
一戸建ては・・・。
いろいろ大変です。
マンションを買う人の中には、一戸建てが欲しいと思っている人もいますが、
ここでも、一戸建てを買うのに必要なパワーを考えると、踏み切れない様です。
その後で、建て売りと注文建築どちらが・・・と言う話になります。
ここでも、もう一つの壁が。
ですが、がんばれば、がんばっただけの満足がありますよ。
今日の戯れ言の中に、非常に重要な事項があります。
それが、家づくりの全てです。(謎