『コンプライアンス 服従の心理』(2012/米/クレイグ・ゾベル/アン・ダウド、ドリーマ・ウォーカー、パット・ヒーリー、ビル・キャンプ、他) ”110”で終わる番号通知の詐欺事件への注意報道を最近よく目にするが、実際に2004年、米ケンタッキー州のファーストフード店で起きた事件を映画化。今でこそ折り返し警察署に電話をして確かめる等、未然に防ぐことも出来ただろうが、権威へ服従してしまう人間の心理をイライラさせる程、巧妙に描いている。 ★★★☆☆
『窓』(1949/米/テッド・テズラフ/ボビー・ドリスコール、アーサー・ケネディー、バーバラ・ヘイル、ポール・スチュアート、他) 面白かった。ヒチコック、O・ウェルズ然り、モノクロの光と影、キャメラワーク、音が秀逸でハラハラドキドキ。同監督の「孤児」も観てみたい。 ★★★☆☆
『ショータイムセブン』(2025/日/渡辺一貴/阿部寛、錦戸亮、竜星涼、吉田剛太郎、前原瑞樹、他) 冒頭、落ちた清掃員の眼鏡のカットの長いこと。伏線の張り方があざと過ぎて、嫌な予感が。。。うわぁ〜っ、当たってしまった〜。脚本が良くないのかなぁ。 ★☆☆☆☆
『さがす』(2022/日/片山慎三/佐藤二郎、伊藤蒼、清水尋也、森田望智、品川徹、他) 「岬の兄妹」の片山慎三監督が佐藤二朗を主演に迎え、姿を消した父親と、必死に父を捜す娘の姿を描いたヒューマンサスペンス。何とも哀しくて妙に心に残る作品。役者も良い。ピンポンのラリーが印象的。 ★★★★☆
『Broken Rage』(2024/日/北野武/ビートたけし、浅野忠信、大森南朋、仁科貴、白竜、中村獅童、他) 警視庁大川南警察署とか細かい所にまで気を遣ったギャグにも笑わせてくれる。まぁ、こういうおふざけモノもたけしさんなら有りでしょう。嫌いではありません。 ★★★☆☆
『悪い男』(2001/韓/キム・ギドク/チェ・ジェヒョン、ソ・ウォン、チェ・ドンムン、キム・ジョンヨン、他) 韓国の鬼才キム・ギドクが脚本、監督。屈折した男女の愛を描くのが上手いですね。再鑑賞。 ★★★☆☆
『HARUKO ハルコ』(2004/日/野澤和之/鄭乗春(金本春子)、金性鶴、金英順、梁義憲、金性行、他)「母よ!引き裂かれた在日家族」(フジテレビ「ザ・ノンフィクション」)2003年放送時、あまりにも反響が大きく、劇場用に再編集された長編ドキュメンタリー。激動の時代を貪欲に生き抜いた在日韓国人女性の、熱く強く逞しくも哀しい壮絶な生き様が胸を打つ。息子の撮ったモノクロ・フィルムの映像が生々しい。 余談だが、この映画のプロデューサー岡田氏にⅯ・デイビスのちと珍しいCDをお貸ししたらお礼にとDVDを戴いたのであります。 ★★★★☆
『だぁほ!! パギやん、愛と怒の遺言』(2025/日/大須賀博/趙博、今井一、笑福亭銀瓶、石川真生、中川五郎、多田裕美子、高山正樹、他) いつも熱い熱い反骨の男パギやん。マイノリティーの視点に立って、理不尽で筋の通らぬ権力者やヘイトする民に対し、「だぁほ!!」と春夏秋冬ギター1本担いで日本全国を行脚する姿は逞しい。ほんで、パギやんは常に怒っているが、その裏には、必ずいつも愛が漂っている。 だからこそ、彼の周りには魅力ある血の通った方達が寄り添っている。ブレぬ男、パギやん。今後の活躍にも目は離せない。 1月にadd9thでやった『だぁほ!!』完成記念ライブ、お客さんは少なかったが有意義な時間だったなぁ。 (ポレポレ東中野) ★★★☆☆ |