自称、手を使えない五感の調理人。ゆうじ屋チェアマンこと、実方裕二でございます。と言われても良く分かりませんよね。そうなんです。よく「どうやって作っているの?」と聞かれるんですよ。どうも一般的には、自分の手で作ることが「自作」と言う感覚が強いみたいです。でも私の場合は、テレビや本で作り方を見たり、いろんな店を食べ歩いて味を覚えて、うちで介助の人たちに料理法を伝えながら、自分なりにアレンジしてオリジナルメニューを仕上げていくのでございます。そんな私の、「俺は、料理が好きだ。食べ物屋で生計を立てていくのだ。」という思い込みがゆうじ屋の出発でした。


得意なからし風味の焼きそば晩飯です

かれこれ16年ほど前、激辛カレーブームの絶頂期にインドカレーに魅せられてしまいました。それからが、私の『食べ物屋ドリーミーング』の幕開けでした。私のような障害を持っていると、「料理や商売の修行をするチャンスなどない。」といっても過言ではないでしょう。ですから、よく覚えたつもりで自分のイメージで作ってみると、予想に反した味に仕上がり、とても食えないこともよくありました。そして、基本を勉強して再度チャレンジしたところ、とってもデリシャスなカレーが出来上がりました。そこから、1年ほど経ってやっとオリジナルスパイスブレンドが完成したのです。

「食べ物扱うなら、衛生面の知識は必ず必要だ。」という話で、食品衛生責任者の講習を受けて、その資格を得ることになりました。講習を3日間受けて、『食べ物を売っていくことは、責任重大だ』と痛感させられて帰ってきた私でした。
さて、ゆうじ屋の活動がスタートしたのは、今から遡るところ11年ほど前の10月でした、それは、友たちがやっているバンドとのライブ企画でした。友達からの「自分たちでライブ企画をやって行くので、裕二も商売の勉強になるから食べ物や飲み物を用意して、一緒にやらないか。」という私にとっては最高なお誘いでした。
一発目のメニューは何と、ウインナーカレーと棒々鶏という今考えれば、不思議なメニューだったのです。その企画を10年ほど続けて、いろんな面で本当の実戦の場となりました。
「ライブだけではなく、日常的にも何かやらなければなー、カレー弁当はどうかいな。」と悩みもがいていると、近所で働く介助の人から、「うちの職場にもってくれば。」というありがたいお言葉でした。そこからが、ライブと『顔なじみ・カレー宅配便』とで車の両輪状態の開始だったのでございます。
それに加え現在は、5年ほどまえより甘さ控えめで美味しいケーキやパイを作りだしています。




18cm チーズケーキスポンジタイプ
このカフェに関わり始めたきっかけは、ボランティア協会の御大こと、山崎さん(焼きそばの達人)との再会からでした。ある日のことです。いつものようにカレーやケーキの出前の帰り、栄通り商店街を車椅子を走らせていたときのことです。ふっと斜め横を見ると、どっかで会ったことがある方がこっちを振り返りながら「飛ばしすぎだよ」と笑顔で声をかけてきてくれたのが、よく見ると山崎さんだったのです。
それから1ヵ月ほど経って、ゆうじ屋のスタッフ募集のポスター貼りを、商店街のスーパー等にお願いに廻っていたときでした。私の頭にいきなり山崎さんが映し出されたのです。
「ボラ協も貼ってくれるかな。行ってみよ。」という感じの軽い乗りで顔を出してみました。
私のボラ協のイメージは10年以上前でとまっていたので、大分雰囲気が変わったように感じたのです。まぁ、こっちが年を食ったせいで若い人が多くなったと強く感じたのかも知れませんがね。
そのときに、山崎さんにゆうじ屋の話をしたら、次の瞬間に「じゃ、ちょうどうちでも9月頃からカフェみたいな感じでやろうという企画があるので、ゆうじ屋さんのお役にたてるかもね。」というようなありがたいお話しがありました。そして、水曜カフェのメンバーの方を紹介してもらいました。私も、「何とか、近所の人達にゆうじ屋の味を知ってもらいたい。」という思いを持っていました。そういう意味でも、ゆうじ屋にとって最高のお誘いだったのです。


早速、翌週の水曜日に担当の斉藤さんと児島さんに、様子見も含めてお邪魔したのでございます。そのお二人さんから、「水曜カフェも、このボランティアセンターがここに移ったばかりなので、誰でも気楽にこれて、楽しめるカフェにしていきたい。カフェには、ケーキとかカレーが付き物たから、裕二さんにも関わってほしい。9月頃からオープンしたい。」とのことでした。そんなこんなで一発目を迎えました、ゆうじ屋のメニューは、定番のチーズパイでした。その後回数を重ねるたびに、今までライブハウスのイメージばかり追いかけていた私の発想を超えた模様し物といおうかアトラクションのオンパレードでした。よく考えてみればカフェで必要なことなのです
ろうそくつくりから、コーヒーの煎り方講習会、エプロン作りや黒板作り等を集まったメンバーで楽しみながらやっていくのです。本日の会場を照らしているろうそくも、何とスタッフの人達の手作りなんですよ。という感じで、自然にみんなで作っていく雰囲気がいいですね。私は、ゆうじ屋のことを広めるためにも、お互いさまカフェでいろんな人と付き合っていく修行し、受け身的らと頃を少なくしていくつもりです。1つても、ケーキやカレーが売れて、お互いさまカフェに一人でもきてくれるようにね。あなたも、仲間に入りましょうや。