自然界の物理量,例えば,温度,湿度,重さ,音声等は全てアナログ量です。一方,マイコンはデジタル値しか取り扱うことができません。ということは,マイコンで物理量を取り扱うためにはアナログ値を何らかの方法でデジタル値に変換する必要があります。このような働きをするデバイスがA/Dコンバータです。
H8/3687のA/Dコンバータは10bitの分解能を持ってます。これはどれくらいの分解能かといいますと0〜5Vの電圧を1024ステップに分解することができます。つまり1ステップあたりの電圧変化量は5Vを1024ステップでわるので約0.00488V(4.88mV)となります。また,変換時間も1チャンネルあたり最小3.5μsecと高機能なA/Dコンバータです。
A/Dコンバータに入力できるのは電圧だけなので,物理量を扱う際にはセンサによって電圧に変化する必要があります。このキットではH8/3687内蔵のA/Dコンバータを用いて明るさと音の二つのアナログ値をデジタル値に変換します。明るさを電圧に変化させるセンサにCdSを,音を電圧に変化させるセンサにコンデンサマイクをそれぞれ用います。
学習する内容は2つです。まず,光センサを用いてH8/3687のA/Dコンバータの基本的な使い方と平均化の方法を学習します。次に,コンデンサマイクを用いて簡易レベルメータをプログラムします。光センサとは違い音は交流的な信号の変換ですから,変換された値の取り扱い方が多少違っています。最後に応用としてマイクに入力された音声の大きさを比較する簡易最大音量計のプログラムを紹介します。
ハードの組み立て(ユニバーサル基板に実装)
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光センサのA/D変換プログラム
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簡易レベルメータのプログラム
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簡易最大音量計のプログラム
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