国内特殊紀行シリーズ
 平成13年11月4日開設   大和古社寺自転車行脚  
                                             毎月第1土曜更新


 皆の衆、元気かな? 
 ようこそ拙者の部屋へ参られたな。拙者は3号室の住人で、葛城雲斎と申す者じゃ。拙者の部屋では、唐古荘の寺社仏閣趣味部門を担当するのじゃ。
 拙者は、管理人から正式にページの管理者として任命されておる。どこぞの不心得者と違って、堂々たる唐古荘の公認ページじゃ。じゃから、安心してお付き合いくだされ。
 数年前から、ボケ防止のために自転車に乗って社寺を廻ることにしておる。そのエピソードを中心に奈良を紹介していくわけじゃ。「地域密着サイト」として機能せんとする管理人の強い意向を受けたページなのじゃ。本ページの役割は殊の外、大きいのじゃぞ。
 ま、公の挨拶はこれ位にしておこう。まずはゆっくりとくつろいでいってくだされ。
                                                   雲斎 記す


第14番 宇陀を南へ



5ヶ月もほっといて、済まなんだの。
前回の徳源寺から南へ行くと、大宇陀の町の南端にあるのが大願寺じゃ。
ここも、宇陀松山藩主織田家と関係が深い所じゃ。
階段を登り切ると見えてくる山門に掛かる額の字は伊豆守信武が書いたものだし、
藩祖信雄の子である出雲守高長は特にこの寺に信仰が深く、祈願所としたほどじゃ。
また山城守長頼は毘沙門天像を勧進しとる。
境内には鳥居や庚申塔、仏足石もあって、小さいながらも見所は多いのじゃ。
ああ、そうそう、ここでは薬草料理が食べれるぞ。
かなり高いが(3500円)、客は多いんじゃと。
ここが昔は大宇陀町で唯一の宿坊を持っとった関係もあるらしいな。
今は宿坊は中止しとるんじゃと。
リッチなやつは、一度食べてみるのもよかろ。



大願寺から国道370号を南へ関戸峠を越えていくと、大蔵寺への入り口があるんじゃ。
国道から分け入るこの道は細くて、長くて、心細かったのうー。
後日、車で再訪したがの、絶対に行き違いはできんな、あれは。
もっとも、この寺に車で来るやつなんぞ、そうもおらんじゃろうから、ま、大丈夫じゃろが。
境内はけっこう広いぞ。
こんなトコに何でこんな寺が、と思うほどに、なかなかにきれいな寺じゃ。
この寺は何でも、用明天皇の命を受けて、585年頃、聖徳太子が吉野に入る際の要路の一つ、
龍門の地を卜して、僧侶の学ぶ寺院を建立したのが起こりと言われとる。
恐ろしく古い話じゃのー。
宇陀は昔からけっこう開けとったんじゃの。
ちなみに、用明天皇とは聖徳太子の父君じゃ。
ここは秋になると黄葉がきれいでの。
寺をとりまくイチョウがまっ黄色に染まって、それはそれはきれいじゃ。
ワシが行った頃にはもう散っとってのー。
写真の通り、地面をじゅうたんのように覆っとった。
屋根裏の赤い線と黄色が映えて、見事じゃった。
一度、みなも秋に行ってみたらよかろ。
道から離れとるせいか、静かでの。
風がさわさわと木々を揺らす音しか聞こえんような所じゃ。
明るいうちに行くのがいいじゃろうな。
んじゃ、またなー。


                          第14番行脚終了  大宇陀町拾生および栗野
                                               
平成17年2月5日

バックナンバー目次

第1回行脚 岡本の里 法起寺 生駒郡斑鳩町岡本
 第2回行脚 安堵から斑鳩へ 極楽寺
吉田寺
生駒郡安堵町東安堵
生駒郡斑鳩町小吉田
 第3回行脚 帯解 帯解寺 奈良市今市町
第4回行脚 菅原 喜光寺
菅原神社
奈良市菅原町
第5回行脚 佐保川上流から奈良坂へ
東大寺
空海寺
般若寺
奈良市雑司町
奈良市般若寺町
第6回行脚 松尾、小泉
松尾寺
慈光院
大和郡山市山田町
大和郡山市小泉町
第7回行脚 高畑、高円山西麓
新薬師寺
白毫寺
奈良市高畑町
奈良市白毫寺町
第8回行脚 三郷 平隆寺
観音寺
三郷町勢野東
三郷町立野北
第9回行脚 阿部
安倍文殊院 桜井市阿部および大福
第10回行脚 忍辱山、阪原 円成寺
南明寺
奈良市忍辱山町
奈良市阪原町
第11回行脚 田原本 浄照寺 磯城郡田原本町田原本
第12回行脚 当麻 石光寺
当麻寺
北葛城郡当麻町染野
北葛城郡当麻町当麻
第13回行脚 女寄峠から宇陀へ (女寄峠)
徳源寺
(桜井市粟原)
宇陀郡大宇陀町岩室



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