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…コラム…

  2023年 観た映画 1月

『ピエロがお前を嘲笑う』(2014/独/バラン・ボー・オダー監督/トム・シリング、エリアス・ムバレク、ボータン・ビルケ・メーリング、他)
警察に出頭した天才ハッカーの青年が語る事件の顛末と、自白によって進められる捜査の行方を描いた犯罪サスペンス映画。
★★★☆☆

『陽のあたる教室』(1995/米/スティーヴン・へレク監督/リチャード・ドレイファス、グレン・ヘドリー、オリンピア・デュカキス、ウィリアム・H・メイシー、他)
音楽教育に30年間を捧げた高校教師の半生を描いた心温まる人間ドラマ。当時の社会の出来事、エピソードを挟みながら進むストーリーなので、主要な登場人物は若作りのメイクからの約30年間を演ずるのには苦労を要したと思う。最後の卒業生たちの楽団に黒人が1人も居なかったのは、あえて黒人差別に対する抗議かな?
★★★★☆

『ザ・ローリング・ストーンズ ロックン・ロール・サーカス』(1996/英/マイケル・リンゼイ=ホッグ監督/R・ストーンズ、J・タル、T・マハール、J・レノン、E・クラプトン、ザ・フー、Ⅿ・フェイスフル、J・E・デイヴィス、O・ヨーコ、他)
ストーンズが「ロックンロールとサーカスの融合」を目指して企画・製作・ホスト役を務め、1968年12月に撮影されながらも諸事情により1996年までお蔵入りとなった音楽映画の4Kレストア最新版。
音楽物は劇場で体験するのが一番ですな。
★★★★☆

『ザ・ローリング・ストーンズ チャリー・イズ・マイ・ダーリン』(2012/英/ピーター・ホワイトヘッド監督/R・ストーンズ)
ストーンズが1965年9月3日と4日に敢行したアイルランド・ツアーを記録したドキュメンタリーに2011年に新たに発見された未編集未発表のステージ映像を加えて再編集した2Kレストア版。
至福のひと時でした。
★★★★☆

2023/01/20(Fri) 13:35


  2022年 観た映画 12月

『キュクロプス』(2018/日/大庭功睦監督/池内万作、斉藤悠、佐藤貢三、あこ、杉山ひこひこ、他)
妻を殺された上、濡れ衣を着せられて投獄された男の復讐劇を二転三転で描くノワール映画。役者陣では財前役の杉山ひこひこのキャラクターが良い。全体として梅雨時期の湿気じっとりといった感じの作品で、B級ノワール映画が好きな方にはお薦めかも。ちなみにキュクロプスは英語読みではサイクロプス。
★★☆☆☆

『罪の声』(2020/日/土井裕泰監督/小栗旬、星野源、宇崎竜童、松重豊、古舘寛治、梶芽衣子、他)
実際にあった昭和最大の未解決事件「グリコ・森永事件」をモチーフにした塩田武士のミステリー小説「罪の声」を映画化。重厚で丁寧な描写がこの事件の闇の深さと時代の空気感を映し出す。
★★★★☆

『シークレット ウィンドウ』(2004/米/デヴィッド・コープ監督)/ジョニー・デップ、ジョン・タートゥーロ、マリア・ベロ、他)
スティーブン・キング原作の割には退屈な作品。
★☆☆☆☆

『ノイズ』(1994/米/ランド・ラヴィッチ監督/ジョニー・デップ、シャーリーズ・セロン、ジョー・モートン、他)
結果的にJ・デップ主演作を続けて観ることに。今作はさしずめ宇宙版「ローズマリーの赤ちゃん」。Ⅽ・セロンの金髪ショートもⅯ・ファローとダブってしまった。(余談だが、男装の麗人 水の江瀧子さんもこのヘアー・スタイルでした)アレックス役のニック・カサヴェテスは「ローズマリー・・」にも出演していたJ・カサヴェテスの息子さん。
★★☆☆☆

『喜劇 大安旅行』(1968/日/瀬川昌治監督/フランキー・堺、伴淳三郎、新珠三千代、笠置シヅ子、倍賞千恵子、他)
私が生まれ育った紀州南紀勝浦、新宮が主な舞台の作品で、フランキーさんの名演技と共に内容も温かく、当時の街並みを懐かしみつつ再鑑賞。単純に楽しめる作品。
★★★☆☆

2022/12/05(Mon) 15:22


  2022年 観た映画 11月

『レッド・スネイク」(2019/仏、伊、ベルギー、モロッコ/カロリー二・フレスト監督/アミラ・カサール、ディラン・グウィン、マヤ・サンサ、他)
is(イスラム国)の拉致から逃れた女性が、弟の救出の為に女性だけの特殊部隊「蛇の旅団」に加入して闘う史実に基ずいた物語。切ないけれど逞しい。
★★★☆☆

『空白』(2021/日/吉田恵輔監督/古田新太、松坂桃李、寺島しのぶ、他)
視点を変えると、加害者が被害者に。被害者が加害者になってしまう不条理。「空白」という題名の意味が終盤でよく理解出来た。この部分をあえて描いていないのがミソなのでしょう。
★★★☆☆

『RUN』(2020/米/アニーシュ・チャガンティ監督/サラ・ポールソン、キーラ・アレン、他)
愛情なのか狂気なのか、まぁ、恐ろしいですな。ほんで結局は同じ事を繰り返しているこの哀れな親子。。。ハラハラドキドキのサイコ・スリラー。
★★★☆☆

2022/11/08(Tue) 14:15


  2022年 観た映画 10月

『ゴッドファーザー』(1972/米/フランシス・フォード・コッポラ監督/マーロン・ブランド、アル・パチーノ、ジェームズ・カーン、ジョン・カザール、ロバート・デュヴァル、ダイアン・キートン、他)
これはもう言わずもがな重厚でスケールの大きい人間ドラマ。10回以上は鑑賞。
★★★★☆

『ゴッドファーザー PARTU』(1974/米/フランシス・フォード・コッポラ監督/アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ、、ジョン・カザール、ロバート・デュヴァル、ダイアン・キートン、他)
はい、何も言うことなし!!
★★★★★

『神々のたそがれ』(2013/露/アレクセイ・ゲルマン監督/レオニド・ヤルモルニク、アレクサンドル・チュトゥコ、ユーリー・アレクセービチツリーロ、他)
「フルスタリョフ、車を!」のA・ゲルマン監督が、ストルガツキー兄弟のSF小説『神様はつらい』を映画化。異星都市アルカナルを舞台に、地球から送り込まれた調査団が遭遇する権力者たちの蛮行を描く。
まぁ、これは凄いモノを観てしまった!全編、決してCGでは造り得ない、ただならぬ悪臭漂う どろどろ、ぬめぬめの迷宮世界に連れ込まれて約3時間。正直、何度も観たいとは思はないが、明らかに今まで観てきた印象に残る映画のベスト10に入る作品である。タルコフスキーの「ストーカー」(彼の作品では1番好き)に通ずる部分があるなぁと思ったら、同じ原作者だった。ただ、タルコフスキーのラストは、絶対的不可知性を感傷的な救済への予感というか余韻を残すが、ゲルマン監督は解決の無い無救済で観ている者を闇に放り投げる。。原題は幾度か台詞にも出てくる「神様はつらい」。全知全能の神もズバッと審判を下すことは簡単かも知れないが、ルマータが最後の最後まで観察者であった様に(最後は怒りを爆発させたが)常に我々人間に「お前たちはどうするんだ?」という問いかけがテーマなのかなぁとも思ったり。
余談だが、マルコ・フェレッリ監督の「最後の晩餐」も悪臭漂う作品です。
★★★★☆

『ジェントルメン』(2020/英、米/ガイ・リッチー監督/マシュー・マコノヒー、チャーリー・ハナム、ヘンリー・ゴールディング、コリン・ファレル、他)
ロンドンの下町を舞台にドラッグ、大金、希少品をめぐって6つの勢力のワル達が繰り広げる騙し合いや殺し合いを描いたクライム・サスペンス。本編の中で”映画の脚本”が語られる2重構造の上、登場人物も多く少しこんがらがるのと、せっかく乗ったテンポが急にスローダウンする残念さを除けば結構楽しめる。これだけのワル達を描いた作品名が「ジェントルメン」とは笑ってしまう。
★★★☆☆

2022/10/11(Tue) 14:46


  2022年 観た映画 9月

『ダムネーション 天罰』(1988/ハンガリー/タル・ベーラ監督/セーケイ・B・ミクローシュ、ケレケシュ・バリ、テメシ・ヘーディ、パウエル・ジュラ、他)
「サタンタンゴ」「ニーチェの馬」などで知られるハンガリーの映画作家タル・ベーラが、罪に絡みとられ破滅していく人々をリアルに描いた人間ドラマ。降り続ける雨の中、ゆ〜っくりと水平移動で長回しのキャメラワーク。陰影のあるモノクロの映像美。また観たい作品!
★★★★☆

『ブレッド・トレイン』(2022/米/デビット・リーチ監督/ブラッド・ピット、ジョーイ・キング、アーロン・テイラー=ジョンソン、ブライアン・タイリー・ヘンリー、真田広之、他)
痛快娯楽アクション全開!単純に面白かった!
★★★☆☆

『イングロリアス・バスターズ』(2009/米、独/クエンティン・タランティーノ監督/ブラッド・ピット、メラニー・ロラン、クリストフ・ヴァルツ、ダイアン・クルーガー、他)
何度観てもハラハラドキドキ、素晴らしい作品。
★★★★☆

2022/09/18(Sun) 15:27


  2022年 観た映画 8月

『裸の島』(1960/日/新藤兼人監督/乙羽信子、殿山泰司、他)
何度も観ている作品。生きることの厳しさ、残酷さ、崇高さを観る度に考えさせられる。今回は知人が今作品の事をFBで投稿しているのを目にし、また観ようと思った。監督の「三文役者」という本の中ではこの過酷極まりない撮影状況等を詳細に書いている。勿論、愛すべきアル中 殿山泰司さんのことも。こちらも必読ですぞ!
★★★★☆

『真夜中のカーボーイ』(1969/ジョン・シュレシンジャー監督/ダスティン・ホフマン、ジョン・ヴォイト、シュルヴィア・マイルズ、他)
これまた何度も観ている作品。まさに「ゴミ箱の中のロマンチシズム」。ニルソンの「エヴリバディーズ・トーキング」を耳にする度、この好きな映画を思い出す。
★★★★☆

『少年』(1969/日/大島渚監督/阿部哲夫、渡辺文雄、小山明子、木下剛志、他)
制作年から50年以上経った現在でも通ずる普遍性を持った作品。号泣覚悟の再々鑑賞。
★★★★★

『甘い生活』(1959/仏/フェデリコ・フェリーニ監督/マルチェロ・マストロヤンニ、アニタ・エクバーグ、アヌーク・エーメ、イヴォンヌ・フルノー、他)
高度経済成長下のイタリアの精神的不毛を見事に描いた映画。また、この作品以降、監督のフェリーニは首尾一貫したストーリーを追うというより、多くのエピソードの羅列というスタイルが特徴となっていく。ラストのエイのような怪魚は、文字どおり腐敗した社会、デカダンスの象徴ともとれる。ゴシップ記者のパパラッツォがパパラッチの語源という話はあまりにも有名(以前の投稿から)。初めて観たのは、おそらく中学生の頃だったような。A・エクバーグ、A・エーメの美しさにそりぁ〜やられましたねぇ。まぁ、フェリーニは「道」「世にも怪奇な物語」「サテリコン」かなぁ。
★★★☆☆

『アーニャは、きっと来る』(2019/英、ベルギー/ベン・クックソン監督/ノア・シュナップ、トーマス・クレッチマン、フレデリック・シュミット、ジャン・レノ、他)
イギリスの児童文学作家マイケル・モーパーゴの同名小説を映画化。ナチス占領下の南仏を舞台にユダヤ人救出作戦の行方を描いたヒューマンドラマ。この手の作品は重く暗くなりがちな内容が多いのだが、南仏の美しい自然を背景に、画一的ではないドイツ兵との交流も描かれ、重くなり過ぎぬ展開に好感が持てた。
★★★★☆

『汚れた血』(1986/仏/レオス・カラックス監督/ドニ・ラヴァン、ジュリエット・ビノシュ、ミシェル・ピコリ、ジュリー・デルピー、他)
L・カラックスがアレックスという青年を主人公にした3部作の2作目。ゴダールばりの斬新な映像と疾走感、そして儚さ。J・カサヴェテスを彷彿させる顔のアップの多様など、内容うんぬんと言うより刺激的な画が印象に残った。今回は35mmフィルムの質感を再体験したくて下高井戸シネマでの鑑賞。
★★★☆☆

2022/08/16(Tue) 22:41


  2020年 観た映画 7月

『ブラック・ブック』(2006/オランダ、独、英、ベルギー/ポール・ヴァーホーベン監督/カリス・ファン・ハウテン、トム・ホフマン、セバスチャン・コッホ、他)
「氷の微笑」の鬼才P・ヴァーホーベンが、23年振りに故郷のオランダでメガホンを取った、第二次世界大戦時ナチス占領下のオランダを舞台に実在のユダヤ人スパイをモデルにしたサスペンス・ドラマ。二転三転の裏切りに加え、恥辱、怨み、復讐が終わりなき新たな争乱へと連鎖する戦争の悲劇を描く。C・V・ハウテンの迫真の演技に拍手。再鑑賞。
★★★☆☆

『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド』』(2018/英、アイルランド/ヨルゴス・ランティモス監督/コリン・ファレル、バリー・コーガン、ニコール・キッドマン、ラフィー・キャシディー、他)
面白かった。かなり賛否両論に分かれるだろうが、常に漂うこの独特の映像と不穏な世界観の中に描き出されるサスペンス・ドラマに引き込まれる。正にギリシャ悲劇「アウリスのエピゲネイア」ですなぁ。再鑑賞。
★★★☆☆

『KCIA 南山の部長たち』(2019/韓/ウ・ミンホ監督/イ・ビョンホ、イ・ソンミン、クァク・ドウォン、他)
1979年、韓国の朴正煕大統領が中央情報部部長キム・ジェギュに暗殺された実話を基に映画化した実録サスペンス。重厚感ある見応え充分の作品。
★★★★☆

『タリーと私の秘密の時間』(2018/米/ジェイソン・ライトマン監督/シャーリーズ・セロン、マッケンジ・デイヴィス、マーク・デュプラス、ロン・リヴィングストン、他)
産後の主婦は本当に大変ですな。子供が居なくとも大変なのに感謝しかありませぬ。朝から24時間、働きっぱなし。時給にしたら凄い金額を払っても足りない位。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、ラストをどう捉えるか。S・セロンは今作の為に20kg近く体重を増やしたそうで、1年前の前作「アトミック・ブロンド」とは全くの別人。魅力的で素晴らしい女優さんですね。
★★★☆☆

2022/08/08(Mon) 12:16


  2022年 観た映画 6月

『愛の昼下がり』(1972/仏/エリック・ロメール監督/ベルナール・ヴェルレー、ズーズー、ジャン=ルイ・リヴィ、フランソワーズ・ファビアン、他)
E・ロメールの「六つの教訓物語」シリーズ最後を飾る作品。妊娠中の妻と幼い娘と暮らす弁護士のフレデリックは、不満はないがどこか満たされない日々を送っている。(B・ベルレーとF・ベルレーは実生活でも夫婦)そんなある日、元恋人のクロエと偶然に再会し、自由奔放な彼女に散々と振り回されながらも次第に彼女との関係を夢想する。そんな男の気持ちの揺れ動きとさもしさを淡々と描く。E・ロメールはこういう演出が実に上手いですなぁ。
余談だが、クロエ役のズーズーは、元R・ストーンズのB・ジョーンズの彼女です。
★★★☆☆

『悪人伝』(2019/韓/クロック・ワークス監督/マ・ドンソク、キム・ムヨル、キム・ソンギュ、他)
絡みに絡み合った脚本が見事!暴力シーンは過激だがスリリングで飽きずに楽しめた。再鑑賞。
★★★★☆

『罠』(2015/韓/クォン・ヒョンジン監督/マ・ドンソク、キム・ミンギョン、チョ・ハンソン、ジアン、他)
内容は今一つだが、このマ・ドンソクの不気味さが凄い。
★★☆☆☆

『ワンライン/5人の詐欺師たち』(2017/韓/ヤン・ギョンモ監督/イム・シワン、チン・グ、イ・ドンフィ、他)
エンターテイメントとして面白かった。
★★★☆☆

『暗数殺人』(2019/韓/キム・デギュン監督/キム・ユンソク、チュ・ジフン、チン・ソンギュ、他)
実際に起きた連続殺人事件をモチーフに、7人を殺したと告白する殺人犯と、その言葉に翻弄される刑事の姿を描いたサスペンスミステリー。暗数とは、なにも小難しい計算式とかではなく、この場合に言われる暗数殺人とは”主に犯罪統計において、警察などの公的機関が認知している犯罪の件数と実際に起きている件数との差”を指すらしい。内容自体は腹立たしい限りではあるのだが作品として飽きさせない。犯人役のチュ・ジフンの演技力は見応えあり!
★★★★☆

2022/07/14(Thu) 13:40


  2022年 観た映画 5月

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2020/英、米/キャリー・ジョージ・フクナガ監督/ダニエル・クレイグ、ラミ・マレック、レア・セドゥ、アナ・デ・アルマス、他)
また観てしまった!楽しませて頂きました!
★★★★☆

『プロミシング・ヤング・ウーマン』(2020/米/エメラルド・フェネル監督/キャリー・マリガン、 ラヴァーン・コックス、 ボー・バーナム、他)
う〜ん、もう少しスキッとした結末を期待していたのだが何とも後味が良くない結末。確かに”罪なき傍観者”は良くないが、彼女も哀れ過ぎる。C・マリガン「ドライヴ」「華麗なるギャツビー」の頃と比べ、様子の良い女優さんになってきましたね。
★★★☆☆

『ギルティ』(2018/デンマーク/グスタフ・モーラー監督/ヤコブ・セーダーグレン、イェシカ・ディナウエ、他)
電話からの声と音だけで誘拐事件の解決に挑む緊急通報指令室のオペレーター。シンプルながらも予測不可能な展開で注目され、第34回サンダンス映画祭で観客賞を受賞するなど話題を呼んだデンマーク製の異色クライムサスペンス。脚本の展開に「そんなアホなぁ〜」と思うところもあるが、とにかく88分間、1シチュエーションの密室劇、若干31歳の若き監督の初長編作というのには驚かされた。
★★★☆☆

2022/06/12(Sun) 13:31


  2022年 観た映画 4月

『クリーピー 偽りの隣人』(2016/日/黒沢清監督/西島秀俊、竹内結子、香川照之、川口春奈、他)
『岸辺の旅』でカンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞を受賞した黒沢清監督が、日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞した前川裕の小説「クリーピー」を実写映画化したサスペンススリラー。凄く悍ましくて怖い作品だけど、グイグイと引き込まれてしまった。面白かった!
★★★★☆

『孤狼の血 LEVEL2』(2021/日/白石和彌監督/松坂桃李、鈴木亮平、村上虹郎、中村梅雀、他)
鈴木亮平演ずる上林のキャラは見応えあり。
★★★☆☆

『ジョン・コルトレーン チェイシング・トレーン』(2016/米/ジョン・シャインシェルド監督/ジョン・コルトレーン、ソニー・ロリンズ、マッコイ・タイナー、ウェイン・ショーター、他)
ジャズ界史上最大のカリスマと称されるサックス奏者ジョン・コルトレーンの、短くも求道的な人生を描いたドキュメンタリー。「ジャズの定義は分からない。私は私の演奏をするだけだ。」流石ですな!もう少し演奏場面があっても良かった。遅ればせながらの鑑賞。
★★★☆☆

『殺人の追憶』(2003/韓/ポン・ジュノ監督/ソン・ガンホ、キム・サンギョン、キム・レハ、他)
韓国で実際に起きた華城連続殺人事件をリアルな演出で映画化。登場人物それぞれのキャラもしっかり描かれ、映像も音楽も巧みに作られている。ただ、犯罪物実話作品の場合、リアルな場面が出てくるとどうしても被害者側のご家族の事を想うと悼まれる。
★★★☆☆

2022/05/09(Mon) 13:44


  2022年 観た映画 3月

『愛を読むひと』(2008/米、独/スティーヴン・ダルドリー監督/ケイト・ウィンスレット、レイフ・ファインズ、デヴィッド・クロス、ブルーノ・ガンツ、他)
全世界500万人が涙した ベルンハルト・シュリンクのベストセラー小説「朗読者」を『めぐりあう時間たち』の監督と脚本家コンビが映画化した素晴らしい作品。結実しなかった彼等の愛の物語が永遠の物語のようにかけがえのないものに思えてくる。再鑑賞。
★★★★★

『ブリーダー』(1999/デンマーク/ニコラス・ウィンディング・レフン監督/マッツ・ミケルセン、キム・ボドゥニア、リブ・コーフィックセン、他)
『ドライヴ』(2011)で知られるデンマークの鬼才ニコラス・ウィンディング・レフンが、デビュー作『プッシャー』の次に手がけたバイオレンスドラマ。この独特の存在感漂わす危うい登場人物達と、彼等が暮らす北欧コペンハーゲンの街並みが醸し出す、何とも言えぬ不気味な空気感がいい味を出している。狛江にもこんな超マニアックな店主が居るレンタルビデオ屋さんが欲しい!
★★★☆☆

『インスタント沼』(2009/日/三木聡監督/麻生久美子,加瀬亮、風間杜夫、渡辺哲、松重豊、他)
実にバカげた内容、ストーリーなんだが笑ってしまう。長廻しで麻生とふせえりが並んで自転車を漕ぐシーン、絶妙のタイミングで山手線が通過する。この場面は他の作品かと思う程爽やかで印象に残った。あと、温水さんが良い!
★★☆☆☆

『世界でいちばん美しい村』(2016/日/石川梵監督)
日本人報道写真家、石川梵がネパール大地震で壊滅的被害を受けたヒマラヤ山岳地帯の村ラプラックを取材し、様々な困難に直面しながらも復興を目指し、逞しく生きる村人たちを捉えたドキュメンタリー。近代的設備のまったく無い風光明媚な山岳風景もそうだが、この村に住む人々の家族を想う心や郷土への温かい愛は本当に美しい。
★★★★☆

2022/03/13(Sun) 11:45


  2022年 観た映画 2月

『一度も撃ってません』(2020/日/阪本順治監督/石橋蓮司、大楠道代、岸部一徳、桃井かおり、他)
まったく冴えない小説家と伝説の殺し屋という2つの顔を持つ主人公。「夜は酒がつれてくる」なんて、R・チャンドラー風ハードボイルドの世界なんだが、これがまぁ、ニソッと笑ってしまうシーン満載で、蓮司さんはじめ、役者陣も一癖も二癖もある豪華な顔ぶれに拍手。
★★★☆☆

『囚われの美女』(1983/仏/アラン・ロブ=グリエ監督/ダニエル・メグイシュ、ガブリエル・ラズール、シリエル・クレール、他)
フランスで第2次大戦後に巻き起こった文学界のムーブメント「ヌーヴォー・ロマン」の旗手といわれる作家アラン・ロブ=グリエが監督・脚本を手がけ、シュルレアリスム画家ルネ・マグリットの多数の絵画をモチーフに描いた不条理サスペンス。「去年マリエンバードで」「ヨーロッパ横断特急」に比べると格段につまらない。
★★☆☆☆

『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』(2019/仏、ベルギー/レジス・ロワンサル監督/アレックス・ロウザー、ランヴェール・ウィルソン、マリア・レイチ、オルガ・キュリレンコ、パトリック・ボーショー、他)
ダンブラウンの「インフェルノ」出版時に内容流出を恐れた出版社が翻訳家を集めて地下室に監禁して翻訳させた・・・という「実話」が元になっているサスペンス映画。こういう作品はネタバレになるので余計な事は書きません。
★★★☆☆

『アウトサイダー』(1981/ハンガリー/タル・ベーラ監督/サボー・アンドラーシュ、フォドル・ヨラーン、ドンコー・イムレ、他)
この頃のハンガリーは比較的穏健なグヤーシュ共産主義の中にあり、資本の多くを西側に由来しており、文化的な面でもかなり影響をうけていたのだろう。社会に適合しようとするも出来ないミュージシャンの現実、葛藤、苦悩する姿を手持ちカメラで淡々と追う画が痛々しい。ちょうど80年前後、私も含め周りにも沢山こういう奴等は居たし、どんなに能天気、楽観的に生きていながらも、それぞれ現実とのギャップに葛藤していたなぁ。
ラスト、「ハンガリー狂詩曲」が耳に残る。タル・ベーラ初のカラー作品。
★★★☆☆

『名付けようのない踊り』(2021/犬童一心監督/田中泯、他)
時代に翻弄されず、妥協を許さず、己の感性を奥の奥まで研ぎ澄ませ、身ひとつ、心のままに生きる姿は美しい。
★★★★☆

『ともしび』(2017/仏、伊、ベルギー/アンドレア・ストゥコビッツ監督/シャーロット・ランプリング、アンドレ・ウィルム、ステファニー・バン・ビーブ、他)
少しでも目を離すと筋が判らなくなる程、極端に無駄を省いた削り取られた台詞と映像。圧倒的な存在感のS・ランプリング演ずるアンナを静かに追って移動するカメラ。彼女の冷たく人を射抜くブルーの眼差しにとてつもない孤立感とさもしさが映る。それは長年連れ添った夫の児童(息子も含め?)への虐待の罪も知っていて見て見ぬふりをして来た自責の念からの虚無感からではないのか。いろいろと考えさせられる作品。邦題の「ともしび」は違和感があるなぁ。
★★★★☆

2022/02/06(Sun) 16:24


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