「ミナリ」(2020/米/リー。アイザック・チョン監督/スティーヴン・ユァン、ハン・イェリ、ヨン・ヨジョン、ウィル・パットン、他) 1980年代のアメリカ南部に、成功を夢見て韓国出身の移民一家が理不尽な運命に翻弄されながらもたくましく生きる姿を描いた人間ドラマ。題名の”ミナリ”とは、香味野菜としても知られるセリ(芹)のこと。厳しい環境の中にも逞しく育ち、2度目の収穫が最も美味しいことからも次世代の幸福の為に強かに生きるこの家族と重なった。
「愛のコリ−ダ(修復版)」(1976/日、仏/大島渚監督/松田瑛子、藤竜也、中島葵、殿山泰司、他) ご存知のとおり、かの有名な「阿部定事件」を大島渚監督が描いた話題作。 本作の写真や脚本をまとめた単行本は「わいせつ文書」として摘発され、昭和57年の無罪確定まで物議を醸すことになった。 作品としての賛否両論は当然であろう。定の内面をもう少し掘り下げて描いてほしかった気もするが、役者陣の皆さんも体を張った演技で大変面白かった。藤竜也演ずる吉蔵の「かまやぁしね〜よ」って言う台詞が耳に残る。
「ヘカテ」(1982/仏、スイス/ダニエル・シュミット監督/ベルナール・ジロドー、ローレン・ハットン、他) 第二次大戦中フランスの植民地であった北アフリカの砂漠の街に外交官としてやって来た男が、ある女に出会った事から愛憎に溺れ狂っていく物語。さすがD・シュミット監督が描く映像は耽美的で美しく、衣装も凝っている。 しかし、「愛のコリーダ」を観た後だけでは無いにしろ、主人公の男女には艶っぽさも内から湧き出る情念の様なものも感じられず、全ての行動も薄っぺらく思ってしまった。どうせならもっとドロドロを描いてほしかったなぁ。
「インビジブル 暗殺の旋律を弾く女」(2018/英、米/アンソニー・バーン監督/ナタリー・ドーマー、エド・スクレイン、ヤン・ベイブート、他) 巨大組織に狙われる盲目のピアニストの女性を巡って繰り広げられる事件と謎を描いたサスペンススリラー。主人公自身の背景が少し判りづらいのが難点だが、まぁまぁ楽しめた。
「復讐のセクレタリー」(2015/仏、ベルギー、ルクセンベルグ/クリストフ・アリ、ニコラ・ボニラウリ監督/ナタリー・バイ、マリック・ジディ、ヨハン・レイセン、他) 事故で息子を亡くした母親が9年の時を経て復讐に乗り出す姿を、「わたしはロランス」などのベテラン女優ナタリー・バイ主演で描いたサスペンススリラー。怖いけど哀しいストーリー。 |