「穴」 パリの14区にあるサンテ刑務所において、1947年に実際に起きた脱獄事件を描いた作品。そして、この脱獄事件の実行犯の一人が、小説家、脚本家であり監督としても名高い ジョゼ・ジョヴァンニその人。彼は死刑の判決を受ける前の4年間(父の尽力のおかげで、罪が軽減される)の獄中生活で幾度も脱獄を企てており、その後、出獄後の1958年に自らの体験を小説にして発表。これが原作となっての言わば実体験に基づく作品。 まぁ、ハラハラ、ドキドキの連続でグイグイ引き込まれてしまう。 後に「黄金の七人」に出演しスターになったフィリップ・ルロワ、ギャング映画でなくてはならないミシェル・コンスタンタンも新人で出演しているのも必見ですなぁ。
「ジャッカル」 初めて観た時、フレッド・ジンネマン監督 「ジャッカルの日」(1973年)のリメイク作品、とはまったく気付かずに鑑賞。改めてもう一度 観直したが、やはりストーリーにしろ登場人物の描き方にしても雑な感じで、スナイプ作品なのに緊張感が伝わってこない。シドニー・ポワチエの存在感とブルース・ウイリスの多羅尾伴内ばりの七変化に少しだけ癒された。 |