粘液質

粘液質というのは、
若いときは人生の上で厳しいことが多いですから、やせた人がいますが、
40代50代になって太ってくる人の中に粘液質の人がわりと多いです。
言葉使いや態度も、テンポがゆったりとしていて、
活気がなく、むしろ、鈍重な感じがします。
ゆったりと確実な歩き方をするので、歩いているところを見ても
粘液質の人だとよくわかります。

休むこと、食べること、眠ることが大好きで、
感情は好き嫌いをあまり表にあらわしません。
おおむね慎重な判断をします。
カッとなることが少なくて、ばかげたことなどめったにしません。

思考力があり、冷静で、計算の能力があって、
ひとつのことを持続して考えることができます。
待つことが得意なので、チャンスに恵まれやすいのです。
なにかいい機会があると、それを逃さないというのは、粘液質の人の人生の知恵です。
社会をリードする政治家や学者のなかに粘液質のタイプの人が多いのは、そういうところからきています。
そういう人が道徳的な能力を身につけると、正義感がつよく、公正な態度を維持することができます。
しかし、もし、そういう人が道徳的な感覚を持たないで大人になってしまうと、
非常に冷血で残酷な態度をとることができます。

意志の点からいうと、めったにやる気を起こさないで、楽な状態のなかに安住することが得意なのですが、
一度、やる気を起こすと、大きなことを持続してやることができます。

これは、エーテル体の特徴と似合っています。
エーテル体の一般的な特徴のひとつは、
感情の動きに左右されないで、記憶を保持する働きや新陳代謝・消化器系の働きをつかさどっています。
粘液質の人は、自分のなかのエーテル体に非常に敏感ですから、
自分の胃や腸が正常に活発に機能していると、とてもうれしいのです。
それで食べたり眠ったりすることが好きなのです。
(トロクスラーの話)

「4つの気質」へ戻る  胆汁質 多血質 憂鬱質 一覧表