「三文役者」(2000/日/新藤兼人) 生涯300本もの作品に出演した日本屈指のバイプレイヤー殿山泰司の半生を描いた感動作。封切り当時の映画館で観て以来、何度か観ているがまったく色褪せる事なく今回も十分に楽しめた。愛すべき”泰ちゃん”を演ずる竹中直人はじめ、荻野目慶子の体当たり演技も見応え十分。「仕事行ってくるで〜、ほんまに仕事行ってくるで〜」の件には何度観ても大笑いしてしまう。もう一回観よう!
「哭声/コクソン」(2016/韓/ナ・ホンジン) もう少しサスペンス風な作品だと思って観たのだが、私の苦手なオカルト・ゾンビ的要素がたっぷりでちとビックリ。謎の日本人(ネタバレになるので秘密)を演ずる國村隼は怖いぞ〜!
「誰よりも狙われた男」(2013/米/英/独/アントン・コービン) スパイ小説の巨匠ジョン・ル・カレの同名小説を「ナイロビの蜂」「裏切りのサーカス」でも知られるアントン・カービンが映画化。ひたすら地味でリアルなストーリー展開だけど、飽きさせないのは流石です。フィリップ・S・ホフマン渋いですなぁ。
「ゴッド・タウン 神なきレクイエム」(2013/米/ジョン・スラットリー) 1980年代のフィラデルフィア郊外の労働者階級が大勢住む閉鎖的な街、”ゴッド・ポケット”。このどうしようもない閉鎖的な街のどうしようもない住人達の犯罪ドラマ。好き嫌いのハッキリ分かれる作品であろう、イライラするシーンも多々有るが最後まで引き込まれて観てしまった。「バートン・フィンク」のジョン・タトゥーロも良し。2014年、自宅のトイレで薬物過剰摂取によって倒れ遺体で発見されたフィリップ・シーモア・ホフマン最後の主演作。好きな役者だっただけに非常に残念。
「哀しき獣」(2010/韓/ナ・ホンジン) 「哭声/コクソン」を撮った監督という事もあり鑑賞。まぁ、登場人物が入りに入り乱れて絡み合い、少し戸惑いながらも、一気に観てしまった。しかし、テーマはえらい切ない物語ですなぁ。
「飢餓海峡」(1964/日/内田吐夢) 数度目の鑑賞。長くて重厚感があって、左幸子演ずる杉戸八重が健気で儚くて、と判っていてもつい観てしまう作品。伴淳も三国連太郎も沢村貞子も良い。内田吐夢晩年の代表作!観て損はなし。
「止められるか、俺たちを」(2018/日/白石和彌) 2度目の鑑賞。良き時代、映画製作に情熱の限りを注いだ若者たちの生々しい群像劇。ガイラさんには本当にお世話になったし、足立さんとは今もadd9thで時々トーク・ライブをやって頂いている関係もあり、どうしても客観的には観られない、私にとっては特別な作品なのです。 |