−よもやま話-その24−

 所長のコジーノです。今回は先月起こった「EXショックについての考察」とでもしましょうかね(笑。

 日本のホビー3DCG市場で、最大のユーザー数を誇っていると思われる「Shadeシリーズ」の、開発・販売元
の「 エクス・ツールス株式会社」が「民事再生手続開始申立」を行い、それに伴って「イーフロンティア」へ営業
譲渡。事実上の「EX-Shade」の消滅となりました。

 もう5年ほど細々と、趣味CGをやって来た僕の記憶では、「Shadeバブル」の始まりは「テライユキ」の登場と
時同じくして販売された「i・myShade」投入の頃だったように感じます。
 その後1999年の秋頃にあの「Fei-Fei」の登場により、一気に「一般的にも有名」になったShadeシリーズは、
その年の暮れ
に「MyShade2・ShadeR4シリーズ」投入。「美少女CGブーム」にも乗り、Shade(EXは)はこの
世の春を謳歌・・・って感じでしたね(笑。

 しかし「奢れる者は久しからず」の格言どおり、「R5シリーズ」で「多数なバグを実装」。その上「R3」から大きく
進化の後が見られない基本設計や、Shade普及の功労者「テライユキ・Fei-Fei」が揃ってMAX・SI等へ制作
環境を移行と、空前の「美少女CGブーム」に蔭りが見え始め、Shadeユーザーに懐疑的な意見が見られだす。
 次の「R6」では「ルクソール発表」をしたは良いが、もはや「羊頭狗肉」としか取られかねない有様。しかもまた
もや「バグ満載」(これは使った事が無いので「らしい」)。
  その上「LightWave・CINEMA4D」などのアプリが当たり前に実装し、標準化しつつある機能進化に大きく水を
開けられると同時に、両アプリの実売価格の値下げによりShadeは大きなアドバンテージはユーザー数だけと言う
事実を突きつけられ、 ユーザーから最早非難轟々。
 そして今まで「根性論」であまたの意見を看過してきた、Shade愛好家のユーザーさんもあまり見かけなくなった
先の1月、そのバブルが完全に弾けるに到った・・・。

 振り返って見るとこんな感じかと思います。こうやって見てみると「メーカー」側の問題は甚大で、自業自得って
気がしますよね。
 でも先にあげた「美少女CGブーム」と言うのはShadeにとって、最初は「福音」となったけど、最後には「足枷」
になったと個人的には感じています。
 このブームのおかげで、快進撃的にユーザーを増やし、相乗効果で「●W」などでは毎月何らかの特集を組ん
でもらえると言う状況で、莫大な宣伝効果だったと思うのですが、後年は記事で紹介しているような「Tips」を
中々実践出来ない状態だったように感じます。その原因は「ネタ切れ」により、内容が「高度」と言うより、Shade
の設計思想も相まって「複雑怪奇」となり大半のユーザーが付いて行けなくなったんじゃないかなって。ある時期
から紙面に頻繁に登場しだした「擬似天空光」ですが、僕の「ハイポリ・ローCPU」では「真似」も出来ませんでし
たね(笑。実際その当時の最速CPUでも相当厳しかったようですが、その「擬似天空光」が持て囃された背景
には、「柔かい輪郭と影」「白などの淡色の再現」だったと思うのですが、それこそがShadeが標準でまず取り掛か
から無ければ成らなかった機能強化だったのでは無いでしょうか。
 その為の本物の「ラジオシティー」搭載だったのでしょうが、「制約」や「使い勝手」が良いとは言えず、LW・C4D」
はともかく(C4Dのラジオは「GI」であってラジオシティー」では無いらしいけど、一部の人の見解では笑)「CARAR
RA2」もGIを実装。しかも擬似ではない「コースティクス」もね。

 でも、つくり手側にも「美少女CG」ってのが色々影響をもたらしたかなって思います。なまじ「Fei-Fei」が存在する
ものだから、「安易な質問や愚痴」は「ご法度」と言うような雰囲気がユーザーコミュニティーにあり、その為Shadeへ
の「要望」等が議論されにくかったように思います。
 制作の点でも、「人間(美とは言えなくとも)」を完成させた時点が「ゴール」になってしまっていて、「その先」って言う
のがShadeユーザーには希薄だったかなと・・・それは勿論僕にも言える事だった訳ですけどね。
 その要因には「レンダリング速度」や「ライトの使い勝手の悪さ」など有るとは思いますが、人間のオブジェクトを1つ
の「物」って考え、「シーンを構築」って所まで行っていない「絵」が雲霞の如く現れ、どこかそれで「良い」って風潮
だったかなと思います。しかもその後は「焼き直し」の連発・・・。
  実際、専門書も人間なり車なりを「作る」っていうのが主題で「絵」って言うのは欠落してい書籍がShade書籍
には多いように感じていました。まぁ、勿論ユーザーの「ニーズ」に答えた結果なんでしょうけどね・・・。たしかに「皿」
1つ存在するだけでも「絵」として成り立たない事も有りませんが、不特定多数の人をひきつけると成ると余程「見る
べき価値の有る 」皿でなければ成りませんよね。 結局ユーザー数が大きいだけに、逆に「閉鎖的」だったかも知れ
ませんね。

 でも、今回の事でShadeから離れたり、CGそのものを止める方も出るでしょうが、Shadeで制作を続行する方も
沢山居ると思うし、国産アプリが消え行くのは少し寂しい気もするので、今回の件を受け生まれ変わった「Shade」
が登場すれば、僕の現在のアプリ「C4D」や「LW」等もうかうか出来ないのでまた大きなムーブメントが起こると面白
いですけどね(笑。だけど、それにはShadeに与えられる試練は生半可な物ではなく、ミドルエンドを目指すとなると
決して平坦な道が待っている訳では無く時間も有りませんよね、メーカーには・・・。

   
 

 
 


 
                                                2003/02/03日記す。

 



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