『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル 1080、コメルス湖畔通り23番地』 (1975/ベルギー、仏/シャンタル・アケルマン/デルフィーヌ・セイリグ、ジャン・ドゥコルト、ジャック・ドニオル=バルクローズ、他) ジャンヌの儀式化された凡庸で几帳面な日常が次第に壊れてゆく様子を、近付き過ぎることもなく、遠過ぎることもない一定の距離を保つカメラアングルと、極端に削り取られた台詞と彼女の微妙な心の動きの変化を研ぎ澄まされた演出で表現しているところは流石。ラストの長回しも圧巻。Ⅾ・セイリグ、「去年マリエンバードで」でもそうだったが、アンニュイですなぁ。やっと観られた!少々長いが観る価値は有り! ★★★★☆
  『フロッグ』(2019/英/アダム・ランドール/ヘレン・ハント、ジョン・テニー、オーウェン・ティーグ、リベ・バーラー、他) 「恋愛小説家」「セッションズ」のヘレン・ハント主演によるサスペンススリラー。な〜るほど、そういう事だったんですね。2つの物語を上手く交差させながらのどんでん返し!面白かった! ★★★★☆
  『searchi/サーチ』(2018/米/アニーシュ・チャガンティ/ジョン・チョウ、デブラ・メッシング、ミシェル・ラー、ジョセフ・ラー、他) 普段、映画を観る以外にこんなにパソコンの画面を見ることがないので最後まで飽きずに鑑賞出来るかの不安とギミックありきの作品かと思いきや、いやいや よく練られた脚本に最後まで楽しめた。現在社会が抱える問題や皮肉も取り入れ、親子愛も感じられる良質なサスペンス。 ★★★★☆
  『真夜中の虹』(1988/フィンランド/アキ・カウリスマキ/トゥロ・パヤラ、スサンナ・ハービスト、マッティ・ペロンパー、E・ヒルカモ、他) 南を目指す男の波乱万丈な旅を、A・カウリスマキが淡々としたタッチで描くハードボイルド・ロマンス。シリアスでペーソス感漂う中にもクスッと笑ってしまうカットを散りばめ、陰湿にならない演出は見事。素晴らしい作品。★★★★☆
  『無双の鉄拳』(2018/韓/キム・ミンホ/マ・ドンソク、ソン・ジヒョ、キム・ソンオ、キム・ミンジャ、他)「犯罪都市」「悪人伝」のⅯ・ドンソクが、誘拐された妻を追う男を演じた韓国ノワール・アクション娯楽作。★★★☆☆  |