憂鬱質
憂鬱質の人の外見はとても冷静で内向的です。 顔の輪郭ははっきりしていますが、やわらかい印象を与えます。 態度と言葉使いはゆっくりしていて、慎重です。 友達と話していて、なにかしようというと、 多血質の人のように「よし、しよう」という言葉が出てこないで、 「どうしてするんだ?」というところから始まります。 感情は外の世界に対して客観的であり、一見、無関心のように見えます。 しかし、その内部に深い世界を担っており、魂はとても深刻な姿をしています。 深刻であるだけに、すぐに失望してしまったり、不満を抱いたり、 苦悩に陥ったりしがちで、それ故非社交的で孤独で、ときには自殺を考えたりします。 自分を含め、人間に対して容易に失望してしまうものですから、人間嫌いになるわけです。 思考活動は活発で、とても探求心が強く、ものごとをそのまま受け取らないで、 懐疑的な態度で接しようとし、それだけにとても注意力が発達しています。 独創性に徹しており、想像力豊かですけれども、固定観念にとらわれがちです。 意志の点から言うと、 持続力がとてもありますが、生活態度においては単調になりやすいので、 一緒に生活すると、とても退屈な場合も出てきます。 地水火風の地の世界、肉体にとても結びついています。 したがって、本質的に実在論者になりがちです。 自分の行動やものの考え方が肉体の重みをともなって感じられるために、 なにかしようと思うとすぐに自分の肉体の殻に閉ざされて、 もがけばもがくほど、自分自身の限界をますます感じてしまいます。 (トロクスラーの話) |